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第5回「研究」と「現場」をつなぐ

中井雄貴氏(第一工科大学システム工学科スポーツ科学分野准教授)
生駒祐次氏(いこま整骨院院長、鹿児島レブナイズヘッドトレーナー)

 近年、スポーツ現場において「トレーナー」という存在が日本でもメジャーになっている。選手のパフォーマンス向上から故障の予防や治療、メンタル面のケアなど多岐にわたる役割がある。またトレーニングやケアに対する科学的なアプローチも大学などアカデミックな分野での研究対象として日々進化している。研究分野の第一人者である中井氏と、現場の最前線で選手と日々接する生駒氏が対談し、スポーツ選手とトレーナー、治療家、研究者はどのような関係が相乗効果を生むのかなどについて、有意義な討論になった。

聞き手
鮫島俊秀氏(鹿児島県バスケットボール協会)
コーディネーター
政純一郎(スポーツかごしま新聞社代表) 

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スポーツ現場の最前線

鮫島 今回はスポーツ科学の研究者である中井先生と、レブナイズのトレーナーなどスポーツ現場の最前線にいらっしゃる生駒先生との対談をお願いしました。何か新しいシナジーが生まれるのではないかと大いに期待しています。では中井先生から自己紹介も兼ねて、ご自身の研究についてご紹介ください。

第一工業大学 中井 雄貴 氏

 中井 第一工科大学機械システム工学科でスポーツ科学についての研究をしています。できて2年目の新しい学科です。私自身も理学療法士で、今でも病院などでスポーツ選手だけでなく高齢者から幼児まで幅広く診ており、現場で働く感覚を持っています。
 運動やスポーツは、若者から高齢者まで人の心と身体の健康のために欠かせないものです。日常の中で漠然と動かしている身体、あるいはスポーツで日々鍛えている身体について科学的に学んでいます。
 身体の基礎となる機能解剖・生理学、バイオメカニクスからスポーツ障害、自身の状態を知る身体測定・評価学、トレーニング・コンディショニング科学まで幅広く研究しています。

鮫島 ありがとうございます。では「トレーナーとは何ぞや?」ということも含めて、生駒先生、お願いします。

いこま整骨院グループ代表 生駒 祐次 氏

 生駒 トレーナーをめぐる状況はこの10年ぐらいで大きく様変わりしました。例えばご飯を食べるにはお箸が欠かせないのと同じように、チーム競技でも個人競技でも、スポーツを高いレベルでこなそうと思ったら、トレーナーがなくてはならない存在になってきました。トレーナーなしではそもそもゲームが成り立たない場合もあるほど、必要、必須な存在になっているのを感じます。
 スポーツ選手がパフォーマンスを良くするのは、今までは選手の努力、監督・コーチ陣の指導力というところにフォーカスされていましたが、今はトレーナーがどこまでパフォーマンスを引き出せるかというところでチームの完成度も変わってくるようになりました。日本におけるトレーナーも、スポーツをする上で必要不可欠な存在になってきました。

 鮫島 例えるなら空気を吸うように完全に必要なものになったということですね。スポーツは人生を豊かにするもの。スポーツに限らずトレーナーの概念を広げていくと、生きていく上でも不可欠なものと解釈できるのではないでしょうか。
 今までも体育系の学部などでトレーニングやケアに対する学術的な研究は続けられていましたが、現場に出ている生駒さんの感覚で、現場と研究のコラボレーションをどんなイメージでとらえていますか?

