読書など記録

よふかしのうた

 前に感想を書いてから(たしか7巻までの感想だった)話が進展したので再度感想を書く。

 最初の頃の不登校の中学生にとって深夜徘徊はそれだけでワクワクするし、深夜限定の友人がいたら更にワクワクする!って雰囲気がだいぶ薄れてきて、ふつうに敵キャラ(和解する)と戦闘したり問題解決したりする話になってきている。とても週刊連載漫画的で正しい。
 でも自分は初期の雰囲気がすっげーオシャレなよふかしのうたが好きだったので、今のストーリーがちゃんと進行する路線にはいささか不満もある。

ペンギン・ハイウェイ

 "主人公のことを「少年」と呼ぶお姉さんキャラ"のサンプル数がほしかったので紹介してもらった作品。自分の中のお姉さんの図鑑番号No.1は先述のよふかしのうたの探偵さんで、よくよく思えば図鑑番号No.2が思い浮かばなかった。
 正直、面白くはないかなぁ……って感じ。お姉さんキャラはどんな自由な発想で作ってもいいんだということは学べた。


 山の奥に未知の草原が広がっていて、そこには宙に浮かんだ大きな水滴があって、それは作中で"海"と呼ばれている。実はそれは世界の果てで、世界を破壊しようとしていて、お姉さんは身近なものをペンギンに変えることができて、そのペンギンは海や水滴を壊して世界を守ることができて……。
 全てが説明的に語られるわけではないし、視聴者が勝手にこれは〇〇のメタファーなんだろうなぁって想像しなければ単なる映像的に美しい感じのやつでしかない、そういうタイプの作品(崖の上のポニョみたいだ)なんだけど、それにしても面白くはなかった。アニメ映画にしては多少斬新かもしれないけど、斬新さは必ずしも面白さではない。

 "世界の果て"というフレーズやペンギンのモチーフは幾原邦彦監督のアニメ『少女革命ウテナ』や『輪るピングドラム』から着想を得たのかな?とも思った。
 ウテナ作中の"世界の果て"は大人になることの暗喩みたいなやつ(暗喩みたいなやつとしか言いようがなかったと思う、たぶん)で、ピングドラムのペンギンもかなりメタファー的な、物理的科学的に捉えることがナンセンスな存在だった。ファーストペンギン(進んで犠牲になる個体)が由来らしい。ペンギン・ハイウェイはジュブナイル作品なので、幾原アニメが好きな人ならきっと頭によぎる発想だと思う。
 で、問題はそれを踏まえても踏まえなくても、そこまで"世界の果て"というフレーズやペンギンのモチーフに深い意味がなくて、考察が必要な不思議な作品なのに考察してもうま味が弱かったのが残念だった。

ヴァニタスの手記

耽美なスチームパンクで吸血鬼モノ! 原作はガンガンJOKERに連載中!
雰囲気は500点だけど、2クール使ってストーリーの進行がラスボス候補が5人くらい出てきただけ、誰も倒せてないし謎が増え続ける一方なのは2クールアニメとしてはけっこう異様だ。ストーリーが面白かったかというと、決して高得点はつけられそうにない。
 でも雰囲気(世界観やキャラクター)はとっても素晴らしいんだ!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?