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紡がれる歴史が勝利のカギ!「クロニクル・マジシャン」「クロニクル・ソーサレス」に関するあれこれ

こんにちは、海馬ハルトです!
今回は既に登場している「クロニクル・マジシャン」、そしてザ・ヴァリュアブル・ブックEX2に付属される「クロニクル・ソーサレス」の二体について、ブラマジデッキの目線で考察していこうと思います。
クロニクルを冠する二体の魔術師がどのようにブラマジデッキを盛り上げていくのかを掘り下げていければと思います。

〇二枚の総評

今回はまず率直に先に二体の総評を書いておこうと思います。
いずれも単体で機能するカードというよりは、何かと併用することで真価を発揮するタイプのカードになります。どの効果も最初の一手を担うものではないため、展開の流れでどのように利用していくかが肝になるでしょう。

「マジシャンズ・ソウルズ」はすべて効果の発動条件を満たすのにもってこいであるため、目下相性がよいカードでしょう。詳細は各々の部分で記述します。

二体を使ったコンセプトをきれいにまとめるのであれば、「マジシャンズ・ナビゲート」を中心とした構築がよいかと思います。
二体ともデッキから特殊召喚するカードに選択することができますし、「クロニクル・マジシャン」に関しては即座に②効果でステータスの補助が可能です。
「幻想の見習い魔導師」は「マジシャンズ・ナビゲート」の発動条件を整えるのにも最適ですし、コストとして墓地に闇属性のモンスターを送ることができれば「クロニクル・ソーサレス」の効果を発動できる条件が整います。
「クロニクル・ソーサレス」をデッキから出すのにも、効果で墓地に送る候補としても「マジシャンズ・ナビゲート」は相性がよいカードになります。

ただし、あくまでギミックの一翼になるのであって、決定的な切り札になる要素がまだ薄いのが正直なところです。
早い段階で出しておきたいランク7か墓地に送りたいカードがあるなど、コンセプトの尖りやカードプールの変化で化ける要素は十分に秘められている二枚です。

〇展開力+攻撃力のダイナミックさ!「クロニクル・マジシャン」

効果モンスター
星7/闇属性/魔法使い族/攻2500/守2500
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドに元々の攻撃力または元々の守備力が2500のモンスターが召喚・特殊召喚された場合に発動できる。
このカードを手札から守備表示で特殊召喚する。
(2):このカードが特殊召喚に成功した場合、
自分フィールドの、「ブラック・マジシャン」または「青眼の白龍」1体を対象として発動できる。
そのモンスターの攻撃力・守備力はターン終了時まで2500アップする。

遊戯王カードwiki より引用

まずは「クロニクル・マジシャン」です。
特殊召喚効果、ステータス補助いずれも盤面を作っていく上ではかなり大きな存在になります。

①効果は手札にいないと発動できないため、意図的に手札に加えるとなると「イリュージョン・オブ・カオス」や「魂のしもべ」を介した方法などを利用する必要があります。後者の場合「魂のしもべ」のドロー効果や「マジシャンズ・ソウルズ」の特殊召喚タイミングなどを考えると、序盤からいきなり手札に加えていくには少々骨が折れますし、「イリュージョン・オブ・カオス」の①効果を優先して序盤を立ち回るかはデッキコンセプトが極まっていない場合だとそう高くなりにくいです。
「ブラック・マジシャン」の特殊召喚の機会は言わずもがな豊富ですので、どういった場面で自分が運用していきたいかで優先度を決めていけるでしょう。
「マジシャンズ・ソウルズ」や「永遠の魂」による一体の特殊召喚に反応するのもいいですし、「マジシャンズ・ナビゲート」に対して反応すれば、一気にレベル7モンスターを三体並べることも可能です。この幅をどの程度活かしていけるかが重要になります。

一気にランク7を作るなどの理由がある場合は加えておきたい一枚になるため、下準備をしながら中盤以降に使用する算段をするのが最適でしょう。
元々の攻撃力か守備力が2500であれば発動条件を満たせるため、「ブラック・マジシャン」のみならず、「マジシャン・オブ・ブラック・イリュージョン」や「マジシャン・オブ・カオス」、融合モンスターの「超魔導戦士-マスター・オブ・カオス」、「竜騎士ブラック・マジシャン」、エクシーズモンスターの「幻想の黒魔導師」などここに列挙しきれないくらい多くのモンスターに対応しています。

