なぜ仮面しようと思うのか

 僕は仮面しようと思っている。まだ前期の結果が出ていないので、もし京大に受かっていたらここからの話はなんでもなかったことになるけど、合否が出揃うまでの、可能性が広がってるこの期間に、考えておきたいことがある、というやつだ。(いいね)
 仮面の理由について考えたいわけだが、前提として確認しておかなければならないのは、それは当然人によるということだ。それは学歴の価値の捉え方が人によって全く異なることによる。僕が仮面する、僕だけの理由。(いいね)
 ではまず、仮面を仮面以外の選択肢と比べることからはじめる。(はじめる笑笑)
 主な選択肢は次の三つである。
・大学進学、受験はしない
・もう一年純粋に浪人する
・仮面
 ここで、これらの選択肢がもつ意味について考えるために「その選択を取るとは実際には何をすることなのか」へ言い換えると次のようになる。
・大学の勉強をする。受験勉強はしない。
・受験勉強をする。大学の勉強はしない。
・大学の勉強も受験勉強もする。
つまりベン図でいえば、上の2つはクロワッサンで、仮面はどら焼きなのだ。

 僕はもう4年も受験勉強をしてきた。そろそろ高校の勉強の先に進みたい。そろそろ大学の勉強がしたい。そしてそのためには大学へ行く必要がある。独学で出来ることは多いだろうが、そうはいかない部分も大きいはずだからだ。物理で方程式をたてた現象のほとんどをまだ見たことすらない。サイクロトロンの半径はまだ"r"だと思ってる。もちろんそんな個別の疑問はググれば解決するかもしれないがそういうことではない。知識が疑問に思ってすらいないもので埋め尽くされている。よくないと思う。とにかく、はよ大学に入りたい、ということだ。これが第一の願望。
 第二の願望は、京大に行きたいということ。他のどの大学でもダメで、京大がいい。これはもうこれ以上説明できない。自分のwikipediaが書かれたらそこに京大卒と載っていてほしい。ほとんど性欲みたいなものだと思う。ところで、説明はできなくてもいくつか言えることはある。まず「京大に行けなかった場合、何が嫌か」ということについて、そこに受験勉強への未練が含まれるということだ。つまり受験勉強がうまくいかなかったわけで、2022<2048=2^11が思いつかなかったのが嫌、instabilityはstableの名詞形の否定と気付かなかったのが嫌、電流が二手に別れる箇所を見逃したのが嫌なのだ。京大入試を突破した自分になりたい、何年かかっても。これが第二の願望。
 以上二つの願望を直接結び付けたのが仮面である。ことによると矛盾とかしてるかもしれない二つの願望を両立させようという企てだ。諦めが悪く、我儘で、非常識的な選択になるだろう。
 ここで見ておきたい現実が二つある。
 一つ目は、単純に仮面が成功するのか、という話だ。これは正直わからない。得点の開示が来ないとそもそもどのくらいの差で落ちてるのかもわからない。ただ、まあ、なんとかなる気がする。土日とか長期休みとかあるし。おぉん。
 二つ目、こっちが重要だ。現実をみたまえ。一体誰が僕の仮面を止められるだろうか。一体いかなる社会的条件が僕の仮面を止められるだろうか。これが現実だ。仮面はできるのだ。俺は仮面ができる、俺は仮面をする。俺は進み続ける。なあ、そうだろ。

追記:京大落ちてた。仮面します。

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