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契約シルバー解説

こんにちは。改心丼です。
今回は全く新しいデッキタイプ「契約シルバー」について解説したいと思います。

【サンプルリスト】

(テンプレート、コロコロウォルゼオスは未発売部分)

オリジナル対応、コロコロ付録のウォルゼオスの部分が、まだ画像非公開の以下新規セル2枚になります。

新世界王の創造 VR 光/水/火文明 (マナコストなし)
キング・セル
G・ストライク
このカードを自分の手札からマナゾーンに置いた時、アンタップする。

新世界王の破壊 VR 水/闇/自然文明 (マナコストなし)
キング・セル
G・ストライク
このカードを自分の手札からマナゾーンに置いた時、アンタップする。

新世界秩序 VR 光/水/闇/火/自然文明 (13)
呪文
自分の手札またはマナゾーンに2種のキング・セル《新世界王の創造》《新世界王の破壊》が揃っていれば、コストを支払ってこの呪文《新世界秩序》を唱えてもよい。ドラゴンではないクリーチャーをすべて、持ち主の手札に戻す。自分のマナゾーンと墓地から好きな数のドラゴンを出す。次の自分のターンのはじめまで、それらに「スピードアタッカー」と「ブロッカー」を与える。

※以降一応、アナカラーのセルの方をコロコロの頭としてリストを載せます。

【今回のデッキコンセプト】



今回のデッキは「ブルックス・ザ・シルバー」の持つ「自分がカードを引いた時、自分の手札を1枚、タップしてマナゾーンに置く」という効果を利用したソリティアタイプのデッキです。

ただ、そもそもなぜ今更「ブルックス・ザ・シルバー」のデッキなんでしょうか。

「ブルックス・ザ・シルバー」は登場時から専ら「鎧亜戦隊ディス・ピエロ」との半永久的なループで知られてきたカードです。

何らかの効果でドローを経由して「ブルックス・ザ・シルバー」の効果を発動し手札をマナに置き、マナ経由で発動する効果から再度ドローを誘発させ以降半永久的にそれを繰り返す、というのがこれまでの主流な使い方でした。

なぜ再度今になって「ブルックス・ザ・シルバー」が脚光を浴びる事になったのか、それは全く新しい効果を持った新たなカードの登場にあります。

全く新しい効果とは、以下、既に発売されているものでは「ヴォルゼオス・バラモルド」の3種のキング・セルそれぞれが持つ「このカードを自分の手札からマナゾーンに置いた時、アンタップする」という効果です。

これら3種のキング・セルは、マナゾーンに存在している時文明とマナコストのみを持つという非常に珍しいカードタイプですが、3種を手札かマナゾーンのいずれかに揃えるとコストを支払う事でそれらを合体させ召喚可能な「ヴォルゼオス・バラモルド」も然る事ながら、それぞれが最近ではよく見るようになった受け効果「G・ストライク」そして色事故や多色のラグを防げる前述の効果を持っているため、「ヴォルゼオス・バラモルド」として召喚を見据えないデッキでも広く採用が見られます。

ここで「ブルックス・ザ・シルバー」の効果を振り返ってみると

「自分がカードを引いた時、自分の手札を1枚、タップしてマナゾーンに置く」

ここで、「ブルックス・ザ・シルバー」と3種キング・セルの持つ以上2種の効果から何が言えるかというと

『「ブルックス・ザ・シルバー」の効果で手札をタップしてマナゾーンに置く時、3種のキング・セルいずれかをマナゾーンに置くと、タップして置かれた後でアンタップする』

本来デメリット効果の立ち位置でタップして置かれるはずのマナが、バラモルドを置けば多色キング・セル自身の効果でアンタップインする訳ですね。

「これ、上手くいくとループできないかな…!?」

「はい、デュエマですからループしますよね。」

と、いう訳で、「ブルックス・ザ・シルバー」下で上の「悪魔の契約」を使うと、
①契約でマナを好きなだけ墓地に置いた上でその分ドローして、
②ドロー分まで任意でマナゾーンに置いた後で、
「アンタップする」効果を持つ多色キング・セルを任意枚数マナに置くと
③さらにアンタップでマナが使える

