産業カウンセラー養成講座に通う7
■前のエピソード》
講座が始まると最初に最近の振り返りについて一人2分程度フリートークをするときがある。このひと月の間、『職場でどう過ごしたか』『どんなことを感じたか』大抵の人がそういうことをテーマに話される。今回僕だけが、かなりぶっ飛んだ話をした。
今回?‥、毎回かな。
5月の講座では、滝行(たきぎょう)に行った話をチラッとしてみた。その話には、みな興味を示した。滝行の話を産業カウンセラー養成講座という場でシェアしたのには訳がある。
滝行はツアー参加する形で、この五月の間に2回経験した。フリートークで話した時は、滝行に一回行っただけの時だった。
一回目の5月4日、この日は非常に暖かく水を浴びるには絶好の日だった。
このエピソードの表題は『産業カウンセラー養成講座』だが、一応ツアー内容をちょっとは書いておきたい。
場所は奈良県・吉野・天川村(てんかわむら)・龍泉寺(りゅうせんじ)。境内(けいだい)に不動王明王の強力な結界に守られた滝つぼがある。
滝行は、行をする側(ツアー参加者)が滝つぼに入り、ツアー主催者が先達(※ここでは『せんだち』と読む)として向かい合わせに立ち、行をサポートしてくれる。
滝に打たれ始めるとすぐにスタート。般若心経を声を張って一気に一読。続いて不動王明王真言を12回唱(とな)える。ものの2~3分で終了。
滝つぼから上がるころには、何故か気持ちも体も全てが軽くなったような感覚になる。ある意味なにかしらの『極限状態』を超集中体験するかのようだ。
■関連するエピソード》
※滝行に関する詳細はリンク先参照のこと
くどいようだが、『産業カウンセラー養成講座』の一エピソードとしてこれを書いている。それにはちゃんと訳がある。
僕も実際滝に打たれ、終わるころにはスッキリ感で満たされ、京都の自宅から片道4時間のところ、復路(ふくろ)も4時間かかったが大した疲労もなく普通に帰った。早起きした分、復路では殆(ほとん)ど寝て過ごしたけど。それはさておき‥
同月25日、同じ滝行ツアーに二回目、また行って来た。
ここで、やっと本題。『人ってこんなに変わるんだぁ~』と非常に感銘を受けたところがあったのでそれをお話したい。
2回目に参加した時、ある特異な雰囲気の50代くらいの女性がいた。
その人の印象を語ると‥
・声が細く、時々聞き取れない
聞き返す必要がある
・対話は一応普通に出来る
・目元や表情には特に違和感がない
けど、表情に張り(又は、うるおい)が無い
・普通に相手と目を合わせて話せる
・目元より下は青ざめている
(ビックリするくらい青く見える)
そして、前日に突如として滝行に参加することを決めたという。
『暗い』という感じでなく『そういう人』って感じだろうか。
参加者の大半は女性。年齢層は適当にばらけているが、男女ともにだいたい30~50代。
参加者の職業は様々、製造業の工場に勤務している、個人事業でリフォーム業を行う人、普通に会社勤務している人、本当に様々。
神社参拝ではないという点からか、ミーハーな雰囲気の人は一人もいない。みんなトゲが取れたような人ばかりが来る。
で、その特異な様子の女性。
その人の番が始まって、2~3分。
滝つぼから上がったその人を見て僕は驚いた。
さっきまでと全く別の人になった!
終始青ざめたような顔色だった人が、滝行を終えると、まるで風呂上がりの血色感のある顔色に変わり。生き生きと元気に満ちた表情の人になっていたのだ。
本人も、「みんなに『変わった変わった』って言われます」と嬉しそうに語った。細く聞き取りにくかった声が少しだが太く強くなり、その日初めて表情筋が機能する、その人特有のにこやかな様子が覗(うかが)えた。
カウンセラーは基本、指示的な事は言わないことになっていると一応理解している。
ただ、相談者本人が『何か新しいことにチャレンジしたい」「変革を求めるが、何をやってみよう‥」と言うことがあったなら、『滝行に行ってみる』ことを提案するのもありなのではないか?と思えた。
しかしながら、同じ提案するにしてもカウンセラー自ら一度は滝行を身をもって体験すべきである、と僕は思う。
滝行で得られる効果は、先ず『清まる』こと。日々多くの人と関わる人は特に、事象としての関わりと同時に、見えない部分での潜在的な関わりも起きている。日々多くの人とかかわりを持つ人はどうしても『貰う』。年一でも『清める』ということが効果的だというのは、皆さんも何となく想像がつくのではないだろうか。それは、年末の大掃除と似たようなものだ。
因みに、僕の偏見で滝行に行くとよさそうな職業を勝手にあげるなら‥
・カウンセラー
・看護師
辺りはダントツで行くことをおすすめする。
まぁ、カウンセラーも看護師もまず来ないみたいですけどね。
つづく