似非バビロンの余計な庭

サッカリンの花が咲いては枯れる。枯れては咲いて、異臭を散らかす。私が読む台本に、私の台詞はない。蓋をしていた未来が、知らぬ間に底のひび割れから全部、流れ出てしまって、いたような、そんな今を暮らしている。百円ショップで買ったバーベキュー味の少し固い、とても安い肉を齧りながら、ふとしていたい、と思う。ふとして、ふとして、ふとして、死ぬ。それくらいが良いと、思っている。ここは春を義務づけられた庭。スケッチブックに書く遺書はわざとらしいほどに自虐的で、これなら台風の進路でも見ていたほうが、マシ。と思う。

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