ようになります。

で、案の定デュエマには下のようなカードがありますので、これでほぼループ出来る事が確定。

以上全てをまとめた今回のデッキコンセプトは

『「ブルックス・ザ・シルバー」を立てた状態で「悪魔の契約」を詠唱し多量ドロー、「ブルックス・ザ・シルバー効果でマナを復活しながら「多色キング・セル」でマナをアンタップイン、悠久で山を回復させながら契約詠唱を繰り返す』

こんな感じです。

【構築の変遷】

※先に言っておきますが、結果的に回した体感で、コンセプトを現在の構築で再現する場合環境に食い込むには速度と安定性が今ひとつ足りません。またテンプレート化すれば、呪文を使う部分に関してはメタられやすさもあると思います(とこしえを全く気にしないのは250点ですが)。それもあって今回記事化しておりますので、よりよい構築案を皆様で考えて頂ければ幸いです。

※再度になりますが一応以降アナカラーのセルの方をコロコロの頭としてリストを載せます

中期・ウェイヨウゲンム型

オボロなども採用しながら程よく調整したのち、とりあえずコンセプトを形にする事を考えた構築です。初動やセル配分などに気を遣っていませんが、色々浮かびつつもこの時は新規セルを合体させて打つ「新世界秩序」のみでのフィニッシュを想定していました。
自軍をアンタッチャブル化させるウェイヨウやクライムでも出せる∞ブレイカー、ゲンムのチョイスはとても良かったと思います。この頃は半永久的なループを考えていない事もあって、ピン等の盾ケアを入れるよりはフィニッシャーを偶数枚以上採用する方針でデッキを作成しています。
最終的には「キング・セル」は最低限契約を打てるマナがあればいい、という役割となりましたが、この時はバラモルドでのフィニッシュなどより闇と水かつデッキノイズにならない色を多少は意識してチョイスする感じで配分されています。
 
中期・ウェイヨウゲンム型悠久入り

先程のものから若干セルの配分が変わり、悠久が採用された構築です。
のちにTwitterでも頂く事になりますが、DMvaultで悠久案をくださった方がおり、この時はまだ悠久の役割が不明確でしたが、この構築では確かに悠久を強みとして考える事ができました。

まだ、契約だけ打っていればいいという所はあくまで突き詰めた場合の話、という感じで、新世界秩序をフィニッシャーと考えている段階です。偶然にも悠久の採用で秩序から出せるメタ効果持ちドラゴンが増えたので、基盤はほとんどそのままにフィニッシュ力が向上しています。

後期・スコーラー採用型

Twitterの方でスコーラー案を頂き、だんだんとソリティア、フィニッシュ枠を減らす方向へ考えが向いていった段階です。
デドダムの5枚目感覚で入れていた事のあったメイデンを2枚採用し、悠久混みでトリガーは大方ケアできるとの目論見でワルドを採用しています。
ウェイヨウ入ってた気がしましたがこの時無かったんですね(笑)。
通ったカードとしてはガラムタやカースド、ソリティアする目的でザールベルグ、ガジュラビート等ありますが、メタ機能、メタ耐性を持ったドラゴンで且つワールドブレイカーというカードが限られている事を再確認しました。バラモルもより出す事や契約の黒を見据えて増えています。この構築に限ってはフシギバースで出せるブラキオでは打点が足りないとか、一応採用札は意味を持っていて、また、ワルドを救ってあげられたのかな、とか思ったものです。

