見出し画像

ライスがいなくなった後のウェストハムを考える(22年4月時点)

※このブログの内容は22年4月30日スペースでの話題をnoteにしたものです。そのため現在のウェストハムとの食い違いがありますがご了承ください。

ライスがいなくなったあとのウェストハムを考える」 

なんだこのテーマはと
ライスがいなくなる?そんなのはありえない!と思われるウェストハムサポの方もいらっしゃるかと思います。僕もまだそう思ってます。ですが、それと同じくらい今のライスがウェストハムにい続けるというのもあり得ないと思っております。


ロマーノ砲が突如TwitterのTLに出現
ウェストハム所属のデクラン・ライスがチームとの3度目の契約延長を拒否したと。ロマーノさんのツイートに綴られていました。ちなみにウェストハムが提示したサラリーは週給20万ポンドと。ちょっと週給だと分かりづらくて、年俸に適当に計算したんですけど。まあ大体1100万ポンドぐらいでした。日本円にして年俸17億ほど。


そこでですね。
ビッグ6のチームのどのくらいの選手達のサラリーなのかと並べると

シティだと チーム3位のストーンズ
      年俸 19億7300万円


チェルシーだと
チーム4位のサウールニゲス 年俸15億6500万円
ちなみにマウントの年俸は 6億9800万円

ユナイテッドだと
チーム6位
エディンソン・カバーニ 19億7,300万円

アーセナルだと
チーム2位のトーマスパーティー 15億8000万円

リヴァプールにはなんと
チームトップの
ファン・フィル・ファン・ダイク:17億3,600万

とファンダイクと同じくらいの給料をもらえる話だったんですが、

つまりライスにはビッグクラブが出すようなサラリーをウェストハムは提示していた。だから彼がフットボールをする理由はお金じゃないんだと思ったわけです。

色んな妄想をした結果、いずれ去ってしまうであろう我らが最高傑作のデクラン・ライス。そのライスがいなくなった後のウェストハムが進むべき道はこうなんじゃないかと色々考えた結果を綴っていこうと思います。

なぜ僕たちがライスを手放さないといけない訳
まさしくライスのプレーを見て思ったわけです

ここ最近の彼のプレーのスケールのデカさ。ライン間でプレスバックして取ったボールをそのまま自分で敵陣まで運べる推進力に、今季から目立つようになった彼の非常に高いパス精度。もちろんのごとくDF面では完璧で彼の右に出る選手はいません。デビュー戦から見てる僕もその成長ぶりに驚きを隠せません。

ですがそんな彼を見ていくうちに、このデクランライス、ウェストハムというチームの器にはもう収まらないのではないかと。それと同時に彼がウェストハムのキャプテンから世界を代表する中盤の選手にならないといけない。そうなった時に絶対磨くべきスキルであるビルドアップのスキル。彼が今の活躍でも世界最高のディフェンシブミッドフィルダーとまでは言われない理由だと思います。

これを習得するには今のウェストハムではなかなか難しい。ライスのような逸材が潰れないようにするため、彼が世界最高の選手になるのであれば、そしていつかそのライスが歳を取って、ウェストハムで最後の選手としての人生を終わらせたいと思った時に、いつでも彼を迎える事が出来る様に。彼がいなくなった後でも彼が誇れるようなクラブでいて欲しいと思いまして、本日の議題について考えようということでございます。


さて、ここからが今日の本題なんですけど
ライスの移籍金はおそらく100m(1億ポンド)近くになると思っていますが

そのお金をどのように使うか。
ライスがいなくなったウェストハムはどのような道に進むべきなのか。僕はこのような結論に至りました。


ライスの放出とともにモイーズも勇退
新コーチの元で素早く改革の道に進むべき

なんでここまで頑張ってくれた、強くしてくれたモイーズをすぐ諦めるの?と言われるかと思います。

僕がこう思う理由は
あのチームの、あのシーズンに
今のウェストハムは非常に似ていると
思ったからです。

今のウェストハムは
レスターシティの優勝シーズンに似ています。

レスター、ウェストハムともに降格争いをしたシーズンの翌年から一気に成績を伸ばし、両チームともにリーグ戦での戦い方、チームとして強くなっていくアプローチも似ています。

・前線のプレッシングから相手にロングボールを蹴らせて回収。
レスターだと代表例はヴァーディーと岡崎の2トップ。
ウェストハムであればアントニオとフォルナルスorランシーニの2トップ
・ライン間へ通された後のプレスバックからのカウンターの起点役
レスターであればカンテ
ウェストハムであればライス
どちらも守備から固めていき、整備されたプレッシング。ブロック構築。カウンター志向強めな戦術であったと。

