Destr0yerに関しての感情長文(2018/11当時+2019/8 追記有)

*G2R2018というBMS(同人音ゲー)イベントで投稿された「Destr0yer」という曲についての長文*

*当時のフセッターからのほぼ直接引用*

ちなみにこちらの曲を最低限見た上で読んでくださると幸いです。


Destr0yerって、つまるところ昨今のBMS界隈のみならずオタク文化に対しての"破壊者"、もとい"削除"だと思うんですよね。

ジャンル名が『音ゲー界隈でミームの一つになっている』ビーム、『100人が聞いたら100人から好感を得られそうな万人受け」の曲調』に合わせて、非常に綺麗な英語の歌声が、これまた『恐ろしいほどまで作りこまれた3D空間の街の中』で放たれて街を破壊していく「ビーム」と共に鳴り響く。
これだけ書くと、異質な要素は”一見”見られないと思うんですよね。

もっとも、削除さんという「作曲者自身(をモチーフにしたキャラクター)」が映像の中でビームを打っているという余りにも目立つ要素を除けば。

僕も含めて多くの人が初めて見た時「全てが物凄いクオリティなのに、なんだこの削除ビーム!?」ってなったと思いますし、削除さん達もこれは狙って作ったと思うんですよ。
音ゲー界隈のミームの始祖(?)であるAbsurd gaffが出てから、10年経ちましたが音ゲー界隈における『ビーム』は話題になりやすいですし、僕もビームは楽しんでいますしげらげらと笑っている事も多い。


……今回の削除さんBMSを落としてプレイしたり、SoundCloudで繰り返し聞き直した時はそう思っていたんですけどね……六時間前にふとDestr0yerのBGAを見直して思い返すまでは。
えぇ、「そういえば、削除さんの知名度が(当時の時点で高かったけれども)急上昇したVallistaって街を【創造】するものだったよな」と思い返してVallistaのBGA見直したんですよ。

………………………………「Vallista」で削除さんが創造していった街を、7年後に削除さん自身で街を「破壊」しに行ったのが「Destr0yer」なんですね………………………………。

それこそ「Destr0yer」の序盤で光の削除さん―――現在の削除さん―――が破壊したのは、幼少期の削除さんの写真を手にしていた闇の削除さんであり、それこそ「Vallista」を含めた3曲を率いて1人でチーム戦を優勝した時の削除さん、もとい過去の削除さんではないか?と
過去との決別なんだろうなぁとは思っていましたが、強烈なSANcでしたね。大体1d10食らいました。
で、歌詞見直したんですけども、この視点に立つと”理解してしまって”苦しかったですね。


荒廃している街は現在の音ゲー界隈、もといBMS界隈。「BOF(U)・G2Rを取り巻く情勢」といっても過言ではないかもしれませんけども、BMSと言い切ります。いや、させてくれ、頼む。気付いてからはもう耐えきれないんだ。

最早言うまでもありませんけど、BMSは元々「beatmania」のオマージュ……どころではなく、パクリや海賊版です。版権に関して非常に五月蠅いKONAMIも当然BMSは早期の段階で周知していたでしょう。
だが、BMSへの干渉は一切しなかった。暗黙の了承という形でのグレーゾーンに置き続けていた。
このことは当時のコンポーザー、BGA作家等のクリエイターもプレイヤーもよくよく理解してい『た』と思っております。

その代わりにBMSで活動をした後に、プロへと羽ばたいていったクリエイターに対してKONAMIはオファーを出していきます。
曲で言えば11年前のDJ TECHNORCH さんの「KAMAITACH」が有名ですね。

もっとも、それ以前に黎明期のBMSで大活躍していたBGA作家であるTa-kさん(BMS時代ですと「felys」や「lataia」、「Forza Azzurri」等)に対して13年前のREDにオファーを出している。しかも、beatmaniaで当時から人気のあったdj takaさんの曲の(Pamさんとの合作ですが)「AA」や、その次作のHAPPY SKYでは説明不要のラスボスである「冥」を担当している。

