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友人のプレイングにツッコミを入れた話

 こんばんは。藤月かごめです。
 先日、友人たちと17LANDSを使用して、ドラフトのピック譜、対戦プレイングを振り返る談話をしました。
 その中の1場面が「初心者~中級者」向けのプレイングだったので、情報提供元である友人に許可を得て、note記事にまとめることにしました。
 上級者にとっては当たり前と思うかもしれないし。
 私の考え自体を間違っているという場合もあるので、ご意見ありましたらコメントとかで残していただけると幸いです。

状況説明~友人のプレイングの流れ~

 試合は「カルロフ邸殺人事件」のドラフトでの対戦の1場面である。
 試合の流れをざっくりと画像を見てもらいながら説明します。

相手ターン、アタック後

 相手盤面には飛行の1/4。自分盤面には飛行3/2と4/4生物。
 ライフは相手が10で、自分が18。
 かなり自分有利な状態です。

状態1:相手のアタック後、メイン2に入った状態。

相手ターンエンド時

 相手はメイン2で、4マナで青赤の手札入れ替え兼全体火力の《間の悪い爆発》を使い、盤面を一掃。余った1マナで《ゴルゴンの口づけの事件》を出して、エンド時に解明条件を満たし、4/4の接死、絆魂のゴルゴンとなった。

メイン2で相手が使用したカード
状態2:自軍が全滅し、相手の盤面にはゴルゴンだけが残った。これは事件ですよ。

自分のターンエンド時

 自分のメインフェイズで《歴戦の相談役》を盤面に出し、手札バウンス呪文の《許可なき脱出》を使うか迷い、2マナ立てた状態で相手にターンを返した。
 ここで私がツッコミを入れた。
「なんで自分のターンにバウンスしないの!?」

自分のターンに使ったカードと使う予定のカード
状態3:自分ターンエンド時。手札バウンスを構えて、相手にターンを返した。

「インスタントだから構える」は『反射行動』かも?

 この盤面で、私は「間違いなく自分のターンでバウンスするべき」と考えている。理由はいくつかあるので、以下に列挙する。

  1. 相手の土地がフルタップ状態

  2. 相手のデッキカラーが青

  3. 相手のゴルゴンの攻撃で「ライフ差が8点」(絆魂)

  4. 自分の盤面の生物ではゴルゴンを止められない

  5. 自分の手札でゴルゴンに対処できるカードが他にない

  6. 盤面に生物が少ない

 1と2はわかりやすいだろう。
 ピッチスペルでもない限り、マナが出せない状況で相手は対応札を持っていても使えない。
 さらにカルロフ邸殺人事件のカードプールには「マナの追加」を要求してくるソフトカウンターもある。自分が2マナしかない状況で、相手の土地がアンタップされ、さらにデッキから1枚引くので手札が増えた状況だと、自分はエンド前と盤面・手札が変わっていないのに、相手は盤面も手札もよくなっている。
 私は友人のプレイングの迷いから「絶対にゴルゴンをバウンスしたい。けど、何かあるかもしれないからインスタントだし、構えよう」という思考を感じた。
 この「インスタントだから構えよう」という思考は、『悩んだ結果』ではなく、『MTGプレイヤーの反射行動』に近い。「インスタントをソーサリータイミングで使ってはいけない」という変な思考の癖だ。呪いといってもいいかもしれない。インスタントは後出しできる状況なら、後出しした方が有効な盤面が多い。だが、『多い』だけで『絶対』ではないのは、思考の片隅に入れておいた方がいい。
 特に、友人の盤面では問題の先送りにしかなっていない。
 
 『問題の先送り』というのは先述の理由3~5に当たる。
 ゴルゴンは絆魂持ちのパワー4の生物だ。1回攻撃を通すだけで、8点というライフ差が付く。これを許容するのはリミテッドでは難しい。早く対処できるなら早いほど良い。
 だが、自分の手元にゴルゴンに単体で勝てるカードは存在しない。唯一あるのが手札に返すことだけなので、『相手がゴルゴンで攻撃』したらバウンスを打つことはほぼ確定している。(99%?)
 もしも、そのバウンスを打ち消されたら?
 今の手札では一方的にライフを削られるか、複数枚との交換になる。
 どちらにせよ『より不利な状況』に押し込まれる可