後期・完全ソリティア型

先程の構築のワルドの枠が試練とドレーンになっています。ほとんど今の形に近いです。
フィニッシャーにシャコを採用した時、試練では負けを置換できなくなるという裁定に気づかない等の失敗もありながら、試練は無限追加ターンを取れるところでスコーラーと一線を画すという差別化はできたので再度採用しました。
この構築も実戦は追加ターンを取って殴るのがほとんどでしたが、「まあこれ、対戦相手に迷惑だけどループするよね」という認識はあり、ナンバーループも視野に入るような感じでした。
この構築であるとドレーンと試練が同時に盾に落ちた場合のみ追加ループは取れないものの、ループ時は追加ターンが無限に取れて、且つ一応悠久も保持できるデッキという事で、無限追加ターンの証明やバラモルドで足りているという認識でした。
この頃には悠久でのループを見据える事で道中気負いなく神の試練を打つプレイを取れるようになった事から、コントロールやハンデスに対して、ロストなどはあるものの単体として「神の試練」のリソースがゲーム展開の中で重要になってくる事が構築の上での差別化点として見えるようになりました。

現在・テンプレート構築

これもあくまでコンセプトを平均化したテンプレート、であるため、実際には初動・試練・スコーラー・ティガウォック・多色キングセル、の枚数は要調整で、またそもそもこの基盤でもデッキの安定性は信頼できるものではありません。

神の試練、は使用感から複数枚採用で使っている事が多く、デッキの理解度もあるのかもしれませんが最悪ティガウォック、もマナを伸ばすのに必要な枚数あればソリティアには十分です。

試練での追加ターンループに関しては、試練の効果で山切れでも負けない状態になっていれば、不純物以外を使い、追加ターンを続けられる事とその上でいずれかのターンに2ターン追加できる期待値を示せれば大丈夫ですし、神の試練で表向きにした札もターン開始時や盤面のクリーチャーを秩序でバウンスし再度出し直して効果を使用した時にマナに置く事ができます。

契約のドロー解決時の山に不純物が多い場合、ソリティアに入っても追加ターンまで取れるかは不確定であり、それに先立っても悪魔の契約、でマナを墓地に置く際、山札の枚数、公開領域にある札の枚数と種類、何を何種類マナから墓地に置くのかと言った事は、ループに入る確率を上げるために本来厳密に計算してより最善のプレイを導くべきですが、今回はその計算を行っていません。非常に重要な部分となり得るので言及しておきます。

【このデッキの回し方、到達点】

まず、基本的には6マナ以上でのシルバー+契約を目指します。
現在の基盤ではやはり少し回しにくさを感じる速度ですが、地龍神、デドダム、メイデンで、序盤はブーストをしていきます。
地龍神でも先手2Tでデドダムが捲れるなど以外は7割方ブーストに回した方が後々強いです。
序盤はほとんどハンドキープできませんが、多色キング・セルは即時でアンタップで置ける事、契約後に埋めたい札でもある事を意識し、メイデンやシルバーは使用可能マナが増えうる事を見据えます。

6マナ以上溜まった段階でシルバー+契約、6マナ時点では基本的にほとんど全てのマナを墓地に置いて上手くいけばソリティアに入る事ができます。

(以降ループに関してやや長く説明します。)
これは体感でやるならできる人できない人分かれる部分ですが、一旦ソリティアに入った場合は、無駄なくマナを使用する事と、大まかでも期待値を意識できるといいです。

極限までマナを使用するターン、半々程度で中和的に山に混ぜ込むターン、マナに不純物を集めて悠久を介さずに手札によりバラモルドのみを引き込んでマナを伸ばすターンなど、余裕を見て大体の場合分けをして進めていきます。

多色キング・セル以外の大まかなカードを不純物と呼称すると、不純物はタップインの為道中のドロー・マナ増加および山掘削に使用するか、契約での参照枚数を増やすかの使い道になる為、デドダムや地龍神などは道中使う用に少し持っておく事も視野に入れます。多色キング・セルも余裕があれば闇入りを1枚、以上持っておけると、期待値がいまいちな
場合は安心です。

