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戦術を活かした戦略で勝負!ブラマジのデッキ構築・プレイングに関するあれこれ

こんばんは、海馬ハルトです('◇')ゞ
今回は構築およびプレイングにフォーカスして記事を書こうと思います。
当初はブラマジデッキを意識して書いていたのですが、結果様々なデッキにも応用できる内容になっているため、ブラマジユーザー以外の方も是非読んでいただければと思います!
戦術を意識した戦略とはどういったものかを理解することで、自分のお気に入りのポテンシャルを最大限に発揮できるようにしましょう!

〇そもそも「戦術」と「戦略」の違いは?

まず一度、戦術と戦略の違いを確認しておきましょう。色々な場面で利用されている語句ですので、知っている方も多いことだと思います。

戦術(tactics):戦いに勝つための個々の具体的な方法
戦略(strategy):戦争に勝つための総合的・長期的な計略


※いずれもデジタル大辞泉より引用

つまるところ、戦術を駆使して有利を作り、戦略を成し遂げるといった形になります。
戦術は方法や手段などいった細かな面を、戦略は方針や方策といった大局的な面を指しています。

ここがずれると以降の話に支障が出るため、押さえておいてください。

この前提で、戦術と戦略をはき違えるとどのようになるのか。

先ほども言ったように、戦術はあくまで手段の話です。つまり1つ2つの戦法で作戦を成立させるというのは到底難儀なことです。
言い換えれば、戦術のみで戦略を構築することはセオリーでないということです。

少し言葉が増えてきたのでたとえ話に落とし込みます。
このたとえ話はこの記事でずっと使っていきます。

【デッキ構築に関する問い】
今あなたは川(遊ぶ環境)に分断された片岸にいます。
向こう岸(勝利)にたどりつけるように橋(戦略)をかける場合、どのように(戦術)すればよいのでしょうか。

こんなところでしょうか。
橋を架けるためには、部品(カード)や手段(プレイング)などといった多数の戦術が必要になります。
逆に橋を架けるためには、1つ2つの物事で成し遂げられないこともわかるかと思います。

とにかく戦略と戦術、橋と部品の関係ではここが逆になることは考えにくいことがわかると思います。

ではデッキ構築ではどうでしょうか?

〇戦術が戦略になっちゃった?

実は戦術と戦略の錯誤が発生することがブラマジだとよく起きてしまうのです。

よくある例が、「竜騎士ブラックマジシャンと永遠の魂を立てて勝つ」というものです。竜騎士ブラックマジシャンのバックを守る能力、そして永遠の魂の耐性付与能力及び蘇生能力による持久力の強さを活かした魅力的なものです。
ではここで挙げた勝ち方は果たして戦略と言えるのでしょうか?

このギミックは戦術としては魅力的ですし、狙うだけの価値や強さも十分備わっています。ですが、このギミックは勝利条件であるものに直接関与する要素がないことが最大のネックです。言ってしまえば、このギミック単体では勝つことが不可能なのです。

しかしながら、魅力的なギミックに注目するあまり、勝ち方まで昇華させていない場合がよくあるのです。
ちょうど、橋の部品や作り方としては優秀だが、橋そのものにはなれない状況です。

結果、この錯誤によってデッキ構築やプレイングがズレると、勝ちという向こう岸が遠くなってしまうのです。そして意外にもこの錯誤は気づきにくいもので、よく取り違えてしまいがちです。

〇適切な戦略の設定方法

では、戦略の設定はどのようにすればいいのでしょうか?
また戦略になれないコンボは絶対主役になれないのでしょうか?

戦略は基本的に大まかな流れです。そのため、どのような流れを大事にするかで戦略の設定に自分の好みを取り入れることができます。
折角なので、先述した竜騎士ブラックマジシャンの例を戦術から戦略に昇華させてみましょう。

まずは基本。

勝つ

当然ですが、これは揺るぎません。
次に勝ち方です。

ビートダウンで勝つ

これでライフを削ることを主眼とした構築に寄せることができます。
ここで主役の登場です。

竜騎士ブラックマジシャンを使ってビートダウンで勝つ

デッキの構想を組み立てる段階ではこのくらいでも十分です。
大体のデッキパーツを選定する段階に入ると、具体的な勝ちパターンを考える必要が出てきます。ちょうど、橋の設計図を描く段階です。
使えそうな戦術=デッキパーツやコンボを挙げていき、大まかな形を作っていきます。

戦術例
・永遠の魂を併用してお互いに守りあう鉄壁の布陣
・ブラマジギミックでも主流になる黒の魔導陣を併用できる
・ティマイオスの眼を使えば簡単に出せる
・超融合で相手のドラゴンを素材にすれば除去もできる
・竜騎士ブラックマジシャンは攻撃力3000でブラマジの火力不足を補える
・ガールに差し替えれば竜騎士ブラックマジシャンガールもアクセスできる

