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有象無象の日

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年寄りと共に

僕の恩師は、僕がまだ学生の時代に少しずつ高齢者心理学を語るようになっていた。
当然、その講義を聴く仲間の中には高齢者心理学を自分の専門として定めようと考える者も出てくる。
そうした若者に対して、先生は、若者が高齢者心理学を専門とすることのないように戒めた。「高齢者の心理学を行う資格は自らが高齢者であること」それが、先生の教えだった。
心理学徒である先生は、例えば、社会学が高齢者を扱う場合には「老人

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今日あたり満月ですね

気づくと春節も過ぎて早16日。1月も半ば。そろそろ春の気配がしても良い頃。ウチの小さな鉢植えの梅の蕾も気づくと膨らんでいる。
「立春」と言うのは春が立つって言うのになんでこんなに寒いんだ、なんて思っていたりしたのだけれどそれが大きな間違いだってことを最近になってようやく知った。「立春」と言うのは寒さの真っ只中で春が生まれるってことで、だからその頃は寒くて当たり前、寒いのだけれど、良おく目を凝らし耳

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自分が信じることだけを重ねること、それは思いの外難しいことだと思う。

修理に出ていたMacが帰ってくる。
映画『七人のおたく』で、Macに電源が入った時に、江口洋介演じるベンチャー企業社長が「おかえり〜」とか言いながらMacを撫で回すシーンがあったのだけれど、あの気分になる。

思わぬ出費になったけれど、とりあえずこれでまた普段のやり方で仕事が出来る。

Windowsでしか出来ないことのため用に一応購入してあるWindows機で一時的に仕事をしようと思ってもみたの

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サングラスをかける

歳を取って行くと思わぬ事に沢山遭遇する。
或る時気付くと世の中が随分眩しかった。以前は夕暮れはこんなに眩しくなかったし、運転する道が変わったわけでもない。地球が温暖かする事によって太陽の眩さも強くなってきたのかしらと思ってみたりしたのだけれど、やっぱりなんか違う気がする。ともかく太陽が明るさを増したのだ、或いは大気の成分の微妙な変化によって、太陽光が拡散して眩しさが激しくなったのだ、なんて考えても

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春節を迎え、ようやく台所に立っても寒さが緩み始め…

今日は春節。昨日の春めいたまだ季節はずれの陽気からは10℃程気温は下がっているらしいけれど、それでも台所に立っても、足裏から底冷えが膝へ腰へと侵食してくる感じはない。
こうなってくると台所に立つのに、余計な緊張を感じることもなくなるし、色々作ってみたくもなる。
先ずは出来るだけ何もしないようにとやってきたために溜まったガラス瓶やペットボトルにそれぞれ役割を与えて、役割を振れなかったものたちには、次

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