現場と研究のコラボレーション

 生駒 今までは現場に出ている人間と研究者との間にはある種のギャップがあったように思います。どうしても我々現場に出ている人間はこれまでの経験や感覚で仕事をしている面がありました。それは「武器」ではあるのですが、今やスポーツも科学する時代と僕も思っています。
 女子バレーボールなどを見ていれば分かりますが、試合中にアナリストが挙げたデータを監督が見て、選手起用や作戦の判断をする。何歩ぐらいで跳んで、どのぐらいのスピンをかけて、どこに落とせばスパイクの成功率何%などが、たちどころに分析されて生かされるなど、科学される時代です。
 中井先生の分野になりますが、僕らトレーナーが手の感覚や見た目で判断していたことが、数字などで目に見えるかたちで示せるようになりました。自分たちが感覚でやってきたことが、本当に良いものなのか、それともただのプラシーボ効果だったのか、判別できる時代です。今でも大きな大学などでは進んでいるようですが、これからはもっともっと僕ら現場と研究者とがコラボレーションして、良いものを生み出していくべきと考えています。

 鮫島 まさに今「現場」と「研究者」が手を取ってコラボレーションが始まろうという時代ということですね。
 トレーナー畑の話をします。鹿児島のバスケット界で初めてトレーナーを取り入れたのは、1992年の山形国体でした。甲陵高時代の教え子で理学療法士の古田仁さん(現、ヒューマンケアドリーム代表)に国体チームのトレーナーをお願いしました。
 今では一般的になったテーピングも、当時は百科事典のような書物を見ながら選手にテープを巻いていた時代でした。
 その頃はまだ「企業スポーツ」が盛んな頃で、トレーナーの存在も少しずつ確立されるようになりました。日本体育協会も94年からアスレチックトレーナー制度を立ち上げました。しかし、生駒さんが話したように、現場と研究のコラボレーションはなかなか進んでなかったと思います。
 中井先生は研究者でありつつ、現場も見ているということで、非常に期待したいです。今スポーツチームとして現場を見ているのは大学の陸上部ですか? 

中井 陸上部を中心にしていますが、テニス部や柔道部は、トレーニング効果を知るために3カ月ごとに体組成を測るなどのサポートもしています。テニス部、バレーボール部には月1回フィジカルトレーニングの指導にも関わっています。

鮫島 ちなみに、いろんなスポーツ現場で取材されている政さんは、今までの話の中で聞いてみたいことなどありますか?

  私自身も取材や、自分自身がスポーツをしている中で、トレーニングや治療については大いに関心があるところです。ただ今、トレーニングも、治療も、実に様々な方法が乱立している現状があると感じます。
 知人の鍼灸師曰く「治療法はどの方法が『正しい』『間違っている』ではない。その人に『合っている』か『合っていない』かだ」と言われたこともありました。いろんな方法が乱立している中で、どの方法がより正しく、本当に効果があるものなのか、実は見えにくく、分かりづらい現状もあるのではないでしょうか?

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どれが本当に正しいのか?

鮫島 ではお二人にお聞きます。今、政さんが話した「治療法」をパフォーマンス向上の「トレーニング」と置き換えたとき、そこには学問的にこれが正しいと確立されたものがあるのか。それとも個々人で違いがあり、それに対処していくものなのか。いかがでしょう? 

生駒 僕は選手それぞれの軸や、利き手、体重のバランスなどによって、最大パフォーマンスが発揮される位置は違ってくると考えています。人によって違いがあるのをすごく感じます。
 本来その人が持っている癖、何も考えずにやっていることが一番その人に合っているという考え方と、生物としての人間は皆基本的に同じ骨格をしているので、正しいパフォーマンスはこうやって出すという教科書があるという考え方の2つがあって、日頃活動をしていく中での悩むところでもあります。
 ただ日々、現場で仕事をする経験からいえば、人それぞれで違うと考えるのが正しいように感じています。 

中井 政さんのいう「どれが本当に正しいのか?」という疑問はよく分かります。人それぞれで顔が違うように、骨格も基本的な構造は共通していても、筋肉のつき方なども千差万別です。この方法が万人に正しいという方法はないと思います。
 優先すべきは、選手の感覚です。例えば政さんが受けてみて「いいな」「パフォーマンスが上がった」と思った感覚を大事にして、選んだものが良いトレーニング方法だと思います。
 私の研究は、その「選択肢」の一つと考えています。いろんな方法がある中で、ある程度のデータを整理して、蓄積して「こういう方法を取り入れると、こういう成果がでる」ことを示す。
100%ではありませんが、ある程度の人数をそろえて実践して、データをとると、一定の傾向がみられることを示す選択肢の一つです。
 それを提示して、選手や、治療やトレーニングを担当する人に生かしてもらう。その上で選手が自分の感覚を信じて、選択したものがベストなものであるという考えです。 

