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101日後にコンテンツとして蘇ったワニくんの話。

うーん。もうちょっと余韻を残しておいてほしかった。

ワニくん。本当に100日後に死んでしまうのかでツイッター界隈を騒がせていたあのワニくん。
俺も1話目だけリアルタイムで見れたけど、シュールな作風だったので一部だけで盛り上がる系の漫画かなーと思ってた。
ネット民が見つけて勝手に盛り上がってるのかとも思った。

ちゃんと終わらせたのはよかったよ。
手をこねくり回して結局死にませんでしたー!なんてオチにしてたらそれこそ逃げだ。
人を庇って死ぬというある種王道の展開だったけど、納得する終わり方だなぁと俺は思ってた。


だけどコンテンツとして使えると見込まれたのか、はたまた最初からそうだったのかは分からないけど。
漫画が終わった途端、いきものがかりとのコラボ曲、大量のグッズ展開、映画化がバンバン発表されて一気にカネの匂いがし始めた。
グッズには「ワニくん追悼!」なんて書かれてる始末だ。


いやー。これはないな。
如何せんホントに死んじゃったもんだから、読者側は静かに考察モードに入ってた。
読んでたみんなでああじゃないかこうなんじゃないかとアレコレ言ってたら、
「死んだやろ?悲しいよな?ほれ、追悼グッズあるで!
んな考察せんでいいからワニくんのために買ってあげろや」と企業がいきなりダンプカーで突っ込んできたみたいに見えた。

ワニくんにしたいことと言ったら、そらもう追悼でしょう。ワニくんのために想いを馳せたいわけです。感傷に浸りたいの。
わ〜この前死んだワニくんのグッズあるんだ〜!買おう〜!とかそういうテンションになれないんですわ。
広告担当者は盛り上がった最高潮のタイミングで満を辞して出したつもりなんだろうけど、ええとっても最悪のタイミングでしたね。作品の雰囲気ぶち壊しです。
カネの匂いが全くしないからこそみんな食い付いてたと思うんだよなぁ。腰据えて映画で見るようなそんな主食となる作品ではないと俺は思います。



とは言っても、もう色んなところでカネが動いてる作品となってしまった(或いは最初からそうだった)ワニくん。
100日後にちゃんと死んだと見せかけて、彼自身が100日後も生かされ続けるコンテンツになってしまったのはとっても残念だった。
ちゃんと眠らせてあげたかったなぁ。


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