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問題・目標・原因・施策のパターン

(この記事は開米のオフィシャルサイトからの転載です)

ビジネスコミュニケーションでよく出てくるパターンに、問題・目標・原因・施策というものがあります。たとえばこんな状況があったとしましょう。

「工場で使っているS装置が故障しやすく、稼働率が80%を切っているので、これを90%以上に上げたい。故障しやすいのはフレームが折れやすいからなので、折れやすい箇所に補強材を巻こう」

これを問題・目標・原因・施策のパターンにすると、こんな形になります。

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「問題」というのは何か実害があって困っている状態で、困っているからこそ「こうなったらいいな、なって欲しいな」という「目標」が生まれます。問題にはたいてい何か「原因」があるので、その原因を踏まえて「施策(対策)」を考えるのが普通です。

というわけで、問題→目標、原因→施策の間に対応関係があります。原因と問題の間にも対応がある(因果関係)し、施策を打つのは目標を達成するためなのでここも対応があります。したがって上記のようにある種の表形式で配置すると対応関係がわかりやすいです。

図中に3本の矢印が描かれていますが、AとCは人間の意思に基づいて選択するものです。たとえば「稼働率を90%以上にしたい」という数字を85でも95でもなく「90」とするのは、それが妥当だという人の意思、判断あるはずです。Cについても、「フレームが折れやすい」に対する施策としては例えば「フレーム自体を高強度なものに交換する」こともありうるのに「補強材を巻く」ことを選択しているわけです。つまり、誰かが何か選択・決断しないとAやCは起りません。

一方、Bのラインには人の意思は関わりません。「フレームが折れやすい」→「折れたら故障する」、ここは誰も何も選択しなくても自然に起きる現象です。

これが「問題・目標・原因・施策」パターンです。これだけだと単純なように見えますが、現実に仕事で起きる「問題」に対してこれを整理するのは案外難しいもので、「やってみたら人によって解釈が違う」という事態がよく起ります。

たとえば、同じ情報を次のように解釈できるでしょうか?

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「S装置が故障しやすい」を「原因」と考えることもできて、その場合は「T装置に切り替えよう」というのが妥当な施策になります。

こういうケースはよくあって、すぐに見える原因(S装置が故障しやすい)を掘り下げると別な原因(フレームが折れやすい)が出てきて、それぞれ違う施策を思いつけます。

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ではどこまで深掘りするのか? について簡単な答はありませんが、だからこそ「何を原因と認識しているのか」を明確にするために図解化する必要があります。

実際にこの「問題・目標・原因・施策のパターン」を使ってみたい方は、何か適当な例文(もちろん自分で書いたものでもOKです)を見つけてこのパターンで整理してみてください。その結果を開米にメール、twitter のリプライ、問合せフォーム等で教えてもらえば、添削というほどではないですが、ちょっとしたコメントはお返しします。

情報整理力・図解力の向上は日々のちょっとした実践から!

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