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シゲちゃん・ミっちゃん(後編)

デ課長・甲斐です。
デジタル素人の私が、デジタル社会の実現に向けて悶々と悩む姿をお届けします。

突然ですが、今年、日本国民がもっとも待ちわびている映画は「シン・ウルトラマン」なわけですが(決めつけ)、宮崎県民が待ちわびていた?マクドナルドの宮崎名物チキン南蛮タルタル「シン・タツタ」の発売が決定(昨日、情報が解禁されました)。4/20から販売開始とのこと。

(↓これ面白いです)
https://www.youtube.com/watch?v=pJnv6Z_wbaY

#デジタル関係ない
#マックの回し者でもない
#モスバーガーにもお世話になっているのにいいのかそれで
#それはそれこれはこれ
#♪シン・タツタったったった〜


さて、SNSっぽい前振りはここまでにして本題。

前回は、80代の私の両親(シゲちゃん・ミっちゃん)がぶいぶいとデジタルを使いこなしてる・・・という話でした。

ネットで情報を受信したり検索したりし、SNSで情報発信や友人たちとのコミュニケーションを楽しみ、電子決済で買い物をする。50代のぼく自身と比べても、その活用レベルに大差ありません。

なぜそんなことができたのでしょう。


さっそく答えを言うと、私の弟・ヒロくん(土木技師)が、仕事帰りにちょくちょく実家に寄ってくれて、彼らのデジタルお悩みを解決してくれていたからです(デジタル素人の私には無理な相談)。

「あん、アプリがあるわー、あれが消えてしもてよー」
「なんか、変なメールが届いたっちゃけど」
「スマホで撮った写真って、パソコンに保存できんとね?」

そういったスマホまわりの困り事の一つ一つに、丁寧に対応していった結果、
徐々に活用レベルを上げることができたのです。

段階を追って、少しずつスマホに使い慣れてくると(成功体験を重ねると)、ヒロくんからの「マイナポイントがもらえるからpaypay始めてみたらどう?」っていう提案にも「おお!CMやっちょるやつやろ!やってみたい!」ってなるわけです。

余談ですが、ふたりがfacebookを始めた当時は、私と弟のふたりぐらいしかフォロワーがなく、息子として、投稿の度に「いいね」を押さねばならぬという変なプレッシャーを感じたりもしていましたが(笑)、今となってはそれぞれに40-50人の友だちができ(すごい!)、小さなデジタルコミュニティを楽しんでいるようです。何事も積み重ね、ですね。


さて、私の両親の例から得られる”仮説”は、次のようなものです。

「誰かが丁寧にサポートすれば、誰でも(高齢者でも)スマホやタブレットを楽しく使えるようになる」。

ポイントは、いかに入口の敷居を低くして、ひとつひとう、できることを増やすか、そして、遠慮することなく相談できるか、でしょうか。

同じ息子でも、ぼくだったらつい面倒くさくなって「なんでこんげなこつもわからんとかねー」とか言ってしまい、「もー二度とスマホなんて使わん!」と思わせてしまったかもしれません。
ありがとう、ヒロくん。

先行して高齢者のサポートに取り組んでいる自治体に聞いてみると、意外なことに
「実は、前々からスマホ(タブレット)を使ってみたかった!」という方が多いとのこと。それを実証するかように総務省の情報通信白書によれば、若い世代のみならず、高齢者のスマホやSNS活用率も毎年上昇していて、令和3年度版では80代の既に46.7%がSNSを活用しているというデータもあります。

このまま、高齢者のスマホ・タブレットの利用が進み、全員オンライン化という環境が整うとすると、行政と住民のコミュニケーションがよりスムーズになるのはもちろん、買い物やデマンド交通の支援、遠隔診療や薬の宅配といった健康サポートなど、さまざまなデジタル関連サービスが社会実装された未来が見えてきます。


現状としては、ヒロくんのような愛情のあるサポート体制を社会の仕組みとしてどう担保していくのか、経済的理由等に関係なく、誰もがスマホ・タブレットを利用できる環境をどう整えるかなど、クリアすべき課題はたくさんあります。それでも、スマホ・タブレットをライフラインとして社会基盤に組み込むことができるとするなら、まさにデジタル庁がミッションとして掲げる「誰一人取り残されない、人に優しいデジタル化」につながっていくのだろうと思っています。


【おまけ】おすすめデジタル関連本
「シン・ニホン AI×データ時代における日本の再生と人材育成」(安宅和人著)

AI×データによる時代の変化の本質をどう見極めるか。
名著『イシューからはじめよ』の著者が、ビジネス、教育、政策など全領域から新たなる時代の展望を示す。意志なき悲観論でも、現実を直視しない楽観論でもない、建設的(Constructive)な、「残すに値する未来のつくり方」。「読者が選ぶビジネス書グランプリ2021」総合グランプリ受賞作。17万5千部突破。(出版社の商品紹介より)

著者の安宅さんには今年2月に県庁に来訪いただき、知事や各部のリーダーとの意見交換をしていただきました。本書を貫くのは、現状への強烈な危機感と、未来への希望です。デジタルがその希望の光になれるかは私たちの世代にかかっています。

本文で引用されている映画「シン・ゴジラ」の有名なセリフ「スクラップ&ビルドでこの国はのし上がってきた。今度も立ち直れる」という言葉を信じ、社会のデジタル化というムリゲー(?)をしっかりクリアしていきましょう。

ところで「シン・ゴジラ」の庵野監督による最新作(今回は製作・脚本)「シン・ウルトラマン」の公開まであと1ヶ月となりました。コラボ商品の発売も楽しみです!(・・・というわけで冒頭に戻る)

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