そのため「ブラック・マジシャン」に固執しなくとも、後半で勝負を決めに行くタイミングでの使用も十分に考えられます。特に「超魔導戦士-マスター・オブ・カオス」の①効果で光属性を特殊召喚し、「クロニクル・マジシャン」を自身の効果で特殊召喚できれば、除外効果の下準備は可能になるため、かなり大きな戦力になります。

②のステータス補助効果は、どこから特殊召喚しても発動することが可能です。そのため、自身の特殊召喚のみならず、先述したような「マジシャンズ・ナビゲート」や「超魔導戦士-マスター・オブ・カオス」の①効果などによる特殊召喚でも発動できます。
「マジシャンズ・ナビゲート」で出す場合、「幻想の見習い魔導師」とは差異が図れます。こちらはそのターン中2500ずつ補助できるため、相手ターンであればかなり大きなモンスターとの連続した戦闘を熟すことが可能ですし、「拡散する波動」などを使用していれば、かなり大ダメージを期待できます。レベル7であることを活かしたエクシーズ召喚など、後続の展開も可能です。
一方「幻想の見習い魔導師」の場合、ステータス補助の数値や期間こそ劣りますが、「ブラック・マジシャン」を手札に加えることが可能です。また、ダメージ計算時に使用するまでステータス補助を温存でき、結果的に攻撃の順番を誘導することも可能になります。ステータス補助が可能なモンスターが「ブラック・マジシャン」に限らないのも大きな差ですね。

②効果が墓地からの特殊召喚でも反応できることを活かして、予め「マジシャンズ・ソウルズ」で墓地に送ってしまうのも手です。ですが「イリュージョン・オブ・カオス」で手札に加える機会を失う可能性もあるため、最優先事項になるとは言えません。
採用枚数と展開の流れをよく吟味しながら、下準備をしておきたいですね。

このカードの総評としては、尖った動き、特にランク7エクシーズの特殊召喚や「ブラック・マジシャン」を瞬時に一騎当千のステータスにしていくにはかなり強力な一枚になります。もし自分のデッキにそういった趣向を活かすのであれば、かなり前向きに採用していいカードです。
特に「ブラック・マジシャン」は攻撃力2500と全体的にやや低めな攻撃力であり、相手の切り札級を迎え撃つには押し負けやすいだけに、戦闘において有利に立ち回るパワーを欲している方にはかなり嬉しい一枚でしょう。

ただし、やや小回りが利かず、継戦能力を補うカードではないことには注意が必要ですし、使用に当たっては一気に形勢を決めきるくらいの勢いで割り切らないと、後続が息切れする可能性も秘めていることは気を付けたいです。
また忘れがちなのが、①効果による特殊召喚が守備表示である点です。一気に追撃をかけるにも、モンスターの総数で攻撃を仕掛けていく場合、このカードはワンテンポ遅れてしまいます。後続の展開に利用できれば良いのですが、単体で出して即加勢とはいきません。仮に後続の展開に利用したとして、せっかく攻撃力を補助したモンスターを素材にしなければならない場合もあるため、その点をどの程度見切りをつけられるかも分かれ目になりそうです。

〇初の墓地に送る効果「クロニクル・ソーサレス」

効果モンスター
星4/闇属性/魔法使い族/攻1250/守1250
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分の墓地のモンスターの属性によって以下の効果から1つを選択して発動できる。
●光:「クロニクル・ソーサレス」を除く、
「青眼の白龍」1体またはそのカード名が記されたカード1枚をデッキから墓地へ送る。
●闇:「クロニクル・ソーサレス」を除く、
「ブラック・マジシャン」1体またはそのカード名が記されたカード1枚をデッキから墓地へ送る。

遊戯王カードwiki より引用

続いて「クロニクル・ソーサレス」です。
効果はシンプルにデッキから墓地に送る効果になります。実は「ブラック・マジシャン」に関するカードにおいて、その魔法罠を直接墓地に送ることが可能になった初めてのカードでもあります。コストも必要がないだけに、非常にポテンシャルの高い効果になっています。

