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「抗拒不能」の運用でダメなのか??

 こんな事件があった。

 警察に逮捕されたぐらいだから、ホテルに力づくで連れ込んだ可能性もある。だからこの事件が女性の「お気持ち」だけで逮捕されたとは決め打ちできない。と、前置きしておく。

 ただネット上には双方合意の上でホテルへ行って性行為をしたのに警察沙汰になったという話もある(さすがに逮捕はされなかったようだが)。今後SNSやマッチングアプリで知り合って雰囲気でホテルへ向かった事例、いや職場や学校で出会ってデートして雰囲気でホテルに向かった事例であっても不同意性交で逮捕される可能性は少しはある。

 むしろ、政敵を陥れるためにその政敵が付き合っている女性にあれこれ言って「不同意性交させられた!」と被害届を出させばその政敵を葬ることができる。今後そういう使い方をする権力者が現れない保証はない。むしろこっちの方が心配だ。

 かつては強姦罪、少し前まで強制性交等罪と呼ばれたものは、抗拒不能という要件があった。「物理的または心理的に抵抗するのが著しく困難な場合」のことをいう。もう少し具体的には身体が縛られているなどの物理的なこと、ナイフや包丁をちらつかせるといったような心理的なことを指す。

 ただこの抗拒不能というのは立証するのが難しいとされ、今の不同意性交罪に向かったのだけど、もう少し幅広く解釈した形でよかったのではないだろうか。男性にとってあまりにリスクが大きすぎる。

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