和菓子No.5 醤油饅頭(6店舗食べ比べ)Part2
龍野と醤油の歴史と、醤油饅頭について知れたところで、
いよいよ食べ比べです!
巡った和菓子屋さんは以下の6店舗です。
《御菓子司 吾妻堂》さん
《觜崎屋本店》さん
《大三萬年堂 本店》さん
《御菓子司 櫻屋》さん
《御菓子司 宝月堂》さん
《御菓子処 いぼの里》さん
今回も各店舗ごとの食べた感想と共に、
☆の5段階評価を付けてみました。(※あくまで個人的な評価です。)
エントリーNo.1 醤油饅頭 ひしお/吾妻堂
☆
醤油の香りが饅頭からぷんぷん。
皮はふんわり蒸されていて、蒸しパンのよう。
醤油が結構効いています。
中は滑らかなこし餡で、
甘さより醤油の塩味が強いけど、皮ほどの醤油味はない。
噛めば噛むほど醤油の香りが強く感じられて、
鼻にスーッと抜けていく。
皮についている黒胡麻は5粒。
胡麻の部分は、胡麻の香ばしさとプチっとした食感が
良いアクセントになって味に奥行きが出てる。
かなり醤油の味が濃いから、
おやつというより、おかずを食べている感覚。
ちょっとクセが強めの醤油饅頭。
緑茶必須です。
エントリーNo.2 醤油まんじゅう/觜崎屋本店
☆☆☆
こちらの醤油饅頭も、醤油の香りがぷんぷん。
でも吾妻堂さんのより少し控えめ。
皮はぶ厚めで、ふんわり感は少ない。
醤油の塩味は最初からガツンとは来ず、
後になるほどだんだん強くなる。
中は甘さも醤油も控えめなこし餡で、
こし餡の割にちゃんと小豆の風味が分かる。
トッピングの黒胡麻は4粒。
胡麻の香ばしさが加わるとやはり味に奥行きが出る。
総括するとこの醤油饅頭は、
醤油の配合具合が絶妙で、主調が弱すぎず、
めちゃくちゃ強いわけでもないから
おやつとしてちゃんと成り立つ食べやすさがある。
エントリーNo.3 醤油まんじゅう/大三萬年堂
☆☆.5
こちらの醤油饅頭も醤油の香りがぷんぷん。
皮は薄めでパサつきはなく、
ふっくらではなく、しっとりしている。
醤油味は強すぎず、噛めば噛むほど風味が増していく感じ。
餡はホロホロ系のこし餡で、気持ち甘め。
小豆はあまり感じられない。
黒胡麻は4粒で、主張はしっかりしている。
餡の甘みと皮の醤油味が合わさると、
より醤油のコクが増す気がする。
でも醤油が強すぎるといった印象は無くて、
どちらかと言えば「おかず>おやつ」ではあるけど、
比較的食べやすい醤油饅頭。
エントリーNo.4 うすくち醤油饅頭/櫻屋
☆☆☆☆☆
やはり醤油の香りはぷんぷんに漂ってくる。笑
そして何よりこの醤油饅頭、他のよりひと回りほど大きい。
皮はぶ厚めのふんわり系で軽い食感。
落ち着いた醤油味。
ぎっしり詰まったこし餡は、しっとりしていて舌触り良好。
ちょっぴり塩気があるけど、かなり甘い。
でも、皮と一緒になると不思議と甘みが落ち着いて
饅頭としてはかなり食べやすい味になる。
黒胡麻は7粒。
胡麻の香ばしさが加わると、さらに豊かな風味になって、
味の変化を楽しめる。
これは確実に「おやつ>おかず」。
皮の醤油味が控えめでクセが無く食べやすいうえに、
こし餡がたっぷり詰まっていて食べ応え抜群なのが好印象。
そして、大きさは一番大きいけど、
もう一つ食べたいと思えるのもこの醤油饅頭。
エントリーNo.5 醤油饅頭/宝月堂
☆☆☆☆
饅頭から漂う醤油の香りは控えめ。
皮はぶ厚くて、パサつきなしのふかふか系。
あっさりした醤油味。
中のしっとりした滑らかなこし餡は、
甘さ控えめで、後味に小豆の風味がやってくる上品な味わい。
皮も餡も風味があっさりしていてかなり食べやすい。
黒胡麻は7粒。
皮と餡が落ち着いている分、他のと比べると一番胡麻が独立してる。
胡麻は、饅頭の風味を補完するんじゃなくて、
「ここは胡麻のエリアだ!!」って主張してる感じ。笑
ほんのり醤油味のふかふかの皮と上品なこし餡が
口の中で優しく調和する、安心感のある醤油饅頭。
エントリーNo.6 龍野醤油まんじゅう/いぼの里
☆☆
見た目はかなり平べったい。
饅頭から漂う醤油感は控えめで、
皮の小麦の香りが印象的。
しっとりした皮はキメが粗めで、
食べてみてもやっぱり醤油より小麦感が強い。
中のこし餡もあっさりしていて、ざらつきは一切なく、
口の中ですっととろける餡。
口に持ってきたときに、皮からほんのり醤油の香りはするけど、
食べるとあまり感じられない。
5粒の黒胡麻も主張が控えめで、
餡子の味がダイレクトに伝わってくる饅頭。
あっさりしてるからとても食べやすくはあるけど、
醤油味が抑えられすぎてて、醤油饅頭としては少し物足りないかも。
5段階評価をもとにランク付けした結果がこちら↓↓↓
【ランキング発表】
No.1 櫻屋
No.2 宝月堂
No.3 觜崎屋本店
No.4 大三萬年堂
No.5 いぼの里
No.6 吾妻堂
6軒分の醤油饅頭を食べ比べてみて、
塩味饅頭の時同様に、やっぱりお店ごとに饅頭の個性がありました。
皮、餡、黒胡麻のバランスがそれぞれで全然違いました。
その中で一番違いを感じた部分が醤油の配合具合。
「醤油饅頭」というお菓子だからこそ、
それぞれのお店が醤油にこだわりを持って
試行錯誤をされているのだと感じました。
個人的に醤油感が醤油饅頭の食べやすさにかなり影響すると感じました。
中の餡が美味しくても、皮の醤油感が勝ってしまうと
一気に饅頭としてのバランスが崩れてしまう。
だから、醤油饅頭に関しては、餡にある程度の甘さがあるほうが
私は好みでした。
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