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日商簿記2級(工業簿記)原価って何のこと?

今回は工業簿記で大切な原価についてみていきましょう。

原価にも色々ありますよね。

商業簿記で扱うような仕入原価に利益を乗せて、販売するときの

原価みたいに。

この記事で解説していく原価は、主に工業簿記において、

工業簿記を学習していく上で重要な意味をもつ

原価のことです。


なお、工業簿記の基本的な考え方については以下の記事で解説しています。

日商簿記2級(工業簿記)工業簿記って何?|日商簿記&公認会計士試験pandaa_school (note.com)


それでは、原価の説明に入ります。

原価とは製造活動や経営活動にかかったお金のことをいいます。

ここでは、工業簿記における原価の分類や

2つのアプローチからの製造原価の分類

(形態別分類および製品との関連における分類)など

について解説しています。


・原価の分類

製造原価:製造活動(工場などにおける製品の製造のための活動)に要した原価。

販売費:販売活動(営業所などにおける製品の販売のための活動)に要した原価。

一般管理費:一般管理活動(本社などにおける企業全般の管理のための活動)に要した原価。



次の考え方はメチャクチャ重要です。何回も繰り返し覚えましょう。

・製造原価の分類

製造原価は大きく2つのアプローチから分類することができます。

形態別分類は原価をどのようなものに対して支払ったのかという分類であり、製品との関連における分類はその製品に対して跡付けできるかどうかという分類です。


形態別分類

①材料費

製品の製造のために物品を消費したことで発生する原価。

②労務費

製品の製造のための労働用役に対して支払われた原価。

③経費

製造原価のうち、材料費と労務費以外のもの。


・製品との関連における分類

①製造直接費

製品1個につき、いくらかかったのかが明確にわかる原価。例えば、自動車1台あたりのタイヤは4本と明確に分かるので、このタイヤの原価は直接材料費となります。また、タイヤを1本取り付けると工員はいくらもらえると明確に決まっていれば、この工員の賃金は直接労務費ということになります。

②製造間接費

製品1個につき、いくらかかったのかが明確にはわからない原価。例えば、工場の減価償却費(間接経費)や工場長の給料(間接労務費)などは総額が分かっても「自動車1台につきいくらなのか」ということまでは明確に分からないので、これらは間接費となるわけです。

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