鮫島 お二人の考えが一致しているのが心強いです(笑)。人それぞれに個性が必ずあり、それを尊重するということですね。
 では2つ目のテーマは「心」についてです。
 自分でトコトン追い込めるアスリートもいれば、エクスキューズばかりさがす選手もいる。心と身体は密接に関連していて、例えば腰痛なども心から発するものもある。
 生駒さんとはかつてレブナイズでヘッドコーチをしていた頃、選手の心をつかまえるのが上手い方だと思って接していました。心についてトレーナー観は何か持っていらっしゃいますか? 

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心について

生駒 コーチは、戦術でも、パフォーマンスの面でも、悪かったところを伸ばすのが仕事です。鮫島HCもそうでしたが、試合が2日続いて初日の試合をしたら、その日できなかったことを次の試合でできるようにしようとする。求めている理想が高ければ高いほど、選手に求める要求は厳しいものになります。
 その分、コーチから選手に向かって発せられる言葉は、プラスよりもマイナスなことが多くなることがあります。10の能力があって8発揮されたとしても、「もっと〇〇すれば、△△できるようになる」と足りなかった2を指摘する言葉が多くなります。
 僕の場合は、たとえその選手のプレーが無茶苦茶悪かったとしても、10のうち1しか発揮できなかったとしても、パス1つ、ドリブル1つのプレーでも、僕にはできないような良いプレーができていたのを見つけて覚えていてあげて「あれすごかったね!」「あれって、どうやるの?」と聞くような声掛けをしていました。
 その人の持っている幸福感、自己重要感、自分がそこにいて良かったと思えるような、プラスの言葉かけをしていました。特にその日の試合の出来が悪かった選手に対しては、「悪かったね」というようなマイナスな声掛けをしないように心掛けています。

鮫島 ネガティブな発言をしないことが、生駒流のトレーナー像ということですね。中井先生はいかがでしょう? 研究者としてアスリートの心をどのようにとらえていらっしゃいますか?

中井 私は心理士などの資格は持っていないので、メンタルの専門ではありませんが、身体の専門家の視点で言わせてもらうと、例えばドキドキするのも、心臓の働き、自律神経的な働きが関係しているのが分かってきて、目に見える数値化できるものが出てきました。
 自律神経的な働きであれば、呼吸や肺の働きで調整が可能になってきます。深呼吸、腹式呼吸などを練習で取り入れることで、心肺機能を強くして、自律神経の乱れを抑え、メンタルのブレを抑えることができないかという研究もやっています。科学的な方法で、メンタルのコントロールができるものもあるのではないかという研究には取り組んでいます。 

鮫島 先ほど話した腰痛もメンタルが原因してくるというのも、ある神経質な選手は、プレーに対する考えることがものすごく深くて、交感神経、副交感神経の関係がうまくいかず、よく眠れず、身体が休まらないところからきている。
 あるトレーナーの大家は「デスクワークが中心で、よく考える人に腰痛が多い。神経を休めてやらないと、本当の腰痛の改善にはつながらず、本物のトレーナーとはいえない」といわれたことがありました。生駒先生、中井先生、お二人の意見がここでも合致して、我が意を得たりと思いました。
 ちなみに政さんは、これまでの取材の中で、メンタル面で特筆すべき選手やチームをご存じでしょうか?

