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作家KAIオリジナル直感小説/story1「出逢い」

                             登場人物                                  

音声配信プラットフォーム
Radiotalk音声配信者様
"交わることがない性格"の5名



                               役名

出演者様に決めていただいた役名



凛音(りおん)
sou(そう)
戸並 十三(となみ じゅうぞう)
RAY(れい)
凛(りん)  


                   ラスト(最終話)まで
         役を演じているのがだれかがわからない
              出演者同士もだれかわからない

Radiotalkリスナー様
note読者様
出演者様
それぞれの推理によって
登場人物を見抜けるか…

        登場人物の性格  × 作家KAIの直感による
                  予測不可能なストーリー

詳細↓


まえがき
━━━━

"  今繋がっているひと
  すべてのひとの
  素敵なところだけを
  見続けて過ごしてください "



 "あなた以外の誰とも比べることなく
  自分を魅力的にしてください "

もし
そういわれたら
あなたはどうしますか♡




本編
━━


繰り返される景色は
次第に色褪せて
目もくれることもなく
ただ
時間だけを辿る


ぽつりぽつりと
頬にあたりはじめる雫を
手で拭いながら
視界に映る
古びた本屋に駆け寄る


凛音 「参ったな…傘忘れるなんて。」


凛音は鞄からハンカチを取りだし
濡れた髪に
ゆっくりあてていく


ふと移した目線の先に
不思議な光景が映しだされる


スラッとした長身に
美しい佇(たたず)まいの男



古びた本屋には
削(そ)ぐわない雰囲気を
漂わせていた


違和感は
それだけではなかった


凛音は
違和感を辿るように
視線を移していると
男の手元で立ちどまる



あまりにも不思議な光景に
瞬きを繰りかえす



気づくと男に声をかけていた


凛音「あの…本の向き反対になってますよ?」
不思議な顔で男を見つめる


凛音の声に
ゆっくりと振り向く男


戸並 十三 「あぁ、これですか?」

男の持つ書籍は
上下真逆になっていた


男は本に視線を移し
ふふっと微笑んで
ゆっくりと話し始める



戸並 十三
「色んな角度から見ると面白いんですよ。
 僕は、こうして
 反対の向きにして本を読むの好きなんです。
 いつも…ではありませんがね。
 たまーに、たまーにですよ。」



凛音は眉間にシワを寄せながら
本を覗きこんで
文字をいくつか追う…


凛音「う〜ん。読みにくい!」


凛音のコロコロ変わる表情に
男はまた
ふふっと微笑む


そしてまた視線を本へと移し
静かにページをめくりだす



凛音は首を傾(かし)げたまま
その場からゆっくりと離れ

自分の気になる分野の書籍を
いくつか手にして
本のストーリーに想像を巡らせながら
今の出来事もすっかり忘れ
ご機嫌でレジにならぶ


本屋の入口で
手を上にかざしながら
空を見上げると

さっきまでの空模様は
うつり変わり
夕焼け空に虹色の橋がかかっていた


凛音は
虹を見つめ
にっこりと微笑んだ


そのころ


sou 「やべ!遅刻じゃん!」
携帯の時刻をみて困惑しながら
上着を慌てて羽織り
バイクの鍵を握りしめ
走りだす


彼はストリートミュージシャンとして
夜になると
東京駅の路地裏でギターを片手に
歌を奏でていた



路地裏でキョロキョロと
ひとを探す凛



凛「あれ?今日はいないなぁ。」



いつもの場所にしゃがみこみ
鞄からイヤホンを取りだして
曲をかけはじめる


凛は目を閉じて
ゆっくりと曲の歌詞を
口ずさみはじめる


しばらくすると
凛の歌声にゆっくりと声が重なる


凛が声に気づいて
瞳をゆっくりと開くと
souが歌声を重ねていた



凛「あー!今日は来ないかと思ってたので!
   嬉しいです!来てよかった♪」


素直でまっすぐな性格の凛は
可愛くはしゃいで駆け寄り
souのギターに手をそっと伸ばし
優しく触れる


sou「凛ちゃんも弾けるんだったよな?」
souはどんな相手でも
自然と馴染める空気を創るのが得意だ


凛「ん〜まだはじめたばかりですけど、
   ギターの音色が心地よくて好き♪」


sou「いや〜わかるよ♪
      なら早速いつもの曲いきますか!」


凛はニコニコしながら
ギターの音色が聴こえはじめると
ゆっくりと瞳を閉じて
楽しげに口ずさみ
souと歌声を重ねる


真逆のタイプの2人の歌声だが
重なりはじめると
なぜか心地いいのが不思議だ


人々は2人の歌声に足を止め
耳を澄ます



賑やかな金曜日の夜に
今だけ穏やかな空気が流れる



RAYがゆっくりとその横を通りすぎる


RAY(あ、私の好きな曲だ♡)




どんなにひとで溢れた場所でも
ひとは好きなものには敏感になる


RAYは徐ろに携帯に手をかざし
彼氏に電話をかけはじめた



RAY「もしもし、…ん?その声は寝てた?
      んーん、最近声聴けてなかったから。
      こっちは今流れ星がながれてるの。
      見たことないくらい、たくさん…
     
      あ、待って…あのね。
      あと少しだけ声聴いてたいな。
      ありがと、嬉しい!
      …ねぇ、流れ星に何を祈ったの?」


story1   end

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