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【S14 最終884位】火力のミルフィーユ~生意気ランターンを添えて~


はじめに

 初めまして、かいせいどうと申します。

 今回はポケモンSVシングルバトルS14において、相棒のランターンと共に最終3桁を達成したことを記念して、何か形に残したいと思い、構築記事を書くことにしました。

 人生で2回目の構築記事であり、情報の不足等あるとは思いますが、読んでいただければ嬉しいです。

結果

TN うみはる レート1956 最終 884位

構築経緯

コンセプト

火力を積み重ねる。パワーはすべてを解決する。
・積み技/ブーストエナジーの使い方が下手
・拘りハチマキ/拘りメガネ等の火力アップアイテム+大火力技の押し付け大好き
・受け出しとか考えたくない
・仕事のせいで毎週昼夜逆転させてる人間が頭使うサイクル戦なんてできるわけないだろ

メインロム構築(シーズン開始~中盤初め)

 火力の権化で先発適性の高い鋼テラス鉢巻カイリューと、ステラを使ってみたいという理由からステラテラス眼鏡ハバタクカミを採用。

 拘りアタッカーを通していく上で、タスキや特性:マルチスケイル/頑丈が邪魔になるためステロが欲しく、また拘りを解除するためにクッションから交代技を打てるポケモンを探したところ、Dに厚く振ったオボンラグラージが適していたため採用。

 ラグラージが呼ぶ草タイプに強く、スカーフ枠で火力が出すことが可能なイーユイを採用。相手の先発ラグラージや水ウーラオスに対抗するため草テラスとした。

 タスキが余っていたためキョジオーン・ポリゴン2はじめ受け全般に強い悪テラスウーラオスを採用。

 最後に特殊アタッカーへの対抗手段が弱いと感じたため水オーガポンを採用し、暫定的に構築の雛形とした。

 シーズン中盤初めにレート1800を超えた所で休止し、ランターンの可能性を探ることにした。

サブロム構築(中盤~終盤初め)

 ランターンは果たしてこの化け物揃いの環境で生き残る術があるのか。まずは調査を開始した。

①選出率を増やすためHBDに振り分けたオボン電磁波型
②対特殊に特化したCDチョッキ型

 2種類を用意し、それぞれ50戦を行った。なお、いずれもフェアリーテラスである。(かわいい)

 ①について、選出機会は多かったが、耐久を伸ばしても電磁波を撒くだけ(外せば何も残せないまま)に終わることも多く、その後の数的不利の盤面を覆すことが難しかった。
 ②について、選出機会は限られたが、シーズン中盤は晴れ・雨両方の天候パが多く存在しており、エレキネットを採用したランターンを選出することで有利に試合を進められた。

 以上からやれることはあると判断し、チョッキ型を採用することにした。
 メインロムの構築から使用感の良かったカイリュー・ハバタクカミ・イーユイ・悪ウーラオスを採用。
 ランターンは特性:貯水が被ることから水オーガポンを抜いたが、ランターンラグラージでは全体の火力が落ちると考え、地面枠として毒テラスシルクのスカーフガチグマを採用し、構築が完成した。

 シーズン終盤初めにレート1800を超えた所で休止し、ランターン入り構築での本格的な対戦はS14の構築記事を参考に、S15以降にしようと考えていた。

メインロム構築(~シーズン終了)

 引き続き天候パが多く存在しており、メインロムの構築は特に晴れパに上から殴られ続けると、ダメージレースで負けることが判明した。

 サブロムでの経験から、ランターンを除いた5匹で天候パ以外の構築には対応でき、対応しづらい天候パに対してはランターンで補える点がメインロムの構築より優れていると結論付け、ランターン入りの構築を本命の構築とした。

 最終盤には天候パの数が減ったものの、手に馴染んでいたため構築を戻すことはしなかった。
 その後、個体値・努力値配分・技構成・テラスタイプの見直しを行い、完成した構築が次項の使用構築である。