コンポーザーの方もTECHNORCHさんから2年後にはonokenさんがポップンに「ピアノテック(Stories)」を提供して、この時は別名義として「Ax」を使用しています。
この辺りから徐々にBMS界隈もとい同人音楽界隈で有名になったクリエイターを起用していくのが増えていきました。
ただ、あくまでも完全な「新作」であり、同人の時で作られた作品を移植したことはほぼ無かった。

この辺りから1プレイヤーの憶測でしかありませんが、「BMSに対して干渉はしない。その代わり、BMSを経由して育ったクリエイターはどんどん起用していく」という方針だったのでしょう。

……そう、それこそ数年前まではBMS曲の【ベタ移植】は殆どあり得なかった。

精々、6年前にCytusに――今回の削除さんと同じチームである――xiさんの「Halcyon」やcrankyさんの「Libera me」が移植されるとなってごく一部で話題になったくらいでしょうか?
(厳密に言いますとDJMAXにAKITOさんの「桜華月」が12年前に移植されてますけど、今回の件とは別だと思いますので除外致します)
SOUND VOLTEXでsiromaruさんの―――『ビーム』のミームの起源でもある―――「Absurd Gaff」が公募を経由として収録され、他にも幾つかのBMS曲公募を経由して収録されていきましたけど、これはBMS版の音源とは大きく異なっていますし、公募という形を通しての収録です。
これは【ベタ移植】ではなく、純粋に公募を勝ち抜いて得られたとも思っています。「BMS曲」と「公募曲」の2つの側面を持っている――――それこそ「街」は荒廃していなかったんでしょう。ちょっとは荒れていたかもしれませんけどね。

この流れが大きく転向してしまったのは、今から3年前のチュウニズム稼働時でしょうか。

黎明期BMSの代表曲の1つであるparaokaさんの「L9」。
G2R2014で準優勝を遂げたxiさんの「Aragami」。
そして、その「Aragami」を7万点以上も上回った、削除さんの「Altale」が【ベタ移植】されるという告知。

特に「Altale」はチュウニズムのみならず同時にスマホ音ゲーの「Deemo」にも移植が行われると、発表された。

そこから先は言うまでもないでしょう。
チュウニズムの移植の速度は物凄いもので、1月に1曲のペースでBOFで優勝・準優勝となった曲が入っていく。
それ以外の機種も我をと続いて様々な機種がBMS曲からベタ移植をして、世はBMS曲移植の乱世といっても過言ではなくなりました。
歴代2位の点数を獲得した「conflict」、「Halcyon」に至っては、BEMANI以外の音ゲーで収録されていない機種を探す方が大変ではないかと思うレベルでしょう。……もっともBEMANIもSOUND VOLTEXでは収録しました。


そう、この流れは「Destr0yer」のコンポーザーである削除さんが過去に作り上げた曲である「Altale」が皮切りとなったものだった。

同時に過去に同人界隈で作品を切磋琢磨競い合いながら、互いに評価しあう場であったBMS界隈の年に1度の大規模な「お祭り」であったBOFの空気が何処かしら変化する。
チュウニズムが稼働して数月後に開かれたBOFU2015では、終盤のインプレに対しての懐疑が生まれた。
そして、翌年のBOFU2016に至っては開催前は【「商業音ゲーの移植を狙う登竜門として優勝を狙う人」が生まれるのではないか】【唯の遊びではなく、商業的な側面を狙う人が増えるのでは】と懐疑的な雰囲気が界隈全体に生まれてしまった。
何時しかbeatmaniaに倣って、BGAと呼んでいた名称をPVと称する人も増えていってしまった。


