sm42406239の話
はじめに
魔導音主さんが投稿した下記の動画のイラスト制作と後半の映像を担当させていただきました。
制作に関するいろいろなお話をしていこうと思います。
※本記事はたくさん画像を使用しているので通信環境の良い場所で閲覧いただくことを推奨します!
魔導音主さんの解説記事はこちら↓
背景
2022年4月24日にLEVEL6さんがマーシャル・風野灯織イザーという動画を投稿しました。
現在はアイドル・マキシマイザーとしてリメイクされています。
LEVEL6さんの解説記事はこちら↓
解説記事からも伝わるように、こちらの動画はLEVEL6さんが自分の好きなアイドルにとことん向き合い悩み抜いて作られた素敵すぎ動画です。
この動画を見た際にシャニマス好きな音MAD作者の何人かで各々マーシャル・マキシマイザー×シャニマスのMADを作りたいという話になり、2022年5月に魔導音主さんが芹沢あさひさんのマーシャル・マキシマイザーMADを作り始めました。
ちなみに私は田中摩美々をテーマにした「マーシャル・マミミマイザー」というプロジェクトファイルを作りましたが作っただけで終わりました。
イラスト制作について
同年5月初旬、魔導音主さんがイラスト制作の募集をされていたので勢いで立候補して作り始めました。
というのも、この頃イラストの練習をしており一枚絵をじっくり作り込めるちょうどいい機会が欲しかったという事と、魔導音主さんが作り始めたことは知っていたので何らかの形で手伝えたらなぁと思っていたのが理由です。
そして同5月末辺りに初稿として実際にお渡ししたのが下記のイラストになります。
その後、魔導音主さんの記事にもある通り、1月4日の芹沢あさひさんの誕生日に向け作業が本格化した旨連絡があったのは11月頃でした。
私の方ではDMを見返しながら以前自分が送ったイラストを見ていると、
「なんか違和感あるなぁ……」
と思ってしまったので描き直すかも!と伝えて修正することにしました。
ただ違和感はあっても具体的にどこがおかしいのか分からなかったので、闇雲に修正したところで上手くいく保証はないなぁと感じていました。ということで試した方法は、「イラスト生成AIでi2iしまくってイラストを出力し、各パーツが上手く描けていればその部分を参考にして描き直す」というアプローチでした。
このやり方が自分に合っていたようで、「影やハイライトの色使いはこんな風にすればいいのか」「この部分はぼかし塗りをしていたけど、もっと鮮明に塗るべきなのか」「目や鼻の位置はこうすれば自然に見えるのか」といった多くの気づきを得ることができ、結果として最終版のイラストが完成しました。
音声について
音声については魔導音主さんが全て制作されているので、私の方で関わった部分はほとんどありませんが、下記のようなアドバイスやフィードバックはさせていただいています。
・サビに「星をめざして」というフレーズが欲しい!
・Bメロの歌詞改変を考える
・神人力すぎ
かなり細かいところまで音を取っていたり、元作品に対する文脈、MAD内のストーリーラインに対する文脈、リズム、韻を高度に成立させて台詞合わせしていたり…などかなり聴きどころがあるので、ぜひじっくり聴いてみてください!!!!
後半映像について
制作の経緯
前述のように1月4日を投稿目標日として制作を進められていた折、12月末辺りにイラストを納品した際に何か他に手伝えることはないか?と尋ねたところサビの映像が思いつかず悩んでいる…との返事をいただきました。
私としても何らかの形で手伝いたいなぁと思っていたので、映像担当依頼を快諾(KAIDAKU)し引き受けさせていただくことになりました。
しかし流石に数日そこらで納得のいく映像を作ることは難しく、泣く泣く1月4日の投稿を見送ることになってしまいました…
次の目標としてシャニマス5周年の4月24日を設定しましたが別作業に追われていたのもあり、またも投稿を見送ることになってしまいました;;
(この間に実はシャニマスMADを3つ投稿していたので、作業時間自体がなかったというよりは映像構成が思い付かず進みが遅くなった、というのが正直なところです。大いに反省すべき点でもあります、、)
ただこの間にもイラストの補完や切り抜き、モデリングなどアイデアの比重が大きくない作業を少しずつ進めていました。
この数ヶ月の間に芹沢あさひさんのpSSRがたくさん出たこともあって映像構成を一から見直した部分もありました(後述します)
そして今年の5月末、ついに進捗9割程度に達し投稿目標日を6月26日に設定しました。(芹沢あさひさんを演じる田中有紀さんのお誕生日です)
ここからは映像について書いていきます。
制作にあたって多くのマーシャル・マキシマイザーMADを参考にさせていただいてます。ありがとうございます!