そこからレスターはご存じの通りミラクルレスター。リーグ優勝を果たし、ウェストハムは晩年降格争いから一気に6位。EL権を獲得した

遅咲きのストライカー 
ヴァーディー 
アントニオ
どちらも走力がウリ
ロングボールでも起点になれる

守備での要 
ライン間でのボール奪取でカウンターの起点役 
カンテとライス ライスに関してはドリンクウォーターもセット

同ポジションの右WGの個の強さ
マフレズとボーウェン

そしてレスターの攻守の要でもあった
左サイドのメンバー
献身的なDFと激しいアップダウン。ロングボールとクロスの精度に関しても
レスター オルブライトンとフクス 
ウェストハム フォルナルスとクレスウェル

そして僕は思いました。

カンテがいなくなった後のレスターは
どうなったのかと。


その時レスターは、カンテをチェルシーに3200万ポンドで放出したあと、そしてそのカンテの代役としてカンテまたフランスリーグ、リーグ1から、1300万ポンドでナンパリス・メンディを獲得。これが身体のフォルムもプレースタイルも一緒で、次のカンテだって結構騒がれていたんですけど、でもプレー見てると正直あんまりインパクトは残せず、ラニエリは様々なフォーメーションを模索。なかなかカンテの穴は埋められずにいた。さらにチームのスター、マフレズも不調に陥り、シーズン途中でラニエリは解任。ちなみにこのラニエリが解雇された時のレスターのリーグ戦での成績は

リーグ戦では5勝14敗6引分で17位で降格圏の18位で降格圏の18位との勝ち点の差はわずか1、カンテ1人いなくなっただけですよ?他のメンバーは変わらずに監督も変わってないのに。

まあ確かに分かります。僕もここまでウェストハムの成績が落ち込むとは思ってないです。ただ、ウェストハムも同じような戦い方と同じような選手構成。全く関係がないとは言いづらいと思います。

でも、この時のレスターは前年優勝してますからもちろんCLに出場。
そのCLでの成績は良くて初挑戦のCLでベスト8。

やっぱりカップ戦になるとレスターみたいな、ウェストハムみたいなタフなチームっていうのは強いですよね。これも非常に似てる。初のCLでベスト8。ウェストハムもほぼ初と言っていいELでベスト4まで駒を進めてると。ここもウェストハムとレスターは似てる。

そしてラニエリ解任後
ACのシェイクスピアが暫定監督へ

優勝した昨シーズンの配置、戦術への原点回帰を試み、リーグ戦でもなんとか連勝を重ね残留争いを脱出。レスターはこの年12位でプレミアリーグを終えます。

その次の2017-18シーズンを見てみると
Wikipediaを参考

シェイクスピアが正式に監督に就任。セビージャからビセンテ・イボーラマンチェスター・シティからケレチ・イヘアナチョを獲得。一方で、主力だったドリンクウォーターがチェルシーに移籍。その代役として見込まれていたアドリエン・シウバの移籍が期間内に間に合わず、登録できないという事態が発生。

優勝したシーズンの配置、戦術への原点回帰を試み成功したシェイクスピアを迎えたレスターは

開幕戦のアーセナルマンチェスター・ユナイテッドチェルシーFCリヴァプールFCといった強豪クラブに敗戦して降格圏内に入ってしまったため、2017年10月にてシェイクスピアを解任。

後任には
クロードピュエルが就任

おそらくこのあたりからレスターの風向きが
変わってきたんじゃないかと思っております。

クロード・ピュエル政権2年目。ここで、レスターのリヤド・マフレズマンチェスター・シティに移籍。その額は6000万ポンド。

その移籍金でレスターは積極的な補強を行います。ノリッジ・シティからジェームズ・マディソンFCポルトからリカルド・ペレイラWBAからジョニー・エバンス、フライブルグからチャーラル・ソユンクを獲得。今のレスター主力選手たちですね。

プレミアリーグを制覇した2015-16シーズンからチームのスタイルを変化させ、ポゼッションスタイルのサッカーへの移行を試みた。

開幕3試合で2勝と良いスタートを切るんですが、徐々にチームは低調に。

2018年10月27日、当時のレスターのオーナーの方がですね、第10節ウエストハム戦の試合後、オーナーが搭乗したヘリコプターがホームのキングパワースタジアムを離陸した直後に墜落し、同氏を含む全乗員乗客の5人が死亡する事故が発生。

この事故の後に行われたカーディフ・シティ戦ではデマライ・グレイが決勝点を決め勝利。この墜落事故後、チームは6戦無敗を記録した。12月にはチェルシーマンチェスター・シティを相手に2連勝という大金星を樹立した。しかし、2019年に入ってからの7試合では1勝1分5敗と苦戦し、プレミアリーグ第27節クリスタル・パレス戦で4-1で敗れた直後にクロード・ピュエルは解任。後任としてブレンダン・ロジャーズが就任した。シーズン終盤までの11試合で6勝2分3敗という成績を記録した。また、シーズン終了後に岡崎慎司が契約満了で退団。大きな悲しい出来事がありつつも、成長を止める事なく、新選手を軸にした新しい戦い方で今の位置を確立したレスター
ということで。

