第一回公演『グッドバイ』
初めまして、劇団皆奏者です。
今日から1週間ごとに、第四回公演に向けて今までの公演を各劇団員が振り返っていきます!
今週は、第一回公演『グッドバイ』の振り返りをポポンがお送りいたします。
あらすじ
田舎に妻子を残し
単身東京に暮らす男・田島周二は、
雑誌編集者という体裁の裏で
何人もの愛人を抱えているという
不埒な男。
しかし一転、
妻子を呼び寄せ闇商売から足を洗い、
真面目に生きようと
愛人たちと別れる決意をする……。
太宰治、未完の遺作—。
ヘナチョコな色男と
怪力傲慢な美女、
そして田島を取り巻く
幾多の愛人たちが、
敗戦直後の日本を舞台に展開する
軽妙でゴキゲンな恋愛狂騒劇。
劇団皆奏者旗揚げ公演は『グッドバイ』!
この話の魅力は、何といっても主人公・田島周二のダメさ加減だと思います!
妻子持ちという身で、何人もの女性と関係をもっているのにも関わらず、それぞれの女性を本気で愛していると言い切ってしまうダメさ加減。みていてイライラしながらもどこか笑ってしまう魅力がありました。
また、ヒロイン・キヌ子のキャラクターもこの舞台の魅力です!大食い、怪力、常に騒がしく、女子力皆無という、少し暴力的なヒロインです。しかし、田島の身辺整理に付き合ううちに恋に落ちてしまいます。女慣れした田島と恋愛に疎いキヌ子の関係にキュンキュンしてしまった人も多いのではないでしょうか。
僭越ながら私の話をさせていただきますと、初めて外部で役者としてお芝居をした思い出の舞台でもありました!当時、私は大学二年生で演劇を始めたばかりでした。そんな中、この舞台のほとんどの役者さんは4回生で、あらゆる学生演劇で活躍している方々でした。共演、緊張しました。それはもう、ほんっとうに緊張しました。どのくらい緊張したかというと、毎回稽古に行く前、おなかが痛くなって一回トイレにこもってしまうくらいでした。
…今こうして振り返ると、ちょっと緊張しすぎたかなとも思いましたが、当時の私にとってすごく尊敬できる憧れの先輩たちばかりでしたし、毎回圧倒される稽古場だったと思います。そんな中、演出さんに「ポポンちゃんも負けてないよ!」って声をかけてもらえたことが本当に嬉しかったことを覚えています。先輩たちの個性に埋もれないよう、少しへんな声で演技してみたりめちゃくちゃメイクを濃くしてみたり…いろいろチャレンジしました。
ここでの経験は、その後の私の演劇活動に大きな影響を与えました。「私もこんな存在感のある役者さんになりたい!」とか「こんな立派な舞台美術で主役を張りたい!」とか、たくさん目標ができました。今は社会人として働いていますが、大学4年生になった頃、舞台上で時々、この劇団皆奏者『グッドバイ』を思い出していました。
今の自分は当時の4回生の先輩たちの様になれたかな?と自問自答していました。自己判断で答えを出すことは難しいですが、当時の緊張しまくった自分と稽古場の圧倒感のおかげで、ずっとチャレンジしつづけられたのだと思います。長々と語ってしまいましたが、『グッドバイ』は私にとってひとつの軸となる思い出の作品でした。
以上、劇団皆奏者第一公演『グッドバイ』について書かせていただきました。これから、劇団皆奏者の過去公演をこうして紹介していきます。次は、第二公演『逆境ナイン』です。ぜひ、そちらのnotoもチェックしてみてください!見てくださってありがとうございました。ポポンでした。
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