この中で優先的に狙いたいギミックを選定し、その優先度を上げていきます。そうすれば、使いたい主役を戦略的に起用する意味付けができるため、構築やプレイングの錯誤がなくなります。

ブラマジのメインギミックである、永遠の魂+黒の魔導陣の布陣を、守りながら活用できる竜騎士ブラックマジシャンを使ってビートダウンで勝つ

ここが決まれば、あとはこの戦略の成立を助ける戦術を選択していくことになるため、構築での迷いが減ると思います。
少なくとも、余計なカードの見極めには役立つでしょう。

また、併用する戦術によっては別の戦略ができますし、当然それは間違いではありません。次の戦略も竜騎士ブラックマジシャンを主にした戦略ですが、趣は異なります。

竜騎士ブラックマジシャンと竜騎士ブラックマジシャンガールを併用してビートダウンで勝つ

これも立派な戦略です。これに沿った構築ができるのであれば、デッキとして成立し、橋の設計図と部品調達ができるということです。

もし自分の好きなカードやギミックがうまく戦略に昇華できない、もしくは戦略として設定したが構築として難しいという場合は、無理に戦略として採用するのではなく、戦術に落ち着かせて利用することがベストです。
戦術によってはそれが戦略の助けになることも十分にありますし、(プレイヤーの意図としても)採用意義があるのであれば、採用する十分な理由になります。

大事なのは、戦術が戦略を担うという錯誤が起きないことです。

〇戦術とは構築のみならずプレイングも含む!

今まで戦術がどんなものか随所に書いてきましたが、ここで一度整理します。
戦術とは勝つために用いるあらゆる手段です。
・デッキ構成=設計図
・カード=部品
・コンボ=ねじやくぎ
・プレイング=作り方

大体こんなところでしょうか。
大事なのは、デッキを作っただけでは戦術が全て構成されていないことです。デッキを作っただけでは、設計図に基づいて部品やねじやくぎを調達しただけです。そう、現場による組み上げ作業が待っています。

もちろん、設計図を書いて部品を調達するにしても、川周辺(遊ぶ環境)の事情をよく考慮しなければ、設計図は脆く崩れ去ります。
ですが、いくら立派な設計図を書いて準備をしたとしても、それをきちんと完成させられるかは組み上げ作業=プレイングにかかってきます。

無駄が多ければ調達した部品の在庫は枯渇しますし、ねじやくぎの打ち込み方が間違っていれば欠陥として影響が出ます。まして組み上げ方が間違っていれば、完成形の影すら見ることができません。
また、周辺環境の下調べに反して悪天候やトラブル(ダークホース、不利対面など)に見舞われた場合、自分の持っている戦術をフルに活用して機転を利かせる必要があります。

じゃあ「プレイングはその場に合わせるしかない」のかというとそうではありません。
今までの経験だけでなく、想定されている動きや過去の範例、ルールや裁定などが活用できます。現在は動画であらゆるプレイヤーの動きを見れますし、この記事のようなものやブログなど自分で利用するための知識を蓄積する方法は充実しています。
職人が知識や技を習得するがごとく、腕を磨いていけばプレイングを応用するコツも見えてくるため、地道ですが大切にしておきたいところですね。

〇戦略に足りない戦術の見積もり

ここまでは戦術の意味することを解説してきました。
ですが、もう一つ考慮しておきたいことがあります。それは戦略を完成させるために足りない部分、戦術を補うことです。
設計図として完成していても、その成立の過程で失敗しやすかったり、足りなくなりやすかったりするものの影響で完成できない可能性は無視できません。

そのため、自分で構成した戦術の流れを確認し、それぞれがきちんとつながるかを一度確認しておく作業も忘れてはいけません。
つながるかどうかというのは、戦術から戦術のバトンタッチや共同作業が無理がないだけでなく、そこにたどり着く方法が複数あるかどうかも見ておくことが大切です。
連絡手段が声を張るしかない状況よりも、トランシーバーやスマホ、パソコンやメモなどの手段が多い方があらゆる場面に対応でき、確実に伝達できるのと似ていますね。

〇他のデッキや例外は?

