オンライン×オフラインのコンビニ「Foxtrot」
新たなコンビニの形として、大きく成長を遂げている、Foxtrot(フォックストロット)を取り上げていこうとい思います。
「Foxtrot」は自社で厳選した商品を扱っており、主に、アルコール類やおつまみなどの品揃えに特化していて、ニッチ分野でファンを獲得し、現在ではシカゴに7店舗、ダラスに2店舗展開していて、収益は昨年比2倍に成長しています。
そして何よりの特徴は、アプリからの注文で、1時間以内に配達してくれるということ。これにより、Eコマースと実店舗(オンラインとオフライン)の両方のチャネルを持つことを可能とし、より広く顧客のニーズに答えた新しい形のコンビニなのです。
このような、オンラインとオフラインを融合させた小売業は、「コーナーストアー」と呼ばれています。
最近では、Amazonも実店舗へ進出したように、オンライン(Eコマース)とオフライン(リアル店舗)による、ニューリテールが注目されています。
しかし、単にオンラインとオフラインの両方を持てば良いというわけではなく、オンラインもオフラインの両方で売上をあげないと相乗効果は見込めないため、既存の小売店より精巧なマーケティングが必要とされます。
「Foxtrot」は、
消費期限の長い商品を扱うことで、"売れ残り品を抱えるリスク"を抑えるなど、オフラインを抱えるデメリットをできるだけ減らし、メリットを最大限に生かしています。
そして、一番注目していただきたいのは、店内です。
このように店舗では、スペースが広く取られていて、小売店としてはあまり効率的ではないように思えます。
しかし、「Foxtrot」としては、オフライン(店舗)はあくまで商品に触れる場であり、商品はオンライン(配達)で繰り返し買ってもらうことこそが、効率的な小売なのです。
そのため、前月に100ドル以上「Foxtrot」を利用(店舗でもネットでも)していれば、1カ月間の送料が無料になるプロモーションをしていて、オフラインによってオンラインの売上をあげる仕組み作りがされています。
小売業の概念を覆した、オンライン×オフラインによるニューリテールに、これからも注目していきたいと思います。