人生の苦味(大阪82日目)
映画「ホールドオーバーズ〜置いてけぼりのホリディ」(監督:アレクサンダー・ペイン)を観てきた。
生きることの甘味と苦味が詰まった、素晴らしい作品だった。登場人物たちは、出生や見た目や家族といたままならない日々の営みのなかで、小さな苦味(痛み)を味わっていくのだけれど、時折訪れる小さな甘味(喜び)に救われ、また気付かされながら、それが過去の人生をもやさしく包んで、少しずつ少しずつ良き方向へ向かっていくような、全然キラキラはしてないけれど、それでも生きることの旨味(肯定感)が腹の奥底にじんわりと沁みていくような、そんな作品だった。苦味は消えないけれど。
地味な作品だけど、ずーっと心に残るような傑作。映画好きの方はぜひ。
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その前にみた映画「あんのこと」(監督:入江悠)は、むしろ苦くて苦くて観ているのもしんどいけれど、その苦味をちゃんと受け止めることの大切さが深く心に残る作品で、主演の河合優美さんがとんでもなかった。自分を表現できない人を表現するってどんなだよ。いやホントに凄い。ただ、最後にどうにも蛇足のシーンがあってそこがちょっと惜しかった。
いやあ、人生は苦いなあ。
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余談だが、「オールドオーバーズ」主演の名優ポール・ジアマッティが自分の1個年下と知って愕然。人生はホントに苦いw
(メモ)
・イベント協議
・資料整理
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