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「あの光のムコウガワで」

四十年前のこと。中学生のとき、月刊ホビージャパンで発光ダイオードを使った電飾作例が載るようになった。
「はっこーだいおーど」って何やねん。から始まって、どうも紙屋町にある第一産業株式会社(現 エディオン)にいけば手に入るらしいというところまでわかってきた。
自転車を走らせる。当時は広島市内を西から東まで横断するような自転車通学の高校生活が始まる前だったので足腰にはそこそこ自信があったのか、市内に自転車で向かうのは苦ではなかった。

第一産業にきた。すごい!地下二階の全フロアに電子パーツが売られているではないか。血湧き肉躍るとはこのことだ。ふむふむ。これが「ハッコーダイオード」だな、9Vの006P電池を減圧してして使うために使う抵抗は1kΩでうんぬんかんぬん。

今考えてみれば、もう40年間の間、模型の電飾をやってきた計算だ。凄いものである。最近は「いかに光らせられる題材であるか」が、先に作品選びのポイントとして上がってくるようにまでなった。そしてさらに最近は、いかに小さなスケールのものに電飾改造をできるのか。にも、フォーカスするようになった。単に電飾をするだけではなく、バッテリーを体内内蔵式とし、「手に取ってあそべる」を基本にして基本構造をトータルデザインしている。
この1/48スケールの陸上自衛隊一六式起動戦闘車はまだ全然完成していないのだが、電飾化にあたりかなりのこだわりを持たせた。
ヘッドランプ四灯はもちろん点灯式ではなく、単に四角のモールドによって造形された「ランプの形」があるだけなのでまず超音波カッターで開口。整形をして電光用布テープで塞ぐ。裏側からホットグルーのクリアを流し込んで硬化。電光布テープの布繊維の縦横のラインを「レンズの表面モールド」に転用し、「消灯していても観られる外観」を、目指した。

世界はアイデアの宝庫である。まだ観ぬ未来のテクニックを発見、磨くために。今日もスキマ時間全てを限界まで使ってクリエイティブな人生に。

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