…………もっともこれは、―――今回の削除さんと同じチームである―――LeaFさんとOptieさんによる「Aleph-0」が歴代1位の点数を獲得して優勝を果たしたことで、やや払拭されましたがそれはまた別の機会で。いや、本当に「Aleph-0」は恐ろしいまでの完成度であり、「BMSでしか味わ得られない」んだ、この1文で抑えられないほどだけども、今回は焦点が違うんだ。

今年。「平成最後のBOF」もとい「平成最後のG2R」。BOFU2016の時の””空気””は更に増している。
7年前に削除さんが建設した「街」は何時しか荒廃しきっている。過去は全力での遊びの場であった場所が何時しか打算や商業へのアピールの契機を狙うような空気にも満ち溢れている。

そして、この空気のトリガーを引いたのは―――無論オファーを出した企業もですが―――かつてBOFで様々な曲を手がけた削除さんでもあった。


はい、SANcを食らいました。1d50+50くらいかな。

……というくそ長い文章を序文にして「Destr0yer」を、破壊者を何故平成最後のBOFで出したのかを改めて考えていきたいと思います。

歌詞には書かれてませんけど一番初めが「Ladies and Gentlemen」と始まるのは、「皆様」というよりも「この曲をプレイする人への絶実な叫び」にしか感じられなくなりました。「頼む、どうか。自分の叫びを聞いてくれ」と。

気付かない間は、「歓迎」にしか聞こえなかった始まり方が「切実な訴え」にしか聞こえなくなる。
この時点で極めて完成度の高い叙述トリックだと思います。なんで僕は気づいてしまったんだ。


BGAのこの部分では、初めに『ビーム』で街を破壊した後に街の中を歩いて行っている。
初めはこの歩みが威風堂々としたものに見えましたが、今となっては荒廃しきった街を彷徨って自分と同じ考えの人を探しているようにしか見えなくなる。笑っていた映像が切ないようにしか見えなくなっている。

そして、歌詞が始まる訳ですが、序盤から僕なりに紐解いていきましょう。

I wonder why things have happened.
Could you imagine the world is boring?
Stereotype, Sham, Brain Freeze, Collusion, Mental block
The world is fading.
I know the fate.
The world is fading.
I know the fate.


一番最初の歌詞が「どうしてこんなことになったんだ」という英文による嘆きから始まる。
BGAでは何もない空間で削除さんが回転しているが、もう「状況を確認しながらの嘆き」にしか見えない。止めてくれ。

そもそもにして、歌詞をわざわざ日本語ではなく、英語で綴ったのは「音ゲーでは”よくある”ビーム系の曲」「英語の曲なので何処かしら格好良く思える」というカモフラージュの為だと思っています。
BMS界隈は韓国をはじめに海外でも人気が出ていますけれども、主流はあくまでも日本。
主流の国である母国語を避けた理由として、『真意に気付いてくれるような人』に訴えかけたかったのではないかと僕は思っています。

続いての歌詞では『「固定観念、みせかけ、思考停止、衝突、精神的な壁」がこの世界に広まっているので、退屈ではないかと思わないか。自分はそう思っている』という訴え。
自分がトリガーを引いた事で生じてしまった具体的に現象を綴っていく。

BGAではここで頭が光っている削除さんと、光っていない削除さんの2人が出てくる。
そして、光っている削除さんが光っていない削除さんを粉々に砕く。
前述通りに、現在と過去の対比、決別でしょう。数秒後に粉々になった方は幼少期の削除さんの写真を手にしてますしね。
あ、申し訳ないんですけど幼少期の写真が出てくるたびにクスリと笑ってしまう事だけは許してください。いや、その意味も「人生の絶頂期」を置いていったと思うと苦しいんですけども、それでも思わず笑ってしまうんです。


続いての歌詞が、

I know all of you.
Have you followed me?
Me in your mind is the dream.
The dream of the past.
So I would forget you.
Let you forget me.
'Cause I'm "Destroyer"


