キルジョイの立ち回り方(特にアセント攻め)

導入

次のような状況を考えてみる。

5人でA攻めを狙っていたものの、相手の遅延スキルでエントリーできない状況

するとすぐに次のような状況になる可能性がある。モク、索敵、フラッシュをすでに使ってしまっている上にA4で守られているためこのままAに入るのは絶望的である。

敵がAに完全に寄ってしまってる状況

このとき、自チームが取れているエリア(つまり敵がいないことを知っているエリア)はAメインとAロビーだけである。この状況で考えられる主な選択肢は①「ローテしてBを狙う」または②「時間をおいてもう一度Aを狙う」となる。
①の場合
Bメインに向かうまでのエリアも取れていないため、数か所クリアリングをする必要がある。そうなると銃を構える必要があるためガンダのローテに比べかなり時間が取られる。(参考:20秒と27秒くらい違う)
本当に敵が詰めてきていた場合、そこで複数キルを取られる可能性や、情報だけ取って退かれる可能性が出てくる。
さらに、ミッドに敵が出てきていた場合、テロべを走る音が完全に聞かれることになる。そうなれば、また、なぜかBに敵が4人いるといったことになる可能性がでてくる。
もちろんこれらは可能性に過ぎなく、実際には敵が詰めてきていないことを願ってナイフ構えてガンダすることになり結果的にローテの時間はたいして変わらないこともあるだろう。しかし問題は、その賭けに勝ったところで自チームが1ミリも有利になるわけではないというところにある。「詰められてないだろう」「ミッドにはいないだろう」というのは圧倒的に不利で一方的な賭けである。
②の場合
①と同様、これも明らかに不利な賭けになる。「相手にどこまで情報を取られているのか」という情報がないため、「ローテしてないことがバレていない」可能性に賭け、Aが空くのを待つことになる。もし相手から見てA確していたとしたら、何も状況が変わることなくただ時間が失われることになる。
以上が情報に差が生まれたことから不利な賭けを強いられた、という状況の例である。

立ち回りの第一方針

ここから、このような展開を避けるという目的でキルジョイの立ち回りを考えることにする。問題の原因は、Bメインに誰もいないことがバレていること、Bとミッドのプッシュが監視できていないことだった。これらは、例えば次のようなセットアップを用意すれば解決できる。

索敵スキルはジョイが壊す

あとは適当なところに身を潜めていればよい。ここで大事なのは、とにかく死なないことである。もしここで死ねば、Aメインとロビー以外のすべてのエリアを一瞬のうちに失うことになる。ジョイ道と云うは死なない事と見付けたり。とくかく死なないこと。絶対に死んではいけない。このエリアを一人で、しかもほぼノーリスクでホールドできることの素晴らしさを理解する必要がある。
「0キル0デス、40分ミニマップ眺めてたら試合終わってた」がキルジョイにとって理想の展開の一つで、つまりキルを取れないことに何も問題はないし、逆にデスの罪は重い。自分がファーストデスしたラウンドの敗因は100%自分にあると考えよう。
ここまでで「ジョイはやることが決まっていてただ待つだけなら、ジョイの実力差はどこで生まれるのか」と疑問に思われるかもしれない。次はこのことについて考えてみよう。

立ち回りの第二方針

ジョイが第一方針ような立ち回りをしているとき、敵はどう思うだろうか。相手の対応としては主に次のような可能性がある。
①タレットやアラボだけ壊して退く
②ジョイを警戒しながらも詰める
もし相手にとってこれらの行動がリスクを伴わないなら、ジョイの意味が失われてしまう。なぜなら相手からすれば低リスクで相手の情報を失わせられるからである。

ジョイがとにかく死なないようにと下がった場合

これではまた最初と似たような状況になってしまう。ではアラボを壊したり詰めたりすることにリスクがあると相手に思わせるにはどうすればよいだろうか。主な選択肢は次の通り。
①タレット(アラボ)ベイトでキルを取る(下図参照)
②オフアングルで待つ
③味方に助けてもらう
①や②は相手が一人でかつドライで詰めてくる場合に有効で、③は相手が人数やスキルを使って詰めてくる場合に有効である。

アラボの反応と同時にピークすると一方的に位置が分かっているので基本的に撃ち負けることはない。キルジョイ必須テクニック

つまりジョイの実力というのは、「詰めてくる相手をどうしばくか」にある。タレット、アラボ、グレ、そして自分自身が待つ位置を工夫し、また的確に味方の支援をもらい、相手に「詰めたくない」と思わせるのが第二方針になる。手数を増やそう。
「死んではいけない」が、「生き残っても仕方ない」ような状況は避けるべきである。
では他に「生き残っても仕方ない」のはどんなときだろうか。

立ち回りの第三方針

生き残っても仕方がない状況を2つ挙げる。
①本隊が削られた場合
キルジョイがBの手前を見張っていたものの、Aに向かっていた本隊で何人か死んだとする。そのようなときはもうエリアコントロールどころではないので、自らキルを狙いどこか進行することを考える。例えばBに一人で入ってみたり、ミッドを進んでみたりする。すでに圧倒的に不利な状況になってしまっているので、現状維持的な立ち回りではなく、きっかけを自ら作るよう動く。(敵が甘えてくるのに期待してまだ待っておくというのはアリ。死んではいけないというルールが外れると考えよう)
②設置が完了した場合
もうエントリーが成功しているので、あとは解除を阻止することだけ考えればよい。敵の裏を取るなり、メインに合流するなり臨機応変に対応する。裏を取るならギリギリまで待つと刺さりやすい。グレの空爆なんか覚えてたら最高。

まとめと補足

エリアを保持する
→とにかく死んではいけない
「死んではいけない」と「生き残ってもしかたない」のバランス感覚が肝
→ミニマップをよく見て、VCをよく聞いて、状況を正確に把握する
タレット、アラボ、自分の位置がずっと同じだと対策されやすい
→基本の行動パターンがシンプルなだけに手数を増やす工夫が必要
ここで挙げた方針はすべて「基本の考え方」にすぎないので全ラウンドそうしろというわけではない。例えばウルトがあるから本隊についていくというのは大いにアリ。ただし、基本と違うことをしているという意識は持とう。
センチ無し構成なら、ここでジョイに与えられていた仕事を他のエージェントで埋める必要があるが、それには立ち回りに工夫が必要になる。
他マップでも基本はたぶん変わらないと思う。


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