フォーマルとカジュアル ~ビーフシチューの教え
ビーフシチュー、鍋に余りがちです。で次の日も食べればいいけれど、何かアレンジをきかせようとするとどうでしょうか。(タマネギ、ニンジン、ジャガイモなどの定番の具材以外は)ちょっと何足すか思いつかない。
これがカレーだともっと懐が深くて、さらにナスを加えてもいいし、ズッキーニ、きのこ類、ピーマンもぎりぎりいける。うーんとさらに、カレーうどんに仕立てるならネギも入れていい。そもそも牛肉じゃなくても、豚、鶏、シーフードなど、バリエーションがいっぱいです。さらにコロッケやカツを乗せたりもできる。
同じく鍋類で言えば、ポトフも、カレーに次いでかなり自由度が高いですね。野菜はほとんどどんな野菜でもいけるし、肉っけもソーセージやベーコンを受け入れたりします。
ひるがえって、(和風でない)鍋の中でビーフシチューのかたくなさはいったい何なんでしょうか。もしコロッケが乗ってたら、一斉に「違う」と突っ込まれるでしょう。
つまり、これは…ものすごい強力な様式美…でしょうか? そう、みんなの頭の中にいるビーフシチュー・ポリスが、定番の具材以外を厳しく取り締まっているのです。
だけど、ビーフシチューの液体部分だけに着目してドミグラスソースだと思えば、とたんに、ハンバーグやオムライスのソースにしてもいいし、コロッケにかけても許されることでしょう。
というわけでビーフシチューは、ビーフが入ると様式美が重視されるフォーマルなごちそう、ビーフを抜くとそれがだいぶカジュアルになるという気がします。
音楽も、フォーマル寄りのものからカジュアル寄りのものまであるような気がしますね。前者はミサ曲だったりいわゆるクラシックだったり、後者は…肩ひじ張らずに聞ける音楽(イージーリスニングとか?ポップミュージックとか)、息を殺す必要がない曲、自由に合いの手を入れてもいい曲。
考えてみるとどんなジャンルでも、様式美が重視されるのとそうでないカジュアルなのがありそう。さらに、様式美を壊したり改良?して超えていこうとするところに面白さのあるジャンルもあります、現代アートやファッションなどかな。
だからどうということでもありませんが…。以上、とくに使い道のない考察のカケラなり。キラキラリ
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?