「君たちの事は良く知っているけれども、どうして自分の後についてくるのだろうか」という、画面の向こう側にいる僕たちへの問いかけのパートだ。
自分の後、というのは先ほどにも言ったとおりに【「Altale」がベタ移植された後】の事なのだろう。言い方はやや汚いとは思うが、「二匹目のどじょう」を狙うような人もいるという示唆に見受けられる。
とても物悲しいことに、今年のBOFでは点数評価の”インプレ”を金銭でやりとりを行われたという不正行為が既に発覚した。
界隈に蔓延していた空気が実在してしまったという事を示している。


「Me in your mind is the dream.」「The dream of the past.」
君たちの心の中にいる自分は夢の中であり、その夢はとっくの過去でしかない。
この過去は文字通りの過去のBMS界隈だろう。「全身全霊で表現する遊び場」であったのはもう「夢」でしかない。
だから、「自分も君たちを忘れるから、君たちは自分を忘れてくれ」と続けた上で、表題の歌詞に続く。


       'Cause I'm "Destroyer"   なぜなら僕は”破壊者”なのだから、と。


今のこの界隈を”破壊”してしまう、表題通りの「破壊者」になるのだという力強い宣言だ。
この宣言を言い切れるのは、文字通りにこの街を荒廃させたトリガーの一端である削除さんでなければ言い切れないだろう。
僕はそう感じているし、削除さんは「破壊者」であると全身全霊で肯定したい。

さて、表題では「Destr0yer」となっているが、これは音ゲーマーならご存知の通りに『音ゲー曲では”よくある”お遊び』の一つのLEET表記だ。
後は最近で言うと「エゴサ―チ」が非常にしやすい。実際、これを書いている時に何度かしたが検索としてはとても助かりました。

それこそ僕も初めはお遊びの一環に見えたが、ここまで来ると「破壊しきって、”0”にしてみせる」という削除さんの強い意志表示であると思う。

ここのパートのBGAでは過去の削除さんが手にしていた「幼少期の写真」=『「夢」である過去を象徴』するモノを置いて、標識に落書きがなされ、崩れ切った街の中を削除さんが歩き回りながら、ビームを打つ準備をする。
「Ladies and Gentlemen」と流れは似ているけれど、此方は「この世界を破壊する」という意志の表れに感じられる。


そして、ジャンル名にある通りの「ビーム」だ。
界隈を破壊尽くさんとする「ビーム」が何度も何度も削除さんから放たれていく。

7年前に削除さんが作り上げた「街」を削除さん自身で【削除】していく


成る程、確かに最初は「ジャンル名でビームって、削除さんマジかよ」と笑っていたが、今でこそこのジャンル名以外考えられないし、ビームを打つのは削除さん自身でなければならないと言い切れる。
音ゲーのミームの一つである”ビーム”を取り上げた上で、そのミームの発端である界隈を”ビーム”で破壊、いや、【削除】してしまう訳だ。
複数の意味が込められているものとしてはこれ以上は考えられれない。


歌詞に戻ろう。中盤の折り返し以降に目を付けよう

I kill us all.
It's the only way.
It's over.

I will kill.
I will destroy the world.
No matter what you do, I don't stop.
I'm the only one who is right.
I will kill.
I will destroy the world.
No matter what you do, I don't stop.
It is what it is.
It is what it is.

此処からは「只管に世界を【削除】していく」「誰も自分を止めることが出来ない」「自分がやっているこの行動は正しいんだ」という言葉が繋がっていくがこれも一番最初の嘆きが裏に秘められているとしか思えない。

取り分け「It's over.」という「全ては終わった」という歌詞と共に街がビームで【削除】された光景を見る削除さんの後ろ姿には、もう哀愁しか感じ得ない。
そして、曲が盛り上がっていくとともにBGAでも”ビーム”の規模が徐々に広がっていく。――――まるで此処まで【削除】しなければならないのだ、と。そこまで荒廃の規模が進んでしまったのだと。

