決断と方向付け・・・目標管理的思考

前回「計画化」が必要であると述べました。
自分の人生を自分の意思で生きるための具体化です。
この考え方は実はマネジメントの世界でいわれる「目標管理」そのものなのです。
今まで、社会生活で散々「目標・ノルマ」といった言葉に悩まされてきましたから、
いまさらそんなものは必要ないという人もあるでしょう。
しかし、今ここでやろうとしていることは「自分の人生設計」であり、
他者(会社)のためではありません。
自分の選択とそのマイルストーンを用意しておこうということです。

最近、MLBの大谷選手の曼陀羅のような人生設計の話がよくマスコミで取り上げられています。
実物を見たわけではありませんが多分「目標管理」を
年代ごとに細かく想定して具体化したものだと思います。
しかも大谷選手の場合は押し付けられた(与えられた)ものではなく、
「自分が」どうしたい、どうなっていたい、そのためにはどうする、
という視点で描かれたものでしょう。

今皆さんにお勧めしているのはその事です。
企業の中で生きて来たために周囲や上司、他者からどう見えるか、
という様な視点に留意(殆どそれのみだったかもしれませんが)しての目標管理だったのではないでしょうか。

今回は手近な3年後は、5年後は、10年後は、という様に
自分で区切りを付けながらその時の自分の様子・状態を想定し、
その為に必要な準備や具体的行動を列記していきます。
それを日常行動に落とし込みながら、
例えば個人行動・家族・周囲との関係等々、更に趣味・仕事に関する事・交友関係等、
自分にとって必要な要素でジャンル分けしつつ時間軸であくまでも自分の判断で羅列していくと、
おそらく曼陀羅のような絵が描けていくのではないでしょうか。
繰り返しますが「自分が主体」です。

周囲と調和のポイント「業務フローチャート」
設計図作業を終え実践に入る前にやっておいてほしいことがあります。
仕事に関する事項の「業務フロー」の作成です。
仕事を完全に離れる方は必要ありませんが、
殆どの方はまだ仕事をしながらということになるでしょう。

組織でのコミュニケーションミスの原因の大半が、
たがいの役割認識の違いと連絡・連携ミスによるものです。
組織の中で「報連相」が強調される理由がここにあります。
そのミス・齟齬を防ぐ最良のツールが業務フロー図でしょう。
以前にも触れましたが、
殆どの定年延長後の業務は今まで経験済みの業務又はその周辺業務となることが多いようです。
従って、自分ではその流れは十分に認識できているはずです。
しかし、新しい上司(もしかしたら今迄の部下)は全体状況は理解できていない可能性もあります。
従って自分の業務領域を明確化し、
業務進捗のどの場面で報告・連絡・相談するのか等ポイントを明確にしたフローチャートを作成し、
上司と共有化しておくことです。

このことで要らぬ気遣いや、無駄な行き違いを未然防止できるはずです。
この作業がどうやら平穏に新しい業務を遂行するための重要ファクターのようです。
事前にこれからの業務の流れを想定し、
どこで・何時・誰に・どのような報連相を行うのかを共有化しておくということです。

次回から、今までに研修の場で見聞きした
この種の問題と解決策・解決方向(?)、その後の成り行きなどについて述べてみます。
           海雲 龍人

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