学校がフェス

 さては、担任が大好きだな。Mはウキウキと学校へ行き、週末には早く月曜日にならないかな月曜日が楽しみだ、などとかつてのマイクロソフトのCMみたいなことを言い出した。
 実のところ、イケボはLの担任だった時からクラスの女子のみならず、他学年の生徒にも保護者からも人気があって、さてはこの人めちゃくちゃモテる。
 つまるところ初期からKはイケボ沼に浸かっているが、どうやらMも沼にはまったようだ。まあ年度始めからあの神対応では仕方なかろう。
 女子中学生は好きが分かりやすく表面に出ていて教室にいればずっと先生を見ているそうで、するとイケボがウィンクをしてくるのだと。えっ何そのファンサ。そんなんみんなにしてるんじゃないの?と聞いたら、友だちにはウ…ソダ…ロォ?と言われたからアタシチャンにだけみたい。
 クラスに武蔵三郎がいる。
 じゃあMが見すぎなんじゃないの、先生が好きなのは悪くないが、あっちは仕事だからな。仕事で親切にしてくれるんだよ?(先生が初恋とか勘弁してくれよ?)なんならKはイケボは好きじゃないよ。Lの時から推してはいるけど。
 推しの概念を今、確かにつかんだ手応えがある。
 えーキモ、とMは言うが、Kの推しにはいろいろいてaccessが頂点であると説明するとMにもスッと通じて、Mの頂点はNewjeansで、我々は高橋一生も中村倫也も推しているから。先生も推しの箱に収まっている。ということである。まあ確かにキモい。
 さて、推しは好きに含まれるけれど、そこの区別はなんだろう。仕事か。accessは大ちゃんの仕事だし、イケボは先生が仕事だ。推しは仕事(の成果)に対する好きで、なるほどファン活動を推しごとと呼ぶ人もいる。
 だから授業参観とかPTAKDKとかフェスみがあるのか、そうか…。小学校には子どもを見に行く気持ちで行事に出掛けたが、中学校は先生フェスだという認識は合っていたなと感じ入る、この前のKDKは本当にイケボのライヴだったし。
 そういうわけで、今日はファンミーティングがありますとMは言った。イケボの授業2時間連続であるのだそうだ。
 2時間連続ってもはやフェスだ。