後はそれこそ初めに自分が感じた通りに「I kill us all」と、youではなくてusを使っている通りに『過去の削除さん自身の作品』との決別なのだろう。
正確には『過去の呪い』との決別ともいうべきなのだろうか。

話が飛んでしまうが、これは僕がBOFU2014の折に始めて「Altale」に触れた時に思った感想の一つに「これまでの削除さんの作品との決別の現れなのでは」というのがあった。それまでの削除さん”らしさ”が極めて薄まっているという印象だったのだ。
もっとも、この「Altale」以降では『「Altale」らしさ=削除さん”らしさ”』と感じる機会が強まっていってしまった。
今回のDestr0yerも数年前の僕が聞いたら、本当に削除さんなのだろうかと勘繰るだろうが、今の僕は聞いてごく僅かで「あぁ、削除さんの曲だ」と分かるようになってしまった。

なので、「過去との区切りを付けた象徴」である「Altale」を、更に「これももう過去である」として区切ろうという主張でもあるのではないのだろうか。
実際、この曲のBPMは「Altale」と同じ90である。何らかの恣意的なものはあるのは違いないと思いたい。


そして、最後の歌詞だ。ここではビーム……どころか光り輝く爆弾がふわふわと浮かび上がり、最後の歌詞の後に町全体を囲むかのように爆発していく。


    It is not. It's not my fault.    違う、自分の責任じゃないんだ。


先ほどまでの力強さとは一変として”弱い”歌詞だ。だが、この歌詞もまた削除さんの暗中模索や手探りを表現していると思う。
本当に破壊していいのかという躊躇いという風に受け取るべくか、このように世界を廃退するわけではなかったんだという本心と言う風に受け取るべくか。
それとも渾身の力を持って削除さんがこの「作品」を作り上げてしまった―――音ゲー界隈全員の責任でもあるのか。
その真意は僕には分からない。そもそも、これまでの思考が正解かどうかも言い切れない。
だが削除さんの気持ちを、ごく一部だとしても精一杯汲み取ろうと試みることは出来る。


この作品に登場するデストロイヤー。
彼は壊したいから壊すのではない。破壊することでしか解決できないと気付いてしまった、悲しい破壊者なのだろう。

それとこの「破壊者」は必ずしも音ゲー界隈だけに留まらないと思います。最近のオタク文化で似たような事例は音ゲー界隈のみならず他の界隈にでもあるのではないのだろうか。
そして、何処かで引き金を引いてしまった人が「破壊者」になりたいと望んでいるのでは無いのだろうか。

……ここまで書き終えてから削除さんのツイートを遡って確認しにいきましたけれど、

・ビームで破壊されてるのはVallistaのビル
・自分の曲も呪いである
・何故ビームを撃つのか 破壊したい世界とはなんなのか
・”わざわざ”何故BPMが90なのか
・何故歌詞がわざわざ英語なのか

をみたんですよ。

勘弁してくれ、やっぱり自分が思っていた通りにそうなのか、この方向性でいいのか。これ以上音ゲーをへたくそがらも一人コッソリとかみしめて楽しんでいるだけの僕を苦しめないでくれ。ごめんなさい。貴方のアルバムは全部新品で持っており、出るたびに毎度速攻で購入しに行くくらい大好きなのに、本当に気付けなくてごめんなさい。ごめんなさい。

そして有難う。本当にこの作品を心血注いで作って公開してくださってありがとう。貴方の叫びの一部を、ほんのごく僅かですが理解しきれたのはわからない。だが、貴方の叫びは僕の心に響き渡った。
それと、BMSの譜面としても最高でした。腕前的にA以上は厳しいのでH以下だけをプレイし、残りはオートで見ましたがどれも押しやすく、遊びごこちがいい。何よりも、譜面としては終わった後にも曲やBGAは続いているのでその余韻をかみしめることが出来る。それこそ「PV」として試聴するだけではこれは体験できず、「BMS」として楽しめなければ体験ができない。
インプレも何れ、当然1000点を入れにいこうと思いますけれど、もうすこしだけ、もう少しだけ待ってください。短文に収めきれる心の余裕がまだできていないんです。

