見出し画像

2021年5月

読んだ本の数:3冊

■戦争に隠された「震度7」〈新装版〉: 1944東南海地震・1945三河地震
歴史と今が繋がっていると実感できる好例。報道管制下においても、被災住民のための情報を発行していたという記者の意識と行動に頭が下がる。第三章以降の被災体験談とそこから発展しての第七章。役に立たなくたって歴史は必要と信じるが、こうしてわかりやすく現代に活かせる面があるとすごく心強い。そして私は自分の街のハザードマップをいそいそと確認しにいったのであった。ネットではすこぶる見づらい仕様になっていた。市民の気づきである。
読了日:05月05日 著者:木村 玲欧
https://bookmeter.com/books/15078615

■ラピスラズリ (ちくま文庫)
たぶん好きだろうな~と遠くから眺めていた作家。「待望の新刊」のニュースに触れてそれでは、と著名なこの一冊から。やっぱり好きだった。本の中の空気に触れられるようで、馴染む。こういう夢を見たことがあるに違いない。持ち越されてゆくモチーフ、重なるイメージ、向かう先があるような閉じたような世界。それは解説で言及される「循環」かもしれない。第五篇『青金石』のクリッペの件で急に涙が止まらなくなってびっくりした。説明できないこみあげるものがあり、たしかになにか揺さぶられたのだ。
読了日:05月16日 著者:山尾 悠子
https://bookmeter.com/books/4534774

■改訂版 きのこ検定公式テキスト
きのこ屋さんの手前味噌ぽいところが多分に見受けられ。抗がんとか免疫のはなしを持ち出されると、まあ、嘘ではないのでしょうけどね…ほどほどで読んどこうという気持ち。検定は自然消滅したのかな?商用きのこの歴史について詳しいのが特色。きのこ栽培に歴史あり。
読了日:05月29日 監修:ホクトきのこ総合研究所
https://bookmeter.com/books/11233512


▼読書メーター
https://bookmeter.com/

5月は時間が溶けたなあ。遠出したせいか。
そんな中『ラピスラズリ』を読めたのはよかった。誕生石なんだな。