使用構築

レンタルID:XF0W86

個体紹介

ランターン

性格:生意気(D↑S↓)
実数値:207(52) - * - 78 - 122(204) - 140(252) - 69(S個体値10)
テラスタイプ:フェアリー
特性:貯水
持ち物:突撃チョッキ
技構成:放電 / ボルトチェンジ / エレキネット / マジカルシャイン
調整意図:
 HD:定数ダメ割合最小かつ特殊耐久最大
 HB:特化ウーラオスのインファイト確定耐え
 C:余り
 S:S-1無振りブリジュラス抜かれ     

 DLC後編・碧の円盤で解禁された愛すべき相棒。穏やかや控え目も良いけど、生意気なランターンも良いよね!

 この構築唯一の受け出しを想定しているポケモン。
 晴れパ、雨パ、アシレーヌに対する局所的対策枠として採用。
 対ペリジュラスにおいて、エレキネットを受けたS-1無振りブリジュラスの下からボルトチェンジできるよう、素早さ個体値10かつ性格:生意気で下降補正をかけている。
 アシレーヌやポリゴン2の下からもボルトチェンジできるので、裏の高火力ポケモンが削られることなく着地できる。

 ランターンを選出する場合は火力が落ちるため、「ランターン受け出し → (必要ならエレキネット) → ボルトチェンジ → 有利対面で火力押し付け」の動きを繰り返し、ランターンが2匹分のダメージを請け負い、裏のポケモンが2匹分の火力を担うことを常に意識した。

 後悔があるとすれば、努力値の振り方を詰められなかったこと。暫定でCDチョッキと決めたはいいが、選出する相手が限定されていたため、問題点が露呈する機会が少なかった。もしかしたら、もっと強い型になっていたかもしれないのに。

[水技(主に熱湯)の非採用理由]
 晴れパ、雨パ、アシレーヌにのみ選出することを考えると、熱湯を打ちたい相手がいない。

 晴れパでは、晴れ状態で威力が半減することに加え、物理枠のウガツホムラには火傷が入らず、トドロクツキとともに龍の舞の起点にされてしまう。そのため対面した場合は即引きか、切り気味に動いてエレキネット連打かボルトチェンジで対応するのが望ましい。

 雨パではそもそもの相性上打つ機会はない。強いて言うならイダイトウウーラオスだが、火傷30%に賭けるくらいなら、素直に放電かボルトチェンジで削って裏で対処した方が良い。

 アシレーヌにも基本的に熱湯は打たないが、地面タイプへの交換読みで打つことはできるかもしれない。しかし、残飯瞑想型等、意に介さず電気技を受けてくるアシレーヌに対し、その交換タイミングの見極めは非常に難しい。

 よってそもそも採用しない方が良い、と結論付けた。

[対 晴れパ]
 対コータスにおいて、エレキネットを打つことで脱出パックを発動させ、ステルスロックや欠伸をさせずに退場させることができる。
 ウネルミナモには積極的に受け出していくこと。晴れにタダ乗りするハバタクカミが選出されていることを想定して、ハイドロスチームを打っている可能性が高い。対面したらフェアリーテラスを切り、水・ドラゴンを無効化した状態でエレキネットでSを下げ、ボルトチェンジからハバタクカミなどに繋ぎ、上から制圧していく。

[対 雨パ]
 ペリッパーに対してエレキネットを打つ。ほぼブリジュラスが出てきてエレキネットを受けるため、その下からボルトチェンジしてガチグマかハバタクカミに繋ぎ、上から制圧していく。ペリッパーに対して受け出す場面で蜻蛉返りからブリジュラスに繋がれてもエレキネット→ボルトチェンジで良い。

