見出し画像

Tシャツについて

今も昔もずっとTシャツが好きです。  

Tシャツとジーンズで9割方事足りるスタイルでずっとやってきました。  

90年代後半、ボディラインにぴったりフィットな「チビT」ブームというのがありました。今と違って多少なりとも流行にアンテナ張ってた当時の僕は、明らかにムリのある1〜2サイズ小さめを嬉しげに購入していました。  

当たり前ですがフィジカルにキツい服を着続けるのは苦痛です。  

男子が(というか僕が)ビジュアルの社会的水準を保つために投入可能な諸々のコスト、耐えられるストレスのキャパは、女子達の万分の一にも及びません。当時購入したTシャツ達の着用頻度は自然に、急激に下がっていきました。  

ワードローブ内を牛耳るレギュラーメンバーは少しずつ入れ替わっていきます。  

栄枯盛衰、適者生存、五年、十年、二十年、、、  

メチャクチャお気に入りはメチャクチャ酷使されるので早々に死に絶えます。  

「なんでコレ買ったんだろ?」と購入時の心境すら思い出せない程度のメンバーは、着用されることも愛されることもなくいつの間にか消えていきます。  

なので長くレギュラーの座を守り続けるのは「まぁまぁのお気に入り」たちです。中の上たちです。英雄は華々しく散り、ザコキャラがしぶとく生き延びるわけです。  

そんな中、例外的な存在がいます。  

サイズが合わなかったため数回しか着用されず、けどメチャクチャ愛されずっと大切に手元に留め置かれ続けた者達です。数は多くありませんが。  

ずっと彼らの処分に頭を悩ませていました。最年長は25歳超え、かなり高齢化も進んでいます。



先日、そんなTシャツ達を、順調にサイズアップしつつも僕よりずいぶん細身な息子氏が引き継いでくれることになりました。「いいよ。着てあげるよ」と言ってくれました。  

なんか地味に感無量です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?