活動

チチチチチチチチチチチチ
ハハハハハハハハハハハハハハハハハ
フボッ　フボッ　　　フボッ
フィリピンに行ったまま帰ってこない父が
定期的に送ってくるアットホームげな
児童ポルノ画像はまるで産まれることの
なかった孫を追悼しているかのようだった？
そしてその仕返しに私が送り返す経血まみれ
の和式便器の画像は父と私の微妙な距離感を
表しているようだった？とある７月土曜の
昼下がり、ミニ四駆盛り上がる大会中の
公共施設の空き部屋で外だしミスった
寝バックがそもそもお前の発端だと
ろれつの回らぬ父は言い、ミスられた、
またはぎゅっとしめつけた側の母は
ハーバリウムの模写に夢中で話にならない。硬直したドライマンゴーと保水性バツグンの
紙レンガでクリエイトした垂直落下式
立体迷路の行き止まりを突破して平たい
地面にゴツンと産まれた私の指はトータル
１６本、でも死に至る病ではない。
仲間のデブみたいに遅れて追いつく物心が、
とっくにひしゃげた視界で見回したこの辺り
は市松ドットの町骨粉。国旗でも掲揚しま
しょうか？国歌でも斉唱しましょうか？
路上に散らばるチルドの煮付けに愛され
耳カットの猫らが群がり、サザエとアワビの
区別もつかないピストンワーカーが
３２ギガのSDカードをヤンニョムチキンの
動画で埋めては各々の優勝を宣言している。
存命ばかりが息を吐く住宅街でブックカバー
何冊分かの人皮がまだ生肉その他と歩みを
共にしている中、私は輪ゴムを複雑に編んだ
首吊りの光景を思い描いては特別不器用な
手先を呪う。場末の工場（こうば）の
肉便器、場末の工場の肉便器、高収入という
フレーズを繰り返し流しながら通過する
ワンボックスが集団下校の真横を通るのを
見送りフランチャイズのCDショップで
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アートに見えるアウトサイダーパン屋で
何かが過剰な餡のパンと水っぽい牛乳も
買う。店主の眼前でピルを飲むと明太きなこ
フランスパンが１本８円で買えるキャンペー
ンを始めた数ヶ月前から時折、行列を見かけ
るようになったこの店の利用を私はそろそろ
止めようかと思っている。無言の帰宅は
おかしみも哀しみもなくフローリングの床を
踏む。見知らぬ中年男女のテレフォンセック
スに辛辣なツッコミを入れつつ１人鍋を
つつく女子大生の生配信をスマートフォンで
閲覧しながら横になる。やがて露わなお腹を
さする女子大生の左手にツチノコじみた
漆黒のディルドがぬらりきらめけばそれは
有料配信へ移動の合図。私は画面を切り替え
ニュースを探す。他人の不幸が食パンに染み
込めばそれだけで事足りるはずなのに、もう
幕内力士の踏切飛び込み自殺くらいでは
マスカットバターの甘みにも勝てない。
良かれと思って祈る冥福を妨げるように一匹
の蝿が飛ぶ。食欲、性欲、睡眠欲、なにかを
盲信することで寿命まで逃げ切りたい欲。
求められるに値する身体。ホ別１でもいらな
い身体。使用済みヴァギナの奥で作られる
新品のヴァギナ。力強い雄のリビドーを唾液
で薄めて最後に加えた小さじ一杯の世間体で
ギリギリなしよりのありに仕上げた見るに
耐えないオーロラが空中に膜を張っている。
その真下で元気に、健康に大福を頬ばる子役
のCMが終わり、新成人が同意の上で
中華ちまきをアナルローズに差し込む動画が
流れる。しかといきり立つ男根と陰嚢の揺れ
を背景にちらつかせゆっくりと引き抜かれる
竹皮にしがみつきながら現れるハムスターの
サプライズにワイプの女性タレントから笑み
がこぼれる私たちの円環。土偶の頃から
止められないオナニーが育てた肥沃な大地の
上でどれだけ祭っても祭りきれない愉悦の
連なりの突端に滲む染みは上手に遺伝子
組み替え出来なかった私が打つべき楔（くさ
び）を早く打つことを急かすように広がって
ゆく。アボカド醤油味のグミを噛みながら
固いグミは何かの固さと同じで、柔らかい
グミは別の何かの固さと同じだと思う。
明日の天気をわざわざ知らせるスマート
フォンのバイブで充電が切れる。明日は
しいたけをトースターで、バターと焼きた
い。５つは食べられる。鬱蒼と茂るVIOの
森をかき分け進む責任能力を持たない小人
部隊が「ここでいいか」と野営を決めた
程良い凹部で行われるキャンプファイヤーと
弾き語られる人間賛歌は廃墟の火災ベルの
ように当面の無意味さを風に乗せて三親等
まで確かに報せ了解の声を待つ。脳みその
７割を発砲スチロールと交換して直線になっ
た迷宮を体育座りで滑り終わった際に見る
走馬燈に予め振りかけておくマーブルチョコ
を摘まみ食い、窓柄の毛布を被る。早々の
エンドロールを求める声が胃の辺りから
せり上がってくる。そしてそれに似た声は
部屋の外からも聞こえる。中学校３年間を
自宅で過ごしたレアな学力で奏でられる楽器
の種類はとても少ない。レシドファミと
思われるオタマトーンの音色を本日最後に
聞く音として髪も洗わず眠りにつく。もう
何もかもがいやだ。うんざりだ。