  一つ挙げるとすれば、大島高校の野球部でしょうか。塗木哲哉監督は以前からメンタルトレーニングに関する造詣が深くて、以前、頴娃高校にいた頃は、メンタルボディーワークと呼ばれる特殊な体操を試合直前のベンチ前でやるなど、ユニークな取り組みをされていました。
 今は目立つ場所で変わったことをするようなことはなくなりましたが、目標設定やそこから逆算して今、この瞬間何をすべきか、それぞれが果たすべき役割は何かなどを、徹底されています。「甲子園ベスト8」を目標にして、これまで甲子園でベスト8に入ったチームの県大会の戦績を調べて「1試合、7得点以上、失点2以下」という具体的な数値を出し、そういう野球ができるチームを育てようとする。日頃の選手たちへの声掛けの中から、メンタル的な意識づけを無理なく自然に持てるような指導を心掛けているように感じます。
 昨年の県大会優勝、九州大会準優勝、今年のセンバツ出場、夏の準優勝などの実績は、そういった取り組みの積み重ねの成果ともいえるのではないでしょうか? 

鮫島 では最後のテーマに移ります。
 かつて「トレーナー」という仕事で、食べていけるようになる方法は限られていました。大企業のチームのお抱えである。あるいは著名なプロ選手などの専属につき、その選手の権威にすがる。もう一つは、スパイラル、オーリングなど、ある時期に注目され流行った1つの技術を金科玉条として看板にする。いずれにしても、安泰にずっと食べていける職業ではなかったと思います。
 それが鹿児島では前述した古田さんが先駆者となり、生駒先生のように専門の学校を出て、整骨院を経営しつつトレーナーとして活動するような方もできてきました。スポーツ経験、中でも大きなケガを経験したことがあって、将来トレーナーになりたいという若者も増えていますが、それを満たせるような就職口もまだまだ少なく、新しいかたちが何か必要ではないかと考えるところです。
 中井先生のところでスポーツ科学を学んだ学生が、様々な就職口を開拓されたと聞きました。あるいはバスケットのコーチでも、技術指導や戦術指導もさることながら、トレーナーという視点からコーチになる人がいても面白いと感じます。医療機器メーカーやスポーツ用品メーカーに勤めながら、トレーナーをやる。働き方改革なども進んで、いろんな方法が考えられる中で、新しい「トレーナー像」の可能性が広がって夢があるように感じているのですが、いかがでしょうか?

新しい「トレーナー像」の可能性

中井 民間トレーナー資格が取得できることに加えて、うちの大学では「機械工学」を学んでいるという点で、他との差別化ができ、就職の間口が広がっていると感じます。そこで学んだ知識を医療機器やスポーツ用品メーカーで役立てる。製品開発に携われば、今度はトレーナーとして学んだ「身体のこと」を生かせる場面も出てくる。
 理学療法士や柔道整復師のような国家資格とは違いますが、「資格」として持っているものを生かし、高いモチベーションをもって就職する学生が出てくることを期待しているところです。
 スポーツ科学は、まだ新しい分野なので、もっと多くの人に認知してもらって、多くの学生がここで学んでもらえるように、私も発信していきたいと考えています。 

生駒 中井先生のお話を聞きながら、いろんなコラボレーションの可能性を思いついてワクワクしているところです。例えば、中井先生の学科と組んで、ケガをした選手の復帰プログラムを組む。僕らトレーナーはどうしても「感覚」に頼ってしまいがちなのですが、検査やデータに基づいて、「今の段階ならこのぐらいのトレーニングができる」「この段階なら復帰できる」といったことを導き出してみたいです。
 シーズン前に、いろんな動き、筋肉のつき方、関節の可動域、筋出力の状態などを調べて、ケガをしなかったらこのぐらいのパフォーマンスができるということをデータ化しておく。ケガをした後、リハビリの途中でそのデータと比較し、何%回復していれば、このぐらいの強度のトレーニングができる、復帰できるということを、感覚ではなく科学として出せるのではないかと期待するところです。
 リハビリでもトレーニングでも、感覚でやっていたことが科学されてくる。スポーツ科学を取り入れて、測定し、目に見える数値に出して、科学する。そんな新しいトレーナーが増えてきたら面白いと感じました。
 今、日本の学校スポーツ現場は、外部コーチを取り入れて教員の負担を減らそうという動きが進んでいます。私がアマチュアスポーツの現場に携わって感じるのは、身体のケア以上に測定や、パフォーマンスの検査を求められることが多いのです。中井先生のところでスポーツ科学を学び、そういった技術を身に着けた人が外部コーチとして入る可能性も広がるのではないでしょうか。 

