【意外な施設で駄菓子屋さん】ぶどうの家 芹橋
みなさんこんにちは!滋賀大学陵水新聞会の前川萌愛です。
今回は部員の十河・青野と一緒に、彦根市芹橋町にある『ぶどうの家 芹橋』の施設長の居川勉さんにお話を伺ってきました。ぶどうの家 芹橋(以下、ぶどうの家)さんは利用者の方が自立した生活を送れるように「通い」「泊り」「訪問」の3つのサービスを通じて、日常生活の支援を行っています。
この記事では、ぶどうの家さんが月2回(第2・4水曜日)開いている駄菓子屋さんは、どういう雰囲気なのか、なぜ行っているのか、などについて紹介していきたいと思います。
居川さん:
こんにちは。ぶどうの家の施設長をしています、居川です。よろしくお願いします。
居川さん:
駄菓子屋は毎週水曜日にぶどうの家で開いています。10円、20円程度の、買いやすい値段の駄菓子をそろえています。楽しんでお買い物をしてもらえるように、子どもが好きそうなお菓子を選ぶようにしているんです。店主はぶどうの家の利用者さんが務めていて店主の方が中心になり、利用者さんたちが金額の計算やお菓子の受け渡しなどをし、駄菓子屋を開いています。
居川さん:
事業ではないので利益はないです。うまい棒も、うちは10円で売っているんですよ。
居川さん:
そうですね。利益は度外視して、地域の人と利用者さんが交流する場を作りたいという思いだけでやっています。お金では得られないものを得ようという感じです。今は駄菓子の福袋の販売などイベントを催してたくさんの人に来てもらおうと計画中。子どもたちにたくさん来てもらうことで利用者さんがうれしい気持ちになってほしいです。
居川さん:
はい、小規模多機能型居宅介護(※)という事業所です。
居川さん:
小さい子どもや地域の人とコミュニケーションを取ること、そしてそのようなかかわりを持つことで利用者さんに喜んでほしいという思いが1番強いですが、きっかけ作りという面もあります。
居川さん:
事業所に誰でも気軽に立ち寄ってもらえるような仕組みづくりです。介護のことなど気軽に相談できる場所を設けたいという思いがあります。駄菓子屋のほかにも、ふれあいカフェという場所も設けています。私は困りごとや相談をゆっくりとしやすい場所を作らなければならないと思っています。
居川さん:
介護保険のことで聞きたいことがあるとき、特に年をかなり召されている方だと窓口や相談場所がわからなかったり、移動が大変で窓口に行くまでが大変だったりするかもしれない。
地域の介護事業所はそういった人たちに手を差し伸べる役割を担っていると考えています。ただ私たちは困りごとを解決するわけではなく、あくまで地域包括支援センターなど公的機関とのパイプ役となるわけです。
そのため相談しやすい状況をあらかじめ作っておくことで、お年寄りの孤立を防ぐことや迅速にサービスを受けれるようにすることにつながると信じています。
介護サービスを受ける本人でなくても、「最近○○さん見かけないね」「○○さん困っていることがあるって言ってたよ」といったような周りの人からの情報からでも動くことができます。このような意味も込めて、たくさんの人にふれあいカフェや駄菓子屋に来てほしいですね。
居川さん:
介護事業所というのは、なかなかなじみのない場所で、なんとなく気軽に来れない雰囲気があるかもしれない。お茶を飲みに立ち寄ってくれてもいいし、相談をしにきてくれてもいい。介護保険を使っていないひとでも、利用者じゃなくても、気軽に入ってきてほしい。それはぶどうの家を地域の居場所にしたいという思いがあるからです。事業所・施設ではなく、暮らしの場、生活の場といった居場所にしたい。
しかし事業所や施設っぽさというのはまだまだ拭い去れていないのかなと感じています。ぶどうの家に利用者さんが来られたときに、自宅と変わらず安心して過ごせるような雰囲気や環境を作りたいです。
駄菓子屋さんの開店日など最新情報は、ぶどうの家さんのインスタをチェックしてください。リンクはこちら!
ホームぺージはこちらから確認できます!
認定NPO法人喜房会
ぶどうの家 芹橋 (小規模多機能型居宅介護事業所)
彦根市芹橋2丁目9-42
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