2022年9月6日 ONE PIECEの感想を徐々に書く(アラバスタ編まで)

偉大なる航路突入編

 考えれば考えるほど偉大なる航路システムがよくできてる。一番端的にいうと、冒険RPGにありがちな「序盤のボスは終盤の草むらの雑魚より弱い」を世界観に落とし込めてる。
 でもよく考えると、本編に登場する海賊はみんな冒険の進行度がルフィと同程度ってことだから、終盤の海域は(ルフィたちの冒険の舞台になる時点までは)海賊がほとんど来なかったことになる……はず。そうなると、たくさんの海賊と戦う必要のある序盤や中盤の島の方がかえって住人が屈強だったりする?
 ラフテルの一歩手前の島なんて、「大海賊時代は始まったけど、だれもここまで来ないなあ」になってそう。君たちが一番大秘宝に近いよ。

 途中で合流する7つのルートがあるから、作中で6回までまだ見ぬライバルと合流のチャンスがある。16個という季節の数も、見通しとしてはかなりちょうどいい気がする。連載の中で描写を省いたことにしても、本筋じゃない島を増やしても説得力のある感じ。

 記録指針(ログポース)を売買する店があったら儲かりそう。島に来た海賊から”新しい"指針を買い取って、磁気が溜まるまで保管。早く出発したい海賊に磁気の溜まった指針を高値で売る。これで商売が成り立つはず。

 ニンジャスレイヤー世界の磁気嵐殺人マグロが、凪の帯海王類のオマージュなのかどうか、本当に気になる。

 漫画版が1997年連載開始でアニメ場1999年開始だから、だいたい漫画版がグランドラインに突入したあたりでアニメが始まったはず。 原作のストックが2年分しかなかったのに23年間も放送してるのかよ……

リトルガーデン編

 鼻くそが爆発するマンだ! 急に能力が直接的に殺人のための奴来たな
 偉大なる航路に入ってから、だいぶ明確に能力者をたくさん登場させてるのがわかる。スモーキー大佐とアルビダはともかく、BWの連中は攻撃手段に直結してるのが急に怖いな。やる気満々すぎる。
 爆発マン、全身起爆って何……そんな野生のマルマインみたいなことして大丈夫なの? それ死なない???

ドラム島編

 チョッパー、歩行強化はウォークポイントなのに飛力強化はジャンピングポイントなのもやっとするなぁ。そこはジャンプポイントじゃないのかよ。
 Dr.ヒルルク、思ってたより遥かにクソ野郎で何もいい話ではなかった。民間人にすら見限られてるのはヤブ医者じゃなくて偽医者だし、そんなことを続けるのは自覚のない悪意みたいなものじゃないか?
 ヒルルクへの印象がよくないし、チョッパーへの迫害もあんまり面白くなかった(これまでの4人の仲間と比べてユニークさがなくない?)から、桜が咲くオチもそんなに……。本当に桜を咲かせるくらいしてもよかったんじゃない?って思う。

 これから名君の話をするにあたって、とりあえず暗君を出しておく尾田先生の粋な心意気だ。正直ドラム島編は全体を通してあんまり面白くなかったと思うけどね……。Dr.くれはの人柄だけ良かった。

アラバスタ編

 一気に話がわかりやすくなった!! 今何をしているかが単純明快(移動!情報収集!カチコミ!脱出!各個戦闘!爆弾の対処!決戦!)なのがとても良い。だらだら戦闘しながら喋るのをやめてくれてありがとう!!
 戦闘自体も、「この技が破られた! じゃあ次はこの技!」ってわかりやすくて、これもまた良くなってる。

 最終盤、雨の使い方が本当にうますぎる。
 アーロンパーク編やリトルガーデン編でも顕著だったけど、章の〆方が異様にうまい。
 ここからニコ・ロビンがなんとなく仲間になるのはなんとなく知ってるけど、大悪党と一緒に活動してた女を仲間に入れる道理って何があるんだろう……。がっつり戦闘したボンクレーでさえ割と良い奴っぽい扱いだったけど、ルフィくんの器がデカさ……を活かす尾田先生の力量が凄すぎる。

 ビビの一緒に冒険した仲間加減が本当に絶妙だ。一蓮托生ではあったけど一緒に死線を超えた仲間ってわけじゃないから、永続加入か一時加入か本当に絶妙なライン。
 

その他乾燥した感想

 「乾燥した感想」って言葉、本当に使う機会があるんだ……。
 航海士の地図作成スキルって21世紀にもあるんだろうか? 地球上の全ての地形は上空から把握されてるし、仮に今はまだあったとしても、もう1世紀後にはなくなってるかもしれないな……

 エースが顔見せだけして白ひげの名前が出て、歴史の本文や古代兵器が単語だけチラっと登場したアラバスタ編。尾田先生、週刊連載のスキル以上に長編群像劇のスキルがありすぎる。さすが2年かけて仲間集めだけさせた男、視野の規模が海賊王なんよ……

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