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【なかい・ゆうき】2008年3月 鹿児島大学医学部保健学科理学療法学専攻 卒業
08年4月  医療法人安松整形外科 理学療法部
10年3月 鹿児島大学大学院保健学研究科博士前期課程修了 修士(保健学)
15年12月 医療法人術徳会霧島整形外科 リハビリテーション部
18年8月 鹿児島大学医学部保健学科理学療法学専攻基礎理学療法学講座 特任研究員
18年8月 医療法人術徳会霧島整形外科 リハビリテーション部 非常勤(現在に至る)
20年3月 鹿児島大学大学院保健学研究科博士後期課程修了 博士(保健学)
20年4月 鹿児島大学医学部保健学科理学療法学専攻基礎理学療法学講座 特任助教
21年4月 第一工科大学 工学部機械システム工学科 スポーツ科学分野 准教授(現在に至る)
理学療法士、運動器認定理学療法士、NSCA-CSCS(全米認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト) 

【いこま・ゆうじ】1979年7月13日生まれ。いこま整骨院グループ代表。
2017年から鹿児島レブナイズトレーナー。18年から鹿児島成年男子バスケットボールチームトレーナー。 


【つかさの射的】

スポーツかごしま新聞社代表 政 純一郎 氏 

 これまでこの連載は指導者、選手、裏方とバスケットに専門で関わってきた方々に登場していただいたが、今回はバスケットも含めたアスリート、もっといえば人間の専門家同士の興味深い対談だった。
 中井氏は機械工学をベースに、検査、測定などを取り入れた「スポーツ科学」という新しい学問分野の研究者である。生駒氏は障害を治す治療家、パフォーマンス向上を目指すトレーナーとしてスポーツの現場に携わってきた。今回の対談のテーマでもある「研究者」と「現場」のコラボという点では、対談の最後に生駒氏が述べたような、新しいトレーナーの在り方が出てくることを今後期待したい。
 研究者、現場、それぞれの専門家も選手それぞれにきちんと向き合い、寄り添うことを大前提にしていることに心強さを私も覚えた。
 一方で対談の最後のテーマ「新しいトレーナー像」ということで私なりに思いついたことがあった。
 取材者としてだけでなく、私自身もアスリートとして様々な治療やトレーニングを体験してきた。昔に比べていろんな治療法、トレーニング方法は確立され、選択肢も間違いなく増えている。しかし、スポーツ現場でのケガや、障害がなくなることはないし、故障が治らず、ベストなパフォーマンスが発揮できず、不本意な結果に涙する選手を多く見てきた。競技継続を不本意な形で断念する選手も多い。
 「私たちが選手を治すのではない。治すのは選手自身であり、私たちはその手伝いをするだけだ」
 ある治療の専門家の言葉が頭から離れない。これだけ多くの治療法、トレーニング方法がある中でも、一向にスポーツに起因する障害が減らないのは、選手とトレーナー、治療者がある種の依存関係にあり、本当の意味での選手の自立を阻害していることも一因にあるのではないだろうか。
 「自分を必要としなくなる治療家・トレーナー」。矛盾しているようだが、そこに治療家やトレーナーの究極の理想があると感じている。アスリートは自立し、治療家、トレーナーを必要としないが、より高いレベルに達することを求めて、そういった専門家を必要とする。そういったアスリートのニーズに応えるために治療家、トレーナーも研鑽を怠らない。
 このような真の意味での自立に基づく、相互依存関係ができあがることも、研究と現場のコラボレーションから誕生することを期待したい。
(文責・政純一郎)

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