流行性感冒後ノ脱毛及ビソノ療法
新型コロナの後遺症、「脱毛」。
はじめて聞いた時は「えっ、コロナで髪が抜けるの?それも感染して相当経ってから??」とかなり驚いた。
感染症専門医の忽那医師の記事によれば
とのこと。
先日、国立国会図書館デジタルコレクションを眺めていた時、インターネット公開されている中外医事新報(戦前の日本で刊行された医学の学術雑誌)第953号(大正8年12月5日発行)の中に
『流行性感冒後ノ脱毛及ビソノ療法』
として、その前年から日本でも流行していたスペイン風邪での脱毛について書かれている文章を見つけた。
と、かくかくしかじかの軟膏を塗布してうんたら、という治療法が続いている。
忽那医師の記事と中外医事新報の記事とを比べるといくつかの違いはあるものの、どちらも「罹患後、だいぶ経ってから抜け始めて、いずれ新しい毛髪が生えてくる」のは共通している。
興味深いと思ったのは、忽那医師の記事では脱毛を「後遺症」と表現していて、中外医事新報の記事では「合併症」と表現していること。
そして、脱毛が起こる原因について忽那医師の記事には
とあり、中外医事新報には
とあること。
今では耳にすることの多い「ストレスによる」という見立ては比較的新しいものなのかな。
なお、忽那医師によれば
とのこと。
中外医事新報にある治療法がどういうものなのかは専門家じゃないのでわからない。
軟膏を塗るという当時の治療法は、日にち薬以上に効いたんだろうか。
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