ここからはただの妄想にしか過ぎないかもしれませんが.......何はともあれ今から数月以上前「除草剤のメンバーがBOFに参加すると発表された時」、僕含めて音ゲーTL全体で「いや、こんなん反則やん.....」となりました。コンポーザーの三名の方だけでも述べ20年以上好きな上に、BGA作家さんも大ファンな方しかおらず、思わず僕は狂喜乱舞した。


でも、ふと思ったんですよ。

削除さんがトリガーを引くきっかけになったチュウニ稼働時の移植の時に一緒であり、BMS曲が移植された回数と知名度ならTOPクラスであるxiさん。

Altaleの時に同じチームメンバーであり、チームの総まとめ役。そして、BOFU2016で「BMSでしか出来得ない作品」を発表し、「退廃した街に対してある種の光を導いた」LeaFさん。

コンポーザーという枠でこの二名の方と削除さんが同じチームになり、破壊者を出したのは偶然であったのか、それとも最初から構想を練っていたのか。

本当に唯の妄想や憶測でしかありませんが、僕には何れにせよ運命的なものしか感じません。ありがとう、本当にありがとう。


此処まで書いてようやく胸の中のものを吐ききれたと思うので、ちょっと僕もDestr0yerの真似をしたいなぁと思いながら、ゲーセンに行ってみようと思います古典的に100円を入れるという手法で。そうして帰宅した後には今年のG2RやこれまでのBMS作品も気ままにプレイしたいですね。

*以下、2019 8追記*

一つだけ訂正すると上の文にある「BPM90」のとこは偶然の産物だったようです。でも、低速であるというのは大いに関係あるかなってのは未だに思い続けてます。

今年の2月にBM9820ATというBMS曲のクラブイベントで出演した削除さんのセトリが(大まかに言うと)、

削除さんが作曲してきた順に並べて行って、AXIONやBOF2011での三曲らブラックレイアでぶちあげた後に、BGAを再現しながらのDestr0yerか~ら~の~~~ Altale という繋がりだったんですけれどもね。

その繋がりの際に削除さんが叫んだ「高速もいいけど、低速も愛してね」という言葉が余りに自分の心に突き刺さり続けています。

俗に言う音ゲーボス曲って(例外もそりゃありますけど)高速ばかりですし、一般的な曲に比べたらBPMが早いですしね。だからこそ、”低速”も愛し続けよう……。

後はGroundBreakingでの削除さん本人のリミックスが収録されましたけど、そこでの歌詞のラストでは「It's not my fault」は消えてるんですよね。

題名にも「After War」と戦争後とついていてコメントが「未来」となっている辺りから、「破壊の後には再生する」ってこと……なのかな……破壊……未来……こうなった理由……ビーム……破壊……。


そして、そう。案の定というか、商業音ゲーに移植されていきましたね。Destr0yer。

削除さん本人は「Destr0yer発表当時から何処かに移植されないかな」と仰ってましたけれども、まさか1年足らずで2機種にも行くことになるとは。

おまけにmaimaiの方はリニューアルと同時の移植で、なんだろう、こう……破壊者が今後何処まで「破壊」していくのかなぁ。否定するわけではないんですけども、果たして何処まで「汲み取った上で」会社側が削除さんにオファーを出したんだろうかなぁって思うんですよね。

この曲が入っている機種の運営って、言ってしまえば、「破壊者」を招き入れてもいいやって許容した運営ってことになりますからね。

何にせよ、1年足らずで移植されていったというこの状況をそっと見回っていくことしか音ゲーというコンテンツを消費している側である僕には出来ないのかなぁ。そんな風に改めて思い直しました。

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