[対 アシレーヌ] 
 構築のうち、ガチグマ、カイリュー、イーユイ、ウーラオスが弱点を突かれるため、ほぼ100%選出される。 
 アシレーヌに対しては放電から入る。
 放電で麻痺を引いた場合は、S関係が逆転するため、対面突破を狙って放電を連打する。
 麻痺を引かなかった場合は、ボルトチェンジからカイリューに繋ぎ鋼テラスアイアンヘッドを打つ。
 HB残飯瞑想型のアシレーヌを想定し、アシレーヌが瞑想でD1段階上昇、ランターンがムーンフォースでC1段階下降でも、放電+ボルトチェンジ+鋼テラスアイアンヘッドでほぼ確定で倒せる。

ガチグマ(赫月)

性格:控え目(C↑A↓)
実数値:201(100) - * - 140 - 205(252) - 85 - 92(156)
テラスタイプ:毒
特性:心眼
持ち物:シルクのスカーフ
技構成:ブラッドムーン / ハイパーボイス / 真空波 / 欠伸
調整意図:
 C:火力を落としたくないので特化
 S:S-1準速ブリジュラス抜き
 H:余り

 カイリュー、トドロクツキ、ランドロスなど対物理を担当することが多い。
 毒テラスすることでハバタクカミ、ウーラオス、パオジアン等も対応可能。
 テラスを含めた対応範囲の広さと、シルクのスカーフ+ブラッドムーンの火力から先発での起用がカイリューに次いで多かった。

 また、欠伸を絡めることで「ガチグマを倒す代わりに眠らせるか、眠りを嫌って裏のポケモンを大きく削られるか」という二択を押し付けることができるのが強かった。

 Sをここまで伸ばしたことでガチグマミラーではほぼ上から動けるため、こちらのガチグマが打ち合いで倒されても、裏のポケモンで相手のガチグマを削りきることが容易だった。

 構築全体の問題点として、身代わりに非常に弱いため、ささやかな抵抗としてハイパーボイスを採用している。

ハバタクカミ

性格:臆病(S↑A↓)
実数値:131(4) - * - 84(68) - 187(252) - 156(4) - 195(180)
テラスタイプ:水
特性:古代活性
持ち物:拘り眼鏡
技構成:ムーンフォース / シャドーボール / パワージェム / エナジーボール
調整意図:
 C:火力を落としたくないのでぶっぱ
 HB:特化ノーマルテラスカイリューの神速耐え
 S:余りで最大まで
 D:余り

 カイリューと対になる拘り特殊アタッカー。
 イダイトウのアクアジェットやハッサムのバレットパンチを意識して水テラス。

 終盤になるほど、すべての相手ポケモンがHDチョッキやASスカーフに見えてしまい、選出が躊躇われた。
 普通にはほぼ選出せず、天候パや、先発キラフロルの毒化粧を発動させず処理したいときに出す程度にとどまった。

 技構成は炎オーガポンを意識したパワージェム、ラグラージアシレーヌを意識したエナジーボールを採用していたが、オオニューラキラフロルに強く出られるよう、サイコショックでも良かったかもしれない。

カイリュー

性格:意地っ張り(A↑C↓)
実数値:185(148) - 204(252) - 116(4) - * - 121(4) - 113(100)
テラスタイプ:鋼
特性:マルチスケイル
持ち物:拘り鉢巻
技構成:逆鱗 / アイアンヘッド / 神速 / 地震
調整意図:
 A:火力を落としたくないので特化
 S:準速アシレーヌ抜き
 H:余りで実数値が奇数の最大まで
 BD:余り

 最強。
 基本的に先発で出し、ハバタクカミには鋼テラスアイアンヘッド、カイリューには鋼テラス逆鱗、それ以外にはテラスせず逆鱗を打っていく。

 スケイルショット型が主流になったためか、鉢巻逆鱗を警戒せず受け出しされることが多かった。
 龍の舞を想定した動きをしてくる相手(アンコール・挑発など)も多く、特性とテラスを含めた耐性の高さと、鉢巻による瞬間高火力がこの環境に刺さっていたように思う。

