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うまれて1時間以内の赤ちゃん KYOTOGRAPHIE

KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 2016で展示されている「うまれてから1時間のぼくたち」

医療現場をデザインで解決する者としては、これは行かねば。

展示を見て、写真家本人に会って、話をして、日本とフランスの医療環境の違いを改めて感じた。

・撮影した産婦人科はフランスにある体外受精専門の病院。
→日本ならその時点で厳しそう。

・撮影協力のお願いは、看護師さん経由で取る
→私の知る限り、日本の看護師さんたちは多忙過ぎるから今以上に業務が増えるとキレる、辞める

・産気づいた妊婦さんの半数ぐらいが、看護師さんからの説明で許諾する。
→日本なら不謹慎とか言われそう

・出産後、産湯に浸かり、身長や体重を測る作業の中に、写真撮影が取り入れられる。
→めちゃくちゃ医療チームとの連携が必要…すでに無理を感じる

・首が座っていない赤ちゃんがまるで立っているように見せるため医療者が協力して体勢を固定する
→撮影への理解、作品づくりへの理解を病院が受け入れるスゴさ。医療者が応える柔軟性が必須

なぜ体外受精専門の病院だったのかといえば、この写真家さんたち夫婦が15年前にこの病院で娘さんを出産しているから。その縁でオッケーが出たみたい。友人関係とか大人の事情なしで許諾が取れるなんて。。すごい。

日本ではできなさそうなことばかりで、すごいねーばっかり言ってたら
「体外受精はテクノロジーだけど、いのちのが誕生する瞬間は、どんな経緯があっても、記憶がなくなっても、ドキュメンタリーだと思うんだ」と笑顔で返された。

産まれて1時間以内に撮った写真24枚。
ただそれだけしか展示していない。

そこから考えたのは、日本の医療環境。そこもやっぱり、日本と海外で違うこと。 問題は沢山あるけど、それを解決させる方法として、この展示には価値があると実感。

5月22日まで開催中。
そうだ、京都行こう。

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