だって不登校じゃない

 「言語性IQが高く動作性IQが低い場合に同じ性格傾向を示し、同じ理由で不登校になっている」 その傾向はTwitterをヲチしてれば誰でも気づく。なぜならTwitterは見たいものしか見せてこない仕組みになっているからだ。
 専門家や当事者、教員、保護者、Twitterでいろんな垢を読んできたがこのうっすらとした傾向を誰も言語化してtweetしていないのは多分、それと不登校が直接結びつかないことを知っているからだと思ってきたが、これをあたかもエビデンスがあるように語るtweetをついに見てしまった。(心理職の間では常識のよう、とまで書かれていたが本職から指摘されている)
 Kは以前、ヤツの特性で検索をかけた。するとTLが不登校だらけになった。だがヤツは不登校ではない。
 tweetは「言語性IQが高く動作性IQが低い」=「やりたくないことをやる意味が見出せないので、みんなで一斉に何かをやるのが苦痛」が不登校になりやすいと分かっているから、この性格傾向に合わせて学校で対策を取ればいいのにと結論づけられている。
 こうしたtweetにつくリプライは「うちの子のことです」「腑に落ちました!」ばかりだし、敢えて「うちもWISC-IVで同じような数値ですけど不登校じゃありませんよ」「うちはイジメが原因で不登校ですよ」などとリプライする人はいない。このように自分に都合のいい話ばかりが集まるから、狭いムラの知見が世界の真理という勘違いが起こるのがTwitterの良くないところだ。だからそれは「不登校の傾向」ではなくてただの思考の傾向である。
 確かに不登校の原因の1つではあるかもしれないが、実際にこの傾向だけにフォーカスされていないのは、これがその中の多数派ではないからであろう。それに、WISCで「言語性IQが高く動作性IQが低い」子は不登校になりやすいとレッテルをつけられたらそれはそれで面倒である。
 だって不登校じゃないもの。