カメラと私 ①

とても重宝していたデジタルのコンパクトカメラである、キャノンの「Power Shot G 12」が故障してしまったようで、使用不能となった。スイッチを入れるとくるくるとレンズが飛び出し、切るとくるくるっと収納されるタイプ。スイッチを切っても、「うぃーん」と切なげなモーター音がするだけで収納できなくなったのだ。

撮っても撮らなくても、作動のたび、激しくその動作を繰り返しているのだから、一番ダメージがくる箇所なのだろう。

デジタル時代となってほとんど用のなくなったカメラ屋さんに修理をお願いに行った。実は、このカメラを買ったのもカメラ屋さんではなく、電気屋さんだった。

で、修理はというと、さすがはカメラ屋さん。カメラを見るなり、「G 12ですね」と言い当て、メーカーの修理対応期間は終わっていると思うと言いつつもその場で確認してくれた。やはり昨年7月に終了しているとのことだった。そう言えば、2011年の東日本大震災で発生したがれきの受け入れについて、国が全国の地方自治体に要請した際、宮城県石巻市に出向いたときも手にしていたのはこのカメラだった。まだ6、7年しか使っていなかった感覚だったが、年齢とともに1年たつのが早いようで、いつのまにか10年もたっていたのだ。

G 12を買うまでわたしのデジタルカメラは、年賀はがきのお年玉くじで運よく当たった2等賞の景品として郵便局で受け取ったものだった。デジカメとしてはごく初期のもので、おそらく、スマホに対する、わたしが使っているガラケーのようなものだろう。使い勝手がよくないと感じたとき、電気屋さんの店頭でG 12に一目惚れしてしまったのだ。

何がって? 見た目と手触り感だ。ダイヤルのところに絞り優先やシャッター速度優先とか、マニュアル、オートなどの表示があり、シャッター速度の数値まで示されており、フィルム時代のキャノンのカメラのデザインのようだった。

そんなわけで、Power Shot G 12は、デジカメとして買った唯一のもので愛着はある。

修理のほうは、修理対応期間は終了しているが、場合によっては修理可能と判断してくれることもあるということなので一応、依頼をかけた。一週間ぐらいで返事があるということだ。


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