ブラマジデッキにおいては、発動条件が墓地に闇属性モンスターが存在することになります。そのため、最初の一手からこのカードに頼るといった動きは不可能ですし、何かしらの方法で墓地に闇属性モンスターを送っておく必要があります。
先述したような「マジシャンズ・ソウルズ」や「幻想の見習い魔導師」はこのカードの召喚する権利を残しつつ、効果を使用するための下準備もしてくれるため、かなり相性がいいです。
また、コストが必要なく起動効果であるため、フィールドに残り続けた場合、効果を何度も利用することが可能です。発動の準備こそ一苦労ですが、条件が整えば使用しやすくなるのは大きな利点です。

「マジシャンズ・コンビネーション」と「マジシャンズ・ソウルズ」、そしてこのカードがあれば、「マジシャンズ・コンビネーション」の発動条件を満たすことが可能です。「マジシャンズ・ソウルズ」で師弟のいずれかを特殊召喚し、もう一方をこのカードで墓地に送るという方法です。
このカードが「ブラック・マジシャン・ガール」に置き換わっても同様に発動条件を満たせますが、他の展開方法も考えられるこちらの方法が増えることはプラスでしょう。
「マジシャンズ・サルベーション」の②効果や、「魂のしもべ」のドロー枚数を増やすために師弟を揃える流れにも貢献できるため、利用頻度は少なくありません。

「マジシャンズ・ナビゲート」でデッキから特殊召喚することで、中盤以降デッキから「魂のしもべ」や「マジシャンズ・ナビゲート」を墓地に送り、盤面を補助していく流れも強力です。
「マジクリボー」を墓地に送っておけば、自身の破壊に合わせて手札に戻ってくれるため、師弟の特殊召喚に繋げることが可能です。「マジシャンズ・ローブ」を墓地に送れば、その特殊召喚や転じて「ブラック・マジシャン」の特殊召喚に繋げる流れに貢献することも可能です。

注意点としては、まず何より「マジシャンズ・ロッド」と召喚する権利を競合する点でしょう。手札にこの二枚がある場合、「マジシャンズ・ロッド」が優先される場合が多く、使い回しをする可能性もあるため、このカードの使用タイミングがかなり減りやすくなります。一方で、「マジシャンズ・ロッド」は「イリュージョン・マジック」を採用していない場合、直接「ブラック・マジシャン」を直接手札か墓地に用意することが困難になります。その点で差異を図り、採用枚数を検討していくことが大事になります。

またこのカードは起動効果であり、「マジシャンズ・ナビゲート」などで相手ターンに特殊召喚しても、即座に効果を発動できません。そのため相手ターンに特殊召喚するメリットが薄いことがネックになります。他の特殊召喚に繋げるという点で見ても、他者と極端な差異が見込めない点も注意点です。

忘れてはいけないのが、守護神官モンスターとの兼ね合いです。「マジシャンズ・ソウルズ」の①効果のコストで守護神官を墓地に送った場合、このカードで「ブラック・マジシャン」に関するカードを墓地に送ることができず、もう一手何かしらの手段で闇属性を送らなければなりません。
重要なことが、「魂のしもべ」の①効果と範囲が異なり、「守護神官マナ」が墓地に送ることができないという点です。あちらは「ブラック・マジシャン・ガール」をテキストに含むカードも選べるため、「守護神官マナ」が選べますが、こちらはその記載がありません。比較的墓地に送っておきたい候補に挙がりやすい一枚が範囲から漏れていることは要注意です。

総合的に考えると、現状重要度が極端に高くなるカードではないものの、手札や墓地の状況では柔軟に動きをコントロールしてくれる一枚になります。依存した動きを構築するよりは、流れで上手く利用する方が効果的な運用に繋がると思います。
今後、超強力な運用方法が見込めるだけに、楽しみな一枚でもあります。

〇ポテンシャルをどう活かしていくかがカギ!

以上がクロニクルの二体に関する考察でした。
オーソドックスな動きに対して革命的な存在とは言い難いものの、効果はいずれも非常に面白いものになっています。
今後のカードプールなどの変化によっては、効果の見方もかなり変わる要素も多く含んでいますし、現状でもそれを活かす基礎は散りばめられています。
ブルーアイズにも使用できる効果ですし、対峙する宿命を背負った二体の共闘をデッキにすることも可能なだけに、より考察し甲斐のある二枚ですね。

ここまで読んでいただきありがとうございますm(__)m
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