道中マナ、伴って契約で参照可能なドロー枚数を増やしながら、多色キングセルの枚数を見てより山にセルが多ければそのターンはドローできる期待値が高く、公開領域にあれば悠久で混ぜ込むべき状況です。こういった事を鑑みながら進めると、バラモルドが一気に集まったターンでは余剰マナで実質的に「墓地+山札」の総合的な枚数を減らしたり、マナを伸ばす事でより不純物を混ぜ込んでも許容できる確率が上がる枚数まで契約の参照枚数を増やす事ができます。

悠久が全ての墓地を混ぜ込んでしまう為、バラモルドを捨てない→次の契約を引き込めない、になりうる所が難しく思えますが、基本的に契約で引くタイミングで以下の簡単な計算式

山札:契約で引く枚数=山札の多色セル枚数:?
山札:契約で引く枚数=山札の契約枚数:?

これに加えて悠久を漁る必要がありますが、これを契約の都度都度考えるか、比の値を感覚で捉えてしまって例えば【今契約で引きこめるセル・契約枚数】と【今引く分を山札から引いた上での、次の契約で引き込めるセル・契約枚数(比の値変動済み)】まで見据えるなどしてどういったパターンがあるかまで推測できると楽です。

最終的には、墓地が溜まっている状態でも構わないので、スコーラーか、マナを溜めて試練を打って追加ターンを取る所が到達点です。道中はマナ使用量が多いですがシルバー下面「ザババン・ライト」も十分に使用が見込めます。

ここに到達する際に、無限追加ターンの証明をする場合は悠久と契約を引き込めるか、悠久を引き込めるか悠久がマナにあって契約を持っている状況にする必要があります。能動的にマナや手札を切る事のできる札は今の所契約以外に存在しない為、間違って契約を全て墓地に送ってしまうとサイクルはできなくなります。

【補足点】

前項、上記のような事を、このデッキを突き詰める上では構築に反映する必要があります。
1枚のセルと、1枚のドローソース、どちらが結果として総合的に効果(相関)が大きいのか吟味するべきです。
キング・セルもそもそも特殊なカードタイプですし、対戦の総合的な観点からは受けや展開の確率も加味される所ですので、細かい調整が必要な部分かもしれません。
1枚差し替えるだけでもかなり体感値は変わると思います。また確率とは言いますがそれは最低限以上の部分であって、体感値も非常に重要だと思います。回しながらいい塩梅を見つけてみて下さい。

【各カード解説】

・地龍神の魔陣

最速の初動です。中盤以降も腐りにくく、マナを伸ばした上でパーツを回収するもよし、ループ道中で呪文カウントを蓄積しつつ低コストでサーチ及びブーストで次に繋げつつ公開領域を増やしてもよしです。
一応、2-4シルバー契約の上で使う札ですが、現在の構築で始動が遅い基盤の上では2T目に打てればテンポを取れます。

・悪魔の契約

このデッキの核です。
2コストとしてはデメリットを持ちつつも破格の性能で、そのコストがこのデッキを成立させている理由です。
アナカラーの単色を構成しているのも有意な点であったりします。
手打ちしやすくサーチで引き込めばという札なので、ループ始動パーツとしてはとても使いやすいです。

・デビルドレーン

言わずもがなの殿堂カードですが、盾ケアの上では盾全てを参照できる札として最低コストかつ、コントロールに対して一気に手札を抱え込む事ができるのが最大の強みです。リソース札としては対面によっては試練と同等のサイクルと捉えてしまってもいい札で、選択となった場合不確定な試練に対してはリソース量からこちらを選択した方がいい状況も多いです。ループ道中では、盾ケア、手札を増やす、セル・契約枚数の増加などを担いますが、この札は自身の効果では全くマナが増えず、確定で仕事をするとも限らない為若干状況を選びます。山を回せるデッキなので、打てない時は山に混ぜ込むなどしてしまって、後で打つのでも全然大丈夫です。実質、準低コストで経由して次につなげる呪文としては、カウントに寄与している事も多いです。

