2021年4月17日 読書記録

建築デザインの解剖図鑑

 町の作り(地蔵の位置とか)や町中にあるデザイン(屋根瓦とか)の本。Amazonで中身を少し見れるので、それを見ればだいたい雰囲気がわかるはず。「人生退屈だし、とりあえず知識で満たしてみようかな」と思い立って買った本その1。
 情報量はとても多い反面、それら全てがそれぞれ雑学という感じで(少なくとも私にとっては)、「まずこういう理由があって、こういう事情で、結論はこう」みたいな筋のある本ではなかった。あと具体例が東京の地理・建物ばかりで、関西人たる私には無縁だったのもマイナス。イラストが多く、文章も簡潔なので門外漢でも読みやすかったのは良かった。
 もとから興味のある人や、とにかく知識や物の名前を数多く得るのが好きな人にはおすすめかもしれない。

 同じエクスナレッジ社からはいろんなジャンルの解剖図鑑が出版されていて、人生に退屈している人は読んでみてもいいかもしれない。


建築(<1冊でわかる>シリーズ)

 「中世があってルネサンスがあって近代が来たのは西ヨーロッパだけだから、中世ギリシアなどという表現はふさわしくない(意訳)」みたいな冒頭から始まって、僕はその辺りで挫折しました。
 建築史について一通りの知識のある人が、従来とは違った建築観を得るために読む本なのかな、という印象。あまりおすすめはできない。


よふかしのうた

 少年サンデーで連載中の漫画。無料公開中だったので6巻相当分まで一気読み。最序盤の内容は「不登校の男子中学生が吸血鬼の少女と出会い、夜の町の楽しみ方を教わる話」で、雰囲気はいいけど日常描写が多め。

 物語をもう少し細かく説明すると、
・主人公は吸血鬼になりたい
・そのためには吸血鬼に恋をした状態で吸血される必要がある
・しかし主人公はアセクシャル(異性・同性への恋愛感情がない)
・吸血鬼コミュニティの暗黙のルールでは、吸血鬼の存在を知って吸血鬼にならない人間は生かしておけない(が、なるべく知人を殺したくないと皆思っている)

 こういう理由があって、「アセクシャルな主人公と奥手なヒロインを尊重しつつ、周囲が彼らの関係を後押しする話」というのが全体を通してのあらすじで、ラブコメではなく、むしろラブコメへのアンチテーゼみたいな物語だ。そのうえ登場人物もみんな魅力的でな……。

 60話まで無料で読んだ上で、漫画本の購入を検討するくらいにはとても良かった。みなさんもぜひ読んでほしい。


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