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囲い込みサ高住 終了のお知らせ...

サ高住の囲い込み問題。これまでも何度か取り上げてきましたが、2024年の報酬改定により大打撃を受けることが判明しました。

今回はその詳細と、運営者向けに生き残り戦略をお伝えします。


サ高住の仕組み

サ高住は、正式にはサービス付き高齢者向け住宅といいます。これは、一般的な老人ホームとは異なります。どちらかというと、高齢者向けのマンションという表現をしたほうが実態に近いです。

サ高住の特徴は大まかに以下の3つです。、①介護サービスがついていない、②安否確認や食事サービスがついている、③建物がバリアフリーになっている

ただ、介護サービスがついていないと、入居者が困ってしまうので、「訪問介護やデイサービスを併設させて、利便性を高めている」のが現代のサ高住です。

入居者は、自分の好みや困りごとに合わせて、この併設サービスを利用したり、施設外の他社のサービスを”自由に”組み合わせて使うことができます。

サ高住の囲い込み問題とは?

本来は、入居者は自由にサービスを選択できます。しかし、運営会社が売り上げ確保のために、「入居者に対して無理やり併設サービスを使わせること」これがサ高住の囲い込み問題です。

本当は、近隣の別のデイサービスに行きたいのに、使わせてもらえず、建物から出してもらえない・・・
併設訪問介護のスタッフの質が悪いから、他の事業所を使いたいのに許してもらえない・・・

このようなことが、多くの介護施設で起こっており、それが問題視されています。

また、本来は訪問介護事業所は、近隣の住民(要介護者)に対して、サービス提供する役割を持っていますが、サ高住の居住者限定でサービス提供を行っている会社も多く存在します。(サ高住内だけで活動する方が訪問効率が高いから)

2024年報酬改定による影響

今回の報酬改定により、サ高住内だけで活動する事業者に対して減算が行われます。具体的には、全利用者のうち9割がサ高住内の居住者の場合、売り上げが2%減らされます。

また、今回の法改正で、多くの業態では介護報酬が1.5%前後アップしているのに対し、訪問介護だけは介護報酬がダウンしています。

これにより報酬改定以降、サ高住の訪問介護は大幅に経営が悪化することが確定してしまいました。

サ高住はつぶれる運命なのか?

ここまで、サ高住に対して悲観的なことを記載してきましたが、サ高住は社会的に意義のある施設です。なぜなら、サ高住は自由度が高く、多様性が尊重される社会において、もっとも適した高齢者向けの住まいだからです。

一般的な老人ホーム(特養やグループホーム)では、簡単には外出が認められません。リハビリをしたくても受けさせてもらえないし、食事も決まったもの以外を摂ると怒られます。軽度な方は入居できないという問題もあります。

これらの課題を解決できるのが、”自由度の高いサ高住”なのです。

私自身もサ高住を経営しており、30年先まで安定して運営をしていきたいと考えています。

サ高住の生き残り戦略

サ高住が生き残るためには、報酬改定による減算を回避して、売り上げを確保しなければなりません。

具体的には、「サ高住以外の近隣住民にきちんとサービス提供をすること。」です。

弊社も実は、サ高住内のみの営業でしたが、2023年6月から、外部向けのサービスを提供しています。

確かに運営効率は下がりますが、社会的なニーズに応えるためには必須だと思います。今回の報酬改定で、明確化されていますので、ここは避けて通れないかと思います。

弊社で、外部向けの訪問を始めたことで、想定外のプラスも発生しています。それは、入居者の獲得に貢献していることです。

サ高住外の利用者で、自宅に住むことが難しくなった方が、サ高住に転居するというケースが、半年間で2件発生しています。これだけで集客コストを30万円削減できました。

また、ケアマネ向けに営業を強化してので、地域で知名度は抜群に上がっており、ホームページのアクセス数が2倍以上に増えています。

まとめ

一部の悪徳業者により、サ高住の囲い込み問題が取りざたされ、善良な施設にとって不利な報酬改定になってしまいました。

しかし、サ高住はこれからも必要なサービスですし、入居者にとってメリットの高い高齢者向け住宅として、存続していきます。

運営している皆様にとっては、苦しい報酬改定になりましたが、戦略を転換することで生き残る道はまだまだ残されています。

私の施設も苦労をしていますが、施設外訪問介護に取り組むことで、売り上げが上がっていますし、思わぬプラスの効果も表れています。

ぜひ、これからも一緒に、社会ニーズに応えながら、運営を頑張っていきましょう!

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