スペースの都合上、全部をここに貼ることはできませんが一部ご紹介させていただきます。
神動画すぎだなぁ
「さぁ行くよ!」
ここは実は投稿日当日に作った部分です。
「カットイン的な感じでカッコよくサビに繋がるように」とリクエストを受けていたので映像表現としてはカットイン風にしました。
次のカットでメイド服のあさひが回転しながら迫ってくるという映像になっているので、同じカードの演出からウィンクするシーンを選びました(カッコいいというよりはキュートかも?)
「マキシマイザー マキシマイザー」
こちらは多くのマーシャル・マキシマイザーMADにおいてキャラクターを回転させたり、六角形などの図形が流れていく中を通っていく…という演出がレギュレーションのようになっています。
芹沢あさひさんのプロデュースSSR(pSSR)カード『Housekeeping!』にメイド服に身を包みミュージカル調でくるくる踊る、というシーンがあったので、そちらのシーンを選出しました。
またアングルが上からだったのでZ軸方向、つまりこちらに迫ってくる動きにしました。
テキストはAfterEffectsの"GG分解"というスクリプトを使って大まかなパーツごとに分解した後、さらに手作業で細かいパーツに分解して動かしました。
「急転 相まって踊ったって」
踊ってるシーンとしてはいくつか候補があったのですが次の映像演出との統一感の観点からサイバーでカッコいい演出にするため、芹沢あさひさんのカード『Howling』の思い出アピール演出のダンスシーンを使用しました。
ここの映像自体に暗転演出が入っていたので、それを活かすようにテキストのエフェクトも"踊"とその他の文字とで変えています。
「glisten迷光」
芹沢あさひさんの『空と青とアイツ』の思い出アピール演出のグリッチ掛かった映像表現を意識して作りました。
といっても意識しただけでグリッチ表現そのものは模倣せず手癖で作ってます。ここもうちょっと寄せても良かったかなぁと思いました!
迷光のところの文字の出現は横長に引き延ばしたものと縦長に引き延ばしたものを1フレームずつ挟んでインパクト感を少し足しています。
↑思い出演出の映像見れるところないかな~と思って探してたんですが2020年にSSR総選挙とかやってたんですね(シャニマスをちゃんと始める前だった)
またやってほしいですね
「なんてことだ!敗けてしまう!」
ご紹介した動画をはじめ、多くのマーシャル・マキシマイザーMADではここにドット絵を使った演出を取り入れていたのでそれに倣う形でドット絵を作成しました。
また、映像表現にはW.I.N.Gと呼ばれるゲーム内のプロデュースシナリオにおけるライブシーンや敗退後のシーンを意識した演出を使用しました。
「だが他に囚われず 探求我がway!」
ここでは直前のシーンの敗戦を受けて、次こそは勝利できるようにひたむきにレッスンしパフォーマンスを追求する様子を描写しました。
ちなみにこのpSSR『Anti-Gravity』を持っていないのでレッスンシーンだと思って使用したのですが実際はオーディションのシーンみたいです。まじか
テキストの動かし方は後から出てくる「明日へfly away!」と対応させています。
またここでは「わたしの本気、見せる!」というセリフも入ってきます。
先行して入ってくる紫と緑の光芒はそれぞれ和泉愛依さん、黛冬優子さんをイメージしています。芹沢あさひさんのパフォーマンスの追求には、ライバルとしてのユニットメンバー2人の存在が大きいのかなぁと考えてこのような演出を選びました。
「Dream Chaser 星をめざして」
先に述べた通り「星をめざして」というフレーズを入れてもらうのは私からの提案でした。
「星をめざして」は芹沢あさひさんのソロ曲のタイトルです。
前後のフレーズとの意味の繋がりを考えてこの箇所に挿入することを提案されたのはかっぱさんです。神すぎだなぁ
ここではpSSR『Boiling Sky』の登場アニメーションを使用しました。このpSSRは「星をめざして」という楽曲に紐づいたエピソードが語られる内容になっているので、まさにこの歌詞に当てはめるのにピッタリでした!
また「星をめざして」というテキストの動かし方は同楽曲のMVのロゴを参考にしています。(例によって参考にしてるだけで厳密に再現はしていません!)
