[催眠レポート]初めての催眠?(健忘暗示)

今回はnoteではじめての「催眠レポート」を書いてみることにしました。
催眠レポートとは、Twitter上で催眠術師や掛かり手さんが面白かった催眠体験などをレポートにして発表しているものです。
自分も過去に書いたり、掛かり手さんが書いてくれたものを掲載したことがありますが、今回は長編になりそうなのでnoteで書くことにしました。

今回は、ある方との通話での催眠の様子を会話形式で進め、あとでその解説をしますので、途中もし違和感を感じても最後まで読んでみてください。
お相手の方のお名前は「Aさん」とします。

Kai「はじめまして、Kaiです。よろしくお願いします」
Aさん「はじめましてー、Aです。よろしくお願いしまーす」
Kai「Aさんは催眠の経験があるんですよね?」
Aさん「はい、少しだけあります」
Kai「どんな催眠、暗示が好きなんですか?」
Aさん「えーと・・・トランスが好きです」
Kai「トランス好きなんですねー、他には好きなのありますか?」
Aさん「そうですね、面白いのが好きですね・・・健忘とか」
Kai「あー、健忘系好きなんですね、健忘って例えばどんな感じでしたっけ?」
Aさん「うーん、数字とか名前とか忘れちゃったりするやつです」
Kai「テレビとかでもやってますよねー」
Aさん「はい」

Kai「じゃあ早速、これから催眠かけていきたいと思いますがいいですか?」
Aさん「はい、よろしくお願いします」
Kai「ちなみに、私の場合、催眠導入はほとんど時間かからないんですよ」
Aさん「え!?そうなんですか?」
Kai「はい、試しにやってみましょうか?」
Aさん「はい」
Kai「右手をグーに握ってください。3つ数えたら手が開かなくなります」
Kai「3、2、1、はい!手を開けますか?」
Aさん「え?え?・・・開かないです」(信じられない様子)
Kai「ほら、もう掛かりましたね」
Aさん「え?え?」
Kai「指を鳴らしたら開きますよ・・・パチン!」
Aさん「・・・開きました・・・え?」
Kai「信じられないですか?もう掛かってますよ」
Aさん「え・・・すごい・・・」

Kai「じゃあ好きな健忘系もやってみましょうか」
Aさん「はい・・」
Kai「これから指を鳴らすと、数字の5を忘れてしまいます・・・パチン!」
Kai「じゃあ指を折りながら、1から10まで数えてみてください。」
Aさん「はい・・・1・・2・・3・・4・・6・・7・・8・・9・・10・・・・・11?」
Kai「いやいや、指は10本だから11にはならないですよね?笑」
Aさん「あれ?」
Kai「じゃあ、また指を鳴らしたら忘れていた数字を思い出します・・・パチン!」
Kai「また数えてみましょうか」
Aさん「はい・・1・2・3・4・・・5!・6・7・8・9・10」
Kai「そうですね、思い出しましたか?」
Aさん「はい、5を忘れていました」

Kai「どうですか?ほとんど催眠導入らしいことやってないですけどかかってますよね?」
Aさん「はい・・・すごい」
Kai「ところで、私との催眠って今日が初めてですよね?」
Aさん「はい、そうです・・・・え?なんでそんなこと聞くんですか?」
Kai「過去に通話もしたことないですよね?」
Aさん「はい、ないです」
Kai「本当に全くないですか?」
Aさん「え?なんでですか?ないですよ」
Kai「そうですか」
Aさん「・・・?」

Kai「もし、Aさんと私が過去に催眠を何度もしているとして、それを健忘の暗示で忘れているとしたらどうします?」
Aさん「え!?・・・・・・・・・・怖い!」
Kai「まさか、そんなことできるわけないですよね?」
Aさん「はい・・・だって初めてだし・・・」
Kai「じゃあ、これから私が指を鳴らしてみます。もし健忘暗示で忘れていることがあったとしたらすべて思い出します」
Kai「本当に私との会話や催眠が初めてだったら何も思い出さないし、変わらないですよね?」
Aさん「・・・・はい・・・え?」
Kai「全部思い出しますよー、パチン!」

Aさん「・・・・・」
Kai「Aさん、私との催眠は今日が初めてですか?」
Aさん「・・・・ううん、何度もある・・・・うわー!!!」
Kai「あはは!思い出しましたね?」
Aさん「はい、思い出しました!」

実は、Aさんと自分は過去に何度も催眠をやったことがあります。
そして、新しい健忘暗示を試すということで、初めて通話した時に戻って、今日が初めての通話の状態になる、という暗示をこの会話の直前に掛けておいたのです。
もちろん、内容的には事前に話をして、本人もノリノリでこの暗示を受けていたわけです。

なので、冒頭の会話の時点で、すでにAさんは催眠にかかっていますので、催眠導入なんかやらなくても、もう手が固まったり数字を忘れたりしちゃうんですね。
今回の催眠導入がいらないというのはそういうトリックで、普段は初めての方にはちゃんと時間を掛けて催眠導入を行っています。

おそらくここまできちんと健忘がかかる方はそうそういないと思います。
Aさんの被暗示性の高さや、記憶の分離などがきちんとできる能力があるからこそ、本人も違和感なくかかることができています。
私もまさかここまでしっかりとかかるとは思わなかったんですが、非常にかけてる方としても面白かったです。笑

実はこの後、また同じことをやりまして、同じ質問をしたのですが、やっぱり同じ答えが返ってくるんですよね。
人間って同じ環境に身を置かれると、記憶の学習などがなければ、同じ反応をしてしまうというのがよく分かります。

また、初めましての状態に戻ることができるというのは、催眠もまた初体験の状態から楽しめることができます。
あるいは、今回の「催眠導入を行わない」みたいなチートっぽいことをやってみたり、常識改変みたいなことをやることもできるかもしれませんね。

この健忘暗示(あるいは記憶の上書き)だけを見ても、いろんな面白い遊びができる可能性を感じました。
もちろん、これはお相手の同意が必要ですし、ちゃんと解除して終わるまでがセットです。
(解除をすれば忘れていたことも基本的には思い出せます。)
健忘をやり過ぎると、記憶の混乱なども起こるので、ちょっと一度にたくさんのことはやり過ぎない方が良いかなとも今回思いました。苦笑

さて、いかがだったでしょうか?
ここまで大掛かりな健忘は自分も初めてでしたし、チート催眠術師的な感覚も味わえました。笑
掛かってる方も、初めて話していると思ってた相手が実は忘れていて、何度も話している人だった、という記憶喪失からの回復みたいな感覚を味わえて面白いかもしれません?
今回は、催眠の内容を完全に公開していますので、他の方も是非やって遊んでみてはどうでしょうか?
もしよければ感想であったり、反応をTwitterなどでもリアクションもらえると嬉しいです。

Kai@催眠(Twitter:@KaiSaimin)

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