・Disメイデン

ソリティア系のデッキという事も含め、今の所この札の持つ「ブロッカー」にはそこまで意味を見出しての採用ではありませんが、デドダムに見劣りするものの手札から選んでブーストする事ができる為採用しています。初めて置いた多色がアンタップする効果は、単色を置いてループに入った時など有用できる場面が見られ、事故防止、ソリティアの確率を上げる観点ではこの札の強みも少々存在します。

・天災 デドダム

一切言う事がない札です。
ハンドキープしながら、マナブーストしながら掘れるので重宝します。積極的に出していきます。

・ブルックスザシルバー/ザババンライト

コンセプトかつ、やや遅いながら腐る事も少ない札です。
下面もトリガー付きのネオブレインの為最低限の性能を持ち、上面は立てておく事で通常でも開始時ワンドローで1枚多くブーストできるようになります。
ループパーツである為必ず積極的にプレイしていく訳ではありませんが、上面の効果から単純にソリティアに持ち込みやすく、契約に対しては重いコストであることから、裏目がそこまでない場合は契約がない場合でも素出しする事があります。

Disメイデンの場合は単色→多色と置く事で効果を有用でき、デドダムでブーストをした場合でも山札から落ちる多色をアンタップインさせる事ができますが、それに対してブルックス・ザ・シルバーの場合は開始時と以降のドローのタイミングで反応する効果かつタップインの為、通常ドロー時に多色キングセルでタップを相殺しながらチャージ→通常マナチャージで単色チャージ、つまり多色キングセル→単色と置く事で効果を有用できます。

いずれの札にしても常在効果がループに寄与する場面も多く見られ、シルバーの場合は2コスト契約からソリティアに入り、マナを実質ドローコストとする事が可能な為、余剰マナを余す事なく使ってマナを伸ばした上で最後一気に契約を打つというプレイができます。

地味に思うかもしれませんがダークネスで一回で取られないのは優秀です。このデッキ自体がそもそも基盤としてダークネスに耐性があると断言する事はできないものの、試練・ドレーンを介してカットの期待値を越える事ができると、相手視点とこしえは少なからず刺さっているように見える事が多いですがソリティアに一切関係ない為、むしろある程度速度の遅いダークネスというデッキには勝ちルートが存在します。

このデッキは初見殺し性能も強みにする事ができうる為、メタが想定される場合はメタを通してもいいという割り切り以外では出さず、公開領域にもなるべく見せないようにする事が特に意味を持ちます。実戦で言えばシャッフやナンバーには獅子王警戒の4、火噴く警戒の5などを止められる事などがありましたが、その場合試練には刺さるもののマナが伸びていればソリティアには実質的に影響がなく、そういったようにメタを出されても契約の2や呪文詠唱自体の禁止を受けなければソリティアに入る事ができる為相手に読ませないプレイ、自分のにとって致死を意味するメタは何なのかを意識しましょう。このデッキはただでさえ序盤から新世界系が異常に溜まっていくデッキでもあり、相手視点多量マナブーストに依存したデッキのようにも見えて当然です。

下面に関しては、コストが重いながらトリガーでの発動を含めて使用機会を見込める性能で、上面下では多少マナを必要とするもののマリガン兼マナブースト札になり得ます。

神の試練で捲れた際、この札はツインパクトでは珍しく上面と下面のコストが同じである為、4、を宣言する事になり、この札で試練が止まる場合は自身のみが対象になります。

・神の試練

素打ちしやすいコストに収まっており、このデッキと非常に噛み合ったフィニッシャーです。

ソリティア中は通常5マナ貯めつつ山を減らせている状況はそんなにすんなりと作れるものでもなく、道中どこかのタイミングで回収しつつ一旦悠久を使用せずにマナを墓地に置き、2枚以下までドローし切った上で多色キング・セルのアンタップインからの試練、または若干契約で調整して試練、という感じで使います。