 技構成のうち、地震はけたぐりや炎のパンチに変更したいこともあった。

[初手逆鱗にハバタクカミ受け出しされたらどうすんの?]
 S14において先発に置かれるカイリューは、大きく三種あると思っている。

①スケイルショット型
②飛行テラバースト型
③電磁波型

 ①について、スケイルショットを無効化することができても、次のターンの鋼テラスアイアンヘッドがリスクとなる。
 ②、③についてテラバーストで大きく削られることや麻痺を入れられることそれ自体が痛い。

 よってハバタクカミを受け出されることは、「ほとんど」ない。安心して逆鱗を打って良い。
 もし受け出されてしまったら、素直に「上手い!」と称賛して、裏のポケモンを差し出そう。

イーユイ

性格:控え目(C↑A↓)
実数値: 131(4) - * - 100 - 205(252) - 140 - 152(252)
テラスタイプ:草
特性:災いの玉
持ち物:拘りスカーフ
技構成:火炎放射 / 悪の波動 / オーバーヒート / テラバースト
調整意図:
 C:火力を落としたくないので特化
 S:準速ウーラオスを意識して準速
 H:余り

 高速アタッカー枠。
 耐久無振りの眼鏡ハバタクカミや炎オーガポンをオーバーヒートで上からほぼ確定1発。
 最速パオジアンを抜いているのがイーユイしかいないため、パオジアン入りの構築にはイーユイを選出していた。

ウーラオス(一撃)

性格:意地っ張り(A↑C↓)
実数値:175 - 200(252) - 120 - * - 81(4) - 149(252)
テラスタイプ:悪
特性:不可視の拳
持ち物:気合いのタスキ
技構成:暗黒強打 / インファイト / 不意打ち / 剣の舞
調整意図:
 A:火力を落としたくないので特化
 S:ミラーを意識して準速
 D:余り

 どんな構築にも出ていける安心のタスキ枠。
 持久力ブリジュラスや鉄壁キョジオーン、アローラキュウコンの壁を貫通できる暗黒強打は言うまでもなく優秀だった。
 一致テラスによって暗黒強打、不意打ち共にリーチが伸び、それによって倒せる相手が多いのが魅力だった。
 ディンルー入りの構築には先発で出す。
 エナジーカミには暗黒強打連打安定。

選出パターン

・基本選出
 先発カイリュー + ガチグマ + @1

・対パオジアン入り
 先発イーユイ + ガチグマ + @1

・対ランドロス入り
 先発ガチグマ + @2

・対キノガッサ、キラフロル入り
 先発ハバタクカミ + カイリューorガチグマ + @1

・対ディンルー入り
 先発ウーラオス + @2

・対アシレーヌ入り
 (先発問わず)ランターン + カイリュー + @1

・対晴れパ
 (先発問わず)ランターン + ガチグマ + ハバタクカミ

・対雨パ
 (先発問わず)ランターン + ガチグマorハバタクカミ + @1

おわりに

 ポケモンSV発売から1年が過ぎ、最終3桁を目標にランクマに潜り続けるも、惜しいところで溶かすことが続いていました。
 S11では最終日朝8:20の3桁チャレに負け、立て直すことができず悔しい思いもしました。

 SVでは3桁を取ることができないかもしれない。ランターンの種族値ではこの環境でまともに戦うことはできないかもしれない。
 そんな不安の中、相棒のランターンと共にSV初の3桁を達成できたことは言葉で言い表せないほどの喜びでした。
 このために3桁を逃し続けてきたのではないかと思うほどです。

 そして嬉しいことは間違いないのですが、この構築でのランターンの選出率はとても低く、他の5匹が強いだけじゃないかと言われれば、否定はできません。
 それを否定できるように、さらにランターンの開拓を進め、さらに上の順位を目指していきます。

 最後までお読みいただきありがとうございました。

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