ただ『Boiling Sky』の実装は今年の2月なので、それ以前に作った没カットが存在しています。偶然にも星に向かって手を伸ばすという演出が一致していました。
「頂点終いには 登り詰めたい!って」
ここではpSSR『Boiling Sky』の思い出演出のアニメーションを背景に使用しています。
「たい!って」のところの芹沢あさひさんも同アニメーションから引っ張ってきてます。微妙に画像が途切れているので手描き補完したりしました。
少し前の描写でW.I.N.Gの敗退演出を取り入れたので、ここではW.I.N.Gのアイドルランクアップ演出を取り入れました。もともとはランクアップの映像をそのまま使う予定でしたがしっくりこなかったのでBlenderでピラミッド状のオブジェクトをモデリングして3D演出にしてみました。
SDキャラはSpineという2Dアニメーション制作用のソフトを使ってアニメーションさせています。
シャニマスのゲーム内のキャラクターアニメーションにもSpineが使われていますね。(というかシャニマスで使われてるらしいってのを聞いて気になって買った)AEで同じように動かすと重くなりがちですが、Spineだとめちゃめちゃ軽いのでおすすめです。
「夢幻世界を翔ける!翔ける!」
いわゆる"ギミー絵"で統一されたパートです。
わちゃわちゃ感を出したかったので芹沢あさひさんをたくさん切り抜く…予定でしたが切り抜きが大変だったため必要最小限くらいの人数になってしまいました(本当はこの2倍くらいの人数を出したかった)
元絵が4コマである都合上、台詞枠と被っていることが多かったのでコラージュや手描きで補完しています。
「闇を抜けまだ見ぬ明日へfly away!」
「闇を抜けまだ見ぬ」はpSSR『ジャンプ!スタッグ!!!』の思い出アピール演出、「明日へfly away!」はpSSR『空と青とアイツ』の登場アニメーション(及び同カードのSDアニメーション)からですね。『空と青とアイツ』の登場アニメーションはSSR総選挙でも第3位にランクインしている人気の高い演出です。この爽やかな明るさがここの歌詞に合いそうだなと思って使いました。
ここのテキストの動かし方は先程も記載した通り「探求我がway!」と対応させてます。
「マキシマイザー マキシマイザー」
最初の「マキシマイザー マキシマイザー」と同様の六角形のトンネル演出です。制作時期が半年くらい違うのでちょっとパワーアップしてます。
図形を通り抜けるオブジェクトとして、前述の『空と青とアイツ』に登場する紙飛行機を選びました。切り替わり演出にも使用してます。
前の歌詞が「明日へfly away!」なので雲を浮かべたり桜吹雪を散らしたり等、未来へ(画面奥へ)向かって空を飛んでいく感じをイメージしています。
また、奥から『ジャンプ!スタッグ!!!』のクワガタや『Boiling Sky』の星を飛来させています。
こちらの紙飛行機やクワガタ、星もBlenderでモデリングしています。
(クワガタはアップにすると気持ち悪かったので貼るの断念;;)
下記の走るシーンはpSSR『光は光へ』の登場アニメーションからです。ここの切り抜きは魔導音主さんからいただきました。
紙飛行機を追いかけて芹沢あさひさん自身も未来へ駆け出していくイメージです。
ここは尺が足りなかったのでポスタリゼーションやグリッチ演出で無理矢理伸ばしました。飛来する星は上で使った星のモデルを流用しています。
アウトロ
ブレイクのシャウトで使用しているのはpSR『黄葉の冠』の思い出アピール演出です。
ここでは関連する単語(主に二字熟語)の羅列がレギュレーションのようになっているので、芹沢あさひさんに関連しそうな単語を並べてみました。ここ考えるのも魔導音主さんに手伝ってもらっています。
アウトロに入ったので振り返り…というと表現が違うかもしれませんが、前半の映像と同様のテキスト枠を用いた演出に帰結させました。
プロデューサーさんの手を引くシーンはpSSR『光は光へ』の登場アニメーションからです。このシーン、芹沢あさひさんとプロデューサーさんの関係性の良いところが詰まっていてすごく好きなんですよね…
芹沢あさひさんがこれから出会っていくワクワク…をイメージしたイラストが流れる演出の後、単色背景で〆です。
おわりに
拙い文章でしたがここまでお読みいただきありがとうございました。
ここまで頑張れたのも素晴らしい音声があってこそなので、魔導音主さんに特大の感謝です。
シャニマスには魅力的なアイドルたちがたくさんいます。
その魅力を伝える…というと大層な言い方かもしれませんが、動画を見ていただいた方に少しでも興味を持ってもらいなおかつゲームをプレイしアイドルについて知ってもらえたらなぁと思っています。
以上です
また何か作ることがあるかと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?