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竹の細工

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竹細工も大雑把に分けると青物細工、白物細工、染め物細工とあり。 うちは染め物細工で竹工芸のジャンルになります。
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来し方

花入 小菅小竹堂(1921~2003) 作 不思議な縁で此処に有る花入れ 根曲がり竹で制作されている。 30数年前、別府の竹訓練校を卒業したその足で東京へ移った。 別府を出るとき、神奈川の葉山に小菅さんという竹工芸師がいるよと教えてもらった。 訓練校にいるときから先達を訪ねて歩き、何方に感化されるかは、自分にしてその後が大きいと今にして思う。 竹細工を始めたばかりの若者を快く招き入れてくれた小菅さんに感謝している。 お訪ねした時、小菅さんはアクセサリーを作っておら

蕎麦屋に納めた亀甲盛り皿

蕎麦一人前の亀甲盛り皿は直径22cm 最初に依頼された蕎麦屋さんと試作を重ね、一人前を盛るのにちょうど良い皿の寸法、編み方、編み目に出来る穴の大きさを決めた。 編み目の穴の大きさは、蕎麦を盛っても水が下に落ちないように。 今では数軒の蕎麦屋に納めている。 蕎麦屋ともなると使用頻度が半端なく、年に1,2件の修理が入る 一昨年、埼玉県の蕎麦屋から修理の依頼が入った。 皿が届いて、その色味の変わり具合に驚いた 右がその皿 左が通常の色 制作者である飯島と変化の理由を考える

亀甲盛り皿

30年作り続けている皿、編み方が亀甲編みというので亀甲盛り皿。 竹細工は編み方をその籠の名にする事が多い。 麻の葉編みだと麻の葉の皿とか麻の葉の舟籠とか。 竹細工を大まかに分けると ・青物細工 青竹- 生えている竹を処理加工せずにそのまま細工する      ・白物細工 白竹- 青竹を煮沸処理(湿式)もしくは加熱処理(乾式)し         て竹から青味を抜き白い竹にして細工する           白物はクラフトと呼ばれる事が多いです ・染物細工 染め竹-青竹もし

竹屋の女房-暮らしの落とし処

40代にやっていたブログのタイトルは「暮らしの置き処 」だった。 60も目前になり、置き処は落とし処 へと移る。 その間、螺旋階段は芯を同じくしてグルグルと、上に行くほど横幅は少し広くなったろうか ペースは落ちたり早まったり 平均すれば歩幅は結局同じかもしれない スワイプはなかったな、そんな感じ 到着地はこれからもない。