この札に関して特筆すべきは前述の通り、中盤以降の優秀なリソースである点と、増量を見込む以上多色キング・セル系を含め枠を競合しうる点、があります。

このカードも水単色ですが、このデッキに存在する単色が全てアナカラーである事は、特にデドダムでのブーストで最大値のムーブができる確率を上げています。

・ティガウォック

最初期は4投していたカードで、単体で召喚しても最低限の効果を持ちつつ、ソリティア中では水1マナをタップして3ドロー、すなわちブルックス効果を1マナで3回誘発させながら、手札やマナの枚数を増やす事ができる札です。

ウォルゼオスがうまく埋まった時の余剰ブーストでも代用できない事も無いですが、あるのとないのとでは違う札なので、採用し使用を見込むなら2枚以上は枠を割くべきかなと思いました。

ティガウォックは実質圧縮のような立ち位置でもあり、他の初動とも合わせて、契約効果で契約が引けない時にリカバリーしうる札です。その観点からも契約詠唱済みの状況では1マナである事がこの札を採用する意義でもあります。

・スコーラー

ノーコストで、ソリティア中の契約及び地龍神、ドレーンなどを参照しながら、試練に比べてはGゼロなので本当に契約を回しているだけで追加ターンを取れてしまうような札です。

打点としても優秀ですがそれらは既存のスコーラーデッキと変わらない使い方ですが、これで到達点を済ませてしまえる事はソリティアの要求値を格段に下げている為優秀な一言です。

盾ケアを採用するのであれば、ビルディングからすればこのデッキでは1枚でも十分な立ち位置です。

・多色キングセル

新世界王の創造 VR 光/水/火文明 (マナコストなし)
キング・セル
G・ストライク
このカードを自分の手札からマナゾーンに置いた時、アンタップする。

新世界王の破壊 VR 水/闇/自然文明 (マナコストなし)
キング・セル
G・ストライク
このカードを自分の手札からマナゾーンに置いた時、アンタップする。

新世界秩序 VR 光/水/闇/火/自然文明 (13)
呪文
自分の手札またはマナゾーンに2種のキング・セル《新世界王の創造》《新世界王の破壊》が揃っていれば、コストを支払ってこの呪文《新世界秩序》を唱えてもよい。ドラゴンではないクリーチャーをすべて、持ち主の手札に戻す。自分のマナゾーンと墓地から好きな数のドラゴンを出す。次の自分のターンのはじめまで、それらに「スピードアタッカー」と「ブロッカー」を与える。

現在の配分としては
🟥🟨⬛️権威2
🟥🟩🟦思想3
🟩🟨⬛️闘気2
(3枚でバラモルド)
🟥🟦🟨創造3
🟦🟩⬛️破壊3
(2枚で秩序)
の計13枚
となっています。
サブプランで単純にバラモルドを召喚する可能性がある事からバラモルは2-2-2位までは確定で見ています。現在の総枚数は初動の調整やスコーラーを削るなどして多少増やしており、契約を打つ観点では闇ですが、ティガウォック、また序盤から終盤までの観点としては水が優秀です。
それぞれのセルが最低2あれば、バラモルドにせよ秩序にせよ合体後のカードを使用する事ができると思うので、フィニッシュで使用を見据えるかも含めて調整して下さい。

【他採用検討カード】


・ポミリン/レイニーアトラス

上面は2コストですがソリティア中に出す事で以降の多色カードをアンタップインさせられるため検討枠です。下面も最低コストで多色を回収できるサーチ札です。上面は多少キング・セルをマナに置くことで最速1Tで召喚する事ができます。

・生命と大地と轟破の決断 

そもそもこれを採用する程現在の構築がコンボ始動に簡潔な物ではないですが、シルバー+デドダムという使い方ではこれらの他に闇残マナが1あれば契約を回収しながらチャージしソリティアに移行するといったような芸当が可能です。

