別れは唐突にやってくる/『ウルトラマンA』覚え書き(28)

南夕子が、『ウルトラマンA』に別れを告げる時がやってきた。

28、29話の台本を頂いたのは、きっとこの頃(27話撮影時)だったと思う。青天のへきれきでした。なんで29話も渡されたんだろ? もっとも、29話を読まなければ夕子さんが完全に「消去」と言う事を私自身が確実に理解する事が出来なかったと思うけど。あの頃は不思議な事がいっぱいあった。ほとんどが未だに???(星光子のブログより)

『ウルトラマンA』第28回/さようなら夕子よ、月の妹よ

脚本=石堂淑朗/監督=山際栄三

それにしても、唐突だった。今回は、ストーリーを詳しく書くのはやめる。なんの伏線もなく、突然、南夕子に付与された設定は以下のとおりだ。

南夕子は、超獣ルナチクスによって滅ぼされた、月の住民の末裔だった。わずかに冥王星に逃れた月星人たちは、ルナチクスが地球の地底に移動した事を察知した。月はかつて高度な文明の繁栄する星だったが、ルナチクスが地底のマグマをすべて吸い取ってしまい、死の星になったのだ。月の『兄』である地球に、同じ運命をたどらせてはならない。月星人は南夕子を地球に派遣し、ルナチクスが地上に現れるのを待った。

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