僕達中堅にとっては非常に参考になるチームです

そしてですね。シティに行ったマフレズの話になるんですが、イギリス紙『デイリー・メール』紙が出したインタビューがありまして、ちょっとそれを読もうと思います。マフレズはこう答えています。「タイトルを獲得した後、トップのクラブでプレーしていたら僕の物語は違ったものになっていただろう。僕にとってトップレベルでの2年間を失ったことは明らかだ。失われた2年だ。27歳でシティにいる代わりに24や25の時にいたかもしれないんだ。レスターは僕を妨害した」と

マフレズはこうも言っています。「僕の代理人はヴェンゲルと話をしていた。2016年の夏にアーセナルへ行くはずだった。PFA年間最優秀選手になった次の年にプレミアリーグ残留を目指して戦うのは本当にタフな仕事だった」と、少しずつレスターがクラブとして新しい歩みを進めてる時、レスターのスター選手であったマフレズはこのクラブの成長を当事者として関わる事が出来ずに、マンチェスターシティに移籍することになりました。

ということでレスターの歴史を振り返ってきましたが

優勝したシーズンからカンテを失ったラニエリ政権は引き延ばし、ACコーチのシェイクスピアが原点回帰したスタイルで限界がきた。チームのスタイルを変えていくも手遅れになってしまい、マフレズをも放出してしまったと。

レスターが強くなったのは結局
どのタイミングなのか。

レスターはリヤドマフレズの売却金で
このチームは強くなりました。

僕はレスターとウェストハムは非常によく
似ていると仕切りに言ってました。
そしてチーム構成もかなり似ていると。

マフレズに似ている選手は
ジャロッドボーウェン。
当時レスターの優勝チームのカンテの次に
価値が高かったのはマフレズ。

今現在ウェストハムでライスの次に価値が高い選手はボーウェンです。

ウェストハムはライスは失うかもしれない。ですがボーウェンだけは失ってはいけないと。なぜならライスがいなくなった後の新チームで彼をエースとして添えたいと。思うわけです。

つまり僕が言いたかったことは、
ライスの移籍金でレスターよりも早い段階で
現代的なクラブを目指すべきだと。

今のサッカーを続けた場合に考えられる弊害
ライスがいなくなった影響を1番受けるのはおそらくソウチェク。ウェストハムのオフェンスは主に左サイドのクレスウェルから同サイドにアントニオが左サイドに流れてボールを収める。そうなった場合に中央のターゲット役としてソウチェクが上がっていく。なぜ中盤の選手がここで上がっていけるのかといえば、ライスが相手のカウンター阻止役として残ってくれてるから。

そしてライスの代わりが出来るような選手を探すというのもなかなか困難だと。なぜなら彼は100mするから。100mする人の代わりなんてこの世に存在するとは思えません。

そうなってくると今の戦い方に必須であろうアントニオ。そろそろ歳を重ね、彼のフィジカルにそこまで頼れることはなくなるかもしれません。それこそアントニオの代役というのもいないため、このやり方をライスがいない状態で続けるのはいかがなものかと。手遅れにならないようにボーウェンを手放す前に。

これが僕が思う
ライスを失った後にウェストハムが
進むべき道だと思うわけです


ではレスターはカンテの移籍金で誰を獲得したのか。

カンテの代役メンディと前線の選手の高身長のスリマ二と快速FWのCSKAで得点を量産していたアハメドムサを獲得していますが、この3選手共になかなかインパクトは残せず。メンディがカンテの代役になるという前提の他の前めの選手を2人取ってきた。

あのレスターでも
カンテの移籍金を無駄使いしてしまったがゆえに
チームの再建というのが遅れてしまった

じゃあウェストハムはライスがいなくなったあとどう戦い
誰を補強するのかと

他のチームも当たり前にやっているビルドアップの整備。自分たちのボール保持からでも相手にゴールに迫れるようなサッカーを展開したい。

そして僕たちはすでに優秀な選手達を持っている

ペジェグリーニが持ってきたパブロフォルナルス。
今ドンズにレンタルしているコヴェントリー
この2人が新ウェストハムには必要な2人だと

僕が思うに今のウェストハムの戦い方は個人個人の良さを消しながらチームオフェンスを行っているように見えるわけです。

顕著に見えるのはベンラーマ
彼は相当苦労しているように見えます
彼の主戦場は左WGですから

あとは絶対的に必要になってくるであろうアンカーの役割が出来る中盤の選手。名前が出るのはリーズのカルバンフィリップスあたりでしょうか。

そうなってくるとビルドアップが得意なGKも用意しないといけません。

ペップがブラボ、エデルソンを連れてきたように
GKのビルドアップのスキルは非常に重要なものです。スタート時点でもありますからね。

ということでサラッとここまでレスターとウェストハムの類似点を書いていきましたが、言いたいことは決断はお早めにという事です。モイーズスタイルからライスを引き抜いたらどうなってしまうのか。レスターがカンテを放出した後どうなってしまったのか。同じ岐路に付くとは限りませんがご参考までに。では終わります。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?