・ディール/本日のラッキーナンバー

3の初動として打って強いか、といえばこのデッキに関してはいまいちですが、これを使用する事で考えうる全てのカードをケアしたフィニッシュが可能です。自身もアナカラーの単色とデッキノイズにはなりにくいので、十分に採用が考えられます。

・フェアリーギフト

最速、あるいはマナが足りないときにシルバーを軽減する用です。シルバー自身は自然単色なので契約を含めて4コストでコンボをスタートさせる事ができます。

ただそもそも、契約でマナを参照する以上、最速を行う事がそこまでメリットや強みになるとは限らない為、入れるとしても現在であれば不可能な状況でワンチャンスを作る、ような位置付けとなるかと思います。

基盤がしっかりし、シルバーと契約でより完結するような構築になれば、強みと位置付けての採用が可能になるかもしれません。

・セイレーンコンチェルト

多色キング・セルとも相性がよく、0マナで回収したいカードを拾って不可能を可能に変えたり、よりソリティアをしやすくするようなカードです。
ハンドが限られている場合はそこまで機能せず、抱え込んだタイミングで強い札であり、またブーストはシルバーの効果で任意かつ選択的に行える為、ティガウォックなどと相性がいいですが確定で取るほどではありません。採用が考えられますが、こういった札を採用するのであればまずはティガウォックや多色セル、リソース基盤などの枠をしっかりと取る事を考えた方がいいと思います。

・その他

デッキ基盤を一から作る際にもですが、メタ・妨害としてのとこしえの超人やパーフェクトダークネス、また序盤からティガウォックを出す事を見据えたオボロカゲロウ、などが検討枠として挙げられます。
ただ、いずれにしてもソリティアのコンセプトを見据える上では、コンセプト自身の安定性がいまひとつである為、ソリティアに関係のないメタを積むなどよりは確率が上がる基盤を構成する事の方が結果として勝率が上がる場合はあるかもしれません。

【ループ解説項】

※現在調整中でルートが確立されておらず、厳密なルートへの言及は控えさせて頂きます。

基本フィニッシュループ(簡易)
①試練で山切れで負けない状態で、山札、墓地から不純物を取り除き、山手札マナいずれかに必要数の悠久、手札に契約、山手札マナ墓地いずれかに契約b、試練を用意
②何らかの方法で試練を手札に加える。その間は山を全て引き切ってよいので、多色キング・セルと悠久、適宜契約、のみを契約で墓地に、それらを全てシャッフルし、契約以外を全てマナゾーンに置く。
③山札0枚の状況だと楽だが、契約参照時の山札+墓地の枚数が契約より多い状況で山札を1-2枚残して全て契約効果で引く
④ボトムから1.2枚目に必要数に達しない契約や悠久が落ちた時は再度契約からソリティア、そうでない場合は試練を打って追加ターン
⑤disメイデン、デドダムを召喚、あるいは地龍神を詠唱、再度ソリティアしながら山に帰したり「新世界秩序」を唱えて手札に戻すなどして、再度ソリティアの初期盤面へ移行。
⑥以上の過程で契約等の必要パーツを回す事でソリティア内で初期盤面に再度戻って来れる事を証明、加えてソリティア内の期待値で、不確定要素が絡んでも試練を1T中に2回打てる事を証明。無限の追加ターン、あるいは採用があれば無限詠唱や無限cipを証明。

※拙い文章で申し訳ありません。

おわりに

まずはこの記事の執筆にあたり、構築に関してDMvaultやTwitterでご意見を下さった方に感謝申し上げます。ありがとうございました。

今回紹介したデッキは、2枚でソリティアに入れる点からもポテンシャルはそこそこ持っており、今後の構築の開発に期待を抱ける部類なんじゃないかな、と思っています。

今回の記事をきっかけに、ぜひ読者の皆さんでさらなる構築の開拓をして頂ければとても嬉しいです。
 
最後になりますが、この記事が面白いと思って頂けた方は、この記事の拡散や、記事下部の♡マークを押して頂けると、記事執筆の励みになります!

改心丼でした!


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