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うみいろノートNo.17 相棒

ギタリストのギター。絵描きのペンタブ。野球選手のバットやグローブ。
何かを打ち込む人にとって、道具にこだわりを持つ人は多いと思う。
そうしたこだわり抜いて選んだ道具を駆使して、より良いものを作る人たちにずっと憧れがある。

例えば、世界的ロックバンドのQUEENのギタリスト、ブライアン・メイが愛用するギター、RED SPECIAL 。ブライアン本人が設計したギターで、当時16歳のブライアンが父と共に製作を始め2年後に完成、それから50 年以上経った現在でもメインギターとして使い続けているという。
この話を2018年公開の映画『ボヘミアン・ラプソディ』鑑賞後に知った時の衝撃は未だに鮮明に覚えている。最高の道具で最大限の時間をかけることが大きな夢を叶えるための近道なんだとさえ思えた。

文章を作る人間にとって重要になるのがパソコンだ。
そうしたものに疎く、むしろ苦手意識すらあるが、6年使っていたノートパソコンを先週買い替えた。
持ち運びしやすいサイズで最低限の機能や容量、シックな見た目がいいなという漠然とした要望だけを持って家電量販店へ出向く。はじめは予想よりもはるかに種類の多いノートパソコン売り場に圧倒されたが、時間をかけていくうちに自分に合ったパソコンはどういうものなのかが見えてくる。

よく買い物で迷った時にするのがイメトレだ。
いつもの部屋。喫茶店やファミレスでの時間。調べものをしながらでも作業しやすいかどうか。
できるだけの未来を想像することが何かに迷った時の対処法だ。末永く、使い心地よく使えるのか。このイメトレで大抵の買い物を成功させてきた自信が自分自身の背中を押してくる。
そうして購入したパソコン。HP ENVY 13。薄さ15mmのボディ、複数作業もサクサクにこなす最新プロセッサーを搭載した、自分にはオーバースペック気味ではあるが、いい買い物ができた満足感で帰路につく。

そして今、まさかのイメトレで抜けていた、キーボード位置が今まで使っていたパソコンと違い、思った以上の打ちにくさと闘いながらこの文章を書いている。笑
でも、今まで以上に文章を作る時間を好きになりたい。
まだまだ時間はかかりそうだけど、これからの相棒になるこのパソコンとともに。

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進藤海/六月雨音/ようじろう/小宮千明/モグ。4人のライターがそれぞれの担当曜日に、ジャンル問わずそれぞれの“書きたいこと”を発信。

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