では他のデッキでは戦術と戦略の関係はどのようになっているのでしょうか。
突き詰めれば大筋はどれも同じですが、あえてデッキタイプで分類した時に当てはめてみましょう。
※あくまで例としての説明ですので、本質ではありません。

・展開系デッキ
戦略:制圧盤面を早めに組み上げて、一気に勝負を決める
戦術:コンボ、展開上の相互関係、展開ルートの選択

このタイプでは戦略の大詰めまで一気に駆け抜けていくことが特徴でしょう。戦術はコンボやギミックなどの多くの戦術から、手札や相手の動きに合わせて正解のルートを選択していきます。
マッチ戦を想定している場合、先攻後攻に応じて一部の戦術を交換し、攻め方を変えていくこともできます。

戦略という一本筋が通っており、その完成した橋は強固ですが、部品相互の関係性や在庫数(カードのソース)の関係上、途中で躓いたり壊されると十分なリカバリーが難しい面もあります。仮に立て直しを図る場合は、持ち得る戦術を効率よく応用させるアドリブが特に大事になるのも、展開系の特徴とも言えます。
また、部品がよくても組み立て方(展開ルート)が的確でない場合、十分な力を発揮できずに負けてしまうため、自分のデッキで取れる戦術をよく把握しておく必要があります。


・ミッドレンジ(中速デッキ)
戦略:ゲームの展開に応じた動きで主導権を握り、理想的な勝ちパターンに乗せる
戦術:序盤~終盤におけるそれぞれの最適解、相手ターンの受け流し方

このタイプはゲームの進行段階に応じて、適切な戦術を選択しながら終盤の攻めまで繋いでいきます。
ブラマジも基本的にこのタイプと言えます。
このタイプは一気呵成に攻めるのではなく、自分の攻め手を小出しにしていくため、ゲームの流れに合わせて動くことが基本になります。
ちょうど、小島を乗り継いで向こう岸に行こうとするそれに似ているでしょう。

序盤から終盤までそれぞれに適した戦術が存在しているため、スタートから序盤の小島→中盤の渡りやすい小島→・・・向こう岸へといった具合で融通を利かせながら動けます。
デッキタイプや手札によってはこの島々が小さくなる可能性があり、この島渡りに失敗すると連携に失敗し、お手上げ状態になります。
また、あくまで橋を架けることを目標とした場合、作業員だけが向こう岸についても橋が繋がっていなければ意味がありません。つまり、デッキ内のそれぞれの戦術で差が出てしまうと、勝ち切るまでに手数が足りないこともあります。そこをどうこらえるかも大切になってくるのがこのデッキです。

・コントロール、メタビート
戦略:相手のソースを削ぎ、返し手が切れたところを攻める
戦術:妨害や行動を抑止するカード、戦術、相手に合わせた動き、終盤の締め方

このタイプは相手の行動を阻害し続けて、相手の攻め手を奪っていきます。戦術自体はシンプルで、意図する動きも比較的コンパクトであるため小回りが利きます。
もちろん、相手の行動を阻害するだけでは勝利することができないため、最終的にどのように勝つかをきちんと計画して動く必要があります。この〆の部分を作る戦術を構築段階でどのくらい用意しておくのか、それともゲーム中の流れに委ねるのかも戦略として見積もっておく必要があります。

基本的な面では、相手の動きを的確に阻害することが求められるため、橋を架ける部品のカードのみでなく、組み立てる技術であるプレイング面の戦術も顕著になります。
また一発大逆転に秀でた部類ではないことに加え、一手のミスで勝ちから負けまで転落する危険もあるため、的確な戦術の選択が常に求められます。

◇例外は?
気になる例外ですが、それは戦術が戦略を兼ねる場合です。
いわば一本丸太の橋で向こう岸に渡す方法です。
ちょうど超魔導竜騎師ドラグーンオブレッドアイズがそれでしょう。
攻撃性能、耐久性、妨害能力、どれをとっても一線級であり、それだけで勝利が近づきます。
召喚方法もかなり簡単かつ出しやすいため、成功しやすい部類です。したがって戦術の構成を召喚方法に傾注しても、そのまま戦略に昇華できるため、問題なく向こう岸にたどり着くことが可能なのです。
ただし環境による妨害やエラーはつきものですので、それをどうカバーするかはまた別の話になります。
また、川周辺の環境が狭かったり地盤が緩かったりするせいで、大型の戦略的戦術を搬入できないという場合も起きます。

〇自分の好きを適切な役割で!

長くなりましたが、以上が戦術と戦略に関することになります。
自分の好きなカードやギミックをうまく活かせずにモチベーションが下がることは誰もが経験することですが、それをきちんと実戦に応用できるにはちょっとした工夫が必要になります。
ブラマジデッキでは、この戦術と戦略の錯誤や、戦術の選択の難しさが特に起きやすい印象でしたので、この記事を書きました。ですが、どのデッキを構築するうえでも大切になる考え方ですので、いろんなデッキで試していただければと思います。

ここまで読んでいただきありがとうございました。
ご意見ご感想お待ちしておりますm(__)m

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