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インバスケットの傾向と対策

 インバスケットを解き出すと「ど~すんの?これ!」と思うけれど、あなたが解き出すとアセッサーがビックリするような顔をして・・・。

 そもそも「インバスケットゲーム」というのは、ある場面と役割が設定されている中、限られた時間の中で提示された複数の案件に回答をすることが要求される演習型のアセスメントのこと。

 場面設定は「アータは〇〇店の店長さん。今から2週間、海外出張で、出張先は電気もないし通信もできないような地の果て。出発までは2時間しかなくて、それまでに山積みになっている机の上の未処理業務をとにかくやってってね」みたいな感じ。案件の数は、いろいろですが、120分とか90分という時間に対して20問ぐらいが一般的。

 なかみは、辞めたいという人からの相談だったり、品質問題が起こったのでどーしましょう?とか、自分にその権限があるのかどうかよくわからないことについて判断を求められたり、はたまたコンプライアンスに抵触するような事案への対応を求められたり、びっくりするぐらいアレコレ、アレコレ、次から次へと困りごとが出てきます。形式も、未読メール、CCメール、メモ、伝言、指示書、電話など、これまたいろいろです。

 どうやって対応するの?と思うけれど、落ち着いて眺めれば、対処方法はが見つかるもの。

 「そもそも海外出張でいないんでしょ。でも仕事は止められないワケでしょ。ダッタラ、どーすんのよ?」という話ですよね。出発までの2時間の中で自分で何とかする?キツイんじゃないすか?そういうジブンのガンバリ主体でナントかしよーとするのってこういう場合、ヤバいんじゃね、とか思いません?落ち着いて考えれば、誰かに指示するか依頼するか、ということですよね。

 仕事の時、CCメールにイチイチ反応します?「めんどくせーなぁ。ワーッたよ、見とく、見とく。知りませんとは言いません、ハイハイ、ゴクローサン」程度で基本はスルーっすよね。自分に言われているのかどうかもわからないのに、ていねいに回答を書くのってどう思います?

 これって先にやっとかないとマズいんじゃね。とは思うけど、どういう風に答えたらいいかわからないから、とりあえずパス。で、ハッと気が付くと制限時間ギリギリで。しゃーないか。みたいな、ね。
 どうです?仕事だと、なんだよこれ?さっぱりわからねーよ、とか思っても、とりあえず放置プレーにはしないでしょ。なのにできるところだけやっちゃう。こういうのってアウトっぽいですよね。よく言うじゃないすっか、優先順つけました?みたいな、ね。
 

 制限時間の中で全問回答するのはいいけど、今、言ったみたいなことがヌケてるとどう思います?全問回答に注力するより「答えるべきに応える」作戦の方が合理的だと思いません?

 優先順をつけて、やるべきどうかを判断して、自ら手を下すのではなく部下を活用して・・・。
 こんなことが基本です。

『エキスパート社員としての自分のあり方の一部を捨てて、自分以外の人に仕事をさせる(任せる)ことが求められます』「駆け出しマネジャーの成長論」(中原淳)

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