麻雀でさらなる高みに立つには ⑨

さて、たぶんこれが最後になると思う。
前回までの①から⑧までを読んで理解した、または知っていたという人がさらに強くなる方法をここでは書いていきたい。

これまで①〜⑧に書いたことは強くなるには必要不可欠の事だが、言語化してないだけでセンスでそれらを理解し強くなっている人もたくさんいる。
しかし、それらの人の麻雀レベルはそこが天井だ。それ以上強くなることはない。
とは言え、前に書いた 初心者・中級者・上級者 の話でいうと、ここまでを理解し自分のものにできてる人は上級者であり、だいたいどこに行っても麻雀が強いと言われる部類ではあるだろう。

ちなみに麻雀プロもこのレベルの人は多いと思う。

この上級者たちがどのように立ち回っているかというと、簡単に言うと『期待値のいい選択をして打っている』のだ。
麻雀の強さは結局のところどれだけ高い期待値を追えるか なんだけど、ランダム性が高いゲームなので正しい期待値を選択し続けることは不可能だ。
それでも、大体こういう時はこうした方が得だというのもある。先制リーチは得だ とか、親の両面なら即リーだ とか聞いたことがあるだろう。こういう期待値が高いとされている選択は手作り時や、降りる時、鳴く時とか、たくさんある。

この期待値というのを勘違いしてるいるとなかなかその先の高みへいけない。期待値はあくまで期待値である。その選択をし続ければ最終的に、103%になって戻って来るよ と、いうわけだけど、多くの人はその選択をし続けることが正しいと思ってる人が多い。なのでそれだけではその期待値が上限でその先には行けないのだ。
大雑把に言うと、すごく出そうなペン七萬でリーチせず、出にくそうなのに先制の両面は期待値が高いという理由で状況を無視してリーチをする といった感じだ。

一般的に良いとされてる期待値を無視したほうがいい状況を見極めるのはかなり難しいし、リスクも高い。
私がパッと思い出した期待値を無視して成功した局は、
オーラスで僅差のちょいトップ。ほぼ上がれば勝ちの接戦。
私は高め二盃口の両面テンパイ。しかし、リャン面受けせずに終盤に持ってきた白を残してダマの七対子を選択。

なぜなら、下家の親が場に1枚見えている白を手の内に持っていることを知っていたから。序盤に下家の手配が僅かに裏返って白が見えるイレギュラーがあったのだ。初牌じゃない白は終盤には必ず出てくる確信があった。結果すぐに出てきて逆転トップ。まあ結果論なのでリャン面受けがすぐに成就してた可能性もある。しかし、白待ちのほうが確実にあがれると判断したのだ。 これはだいぶイレギュラーなケースだけど、
『一般的に期待値を求める選択はこれだけど、この状況だとこっちのほうが良さそうだ』
という感覚が麻雀の実力ピラミッドの最上階に行く唯一の方法なのです。その判断材料はたくさんある。三面待ちだけど、山にはほとんどなさそうだ、とかは慣れてなくても気付けると思うし、理屈も理解しやすいと思う。それが分かってきたら、相手の手牌にこの牌がありそうだなぁとかボンヤリと理解していけばなんとなく愚形のほうが得しそうな場面が分かってくると思う。

これは、Mリーガーでもできてる人はそんなにいないと思う。それはやはりリスクがあるから。
期待値の高い打ち方をしてれば批判も少ないだろうし、負けても納得されやすいので、感覚では分かっていても日和って無難な期待値だけを追うようになってしまう。この一見間違った選択をするのはギャンブル的に思われるだろうけど、そこに自身の理論があれば行動する理由としては十分だし、きっと分かってくれる人はいる。
麻雀を理解して大抵の人には勝てる上級者になった人は特に期待値だけを盲目的に追うのはやめたほうが良い。成長が止まるし、たぶん弱くなる。
普段しない選択をしたらどうなるかな? を考えてみたら案外そっちの選択も有りだったなって事もある。見てる方としてもその方が楽しいしね。

麻雀を強くなれば付加価値がたくさんついてくるのでぜひ上達を目指して遊んでほしい。理解して選択することが大事なので、私のこれまで書いてきた順番を守って成長していければ最高だと思う。
麻雀は歴じゃない。何十年も成長しないままのプレーヤーを腐る程見てきた。麻雀というゲームの特徴として『自分は強い』と思ってるプレーヤーが多いというのがある。これが成長を止める要素だと思う。
・俺は強いから正しい。
・今日勝ったから正しかった。
この思考は危険だ。結局は運の要素があるのでたまたま勝っただけに過ぎない。もっと良い選択を取れてたと探索するのが大事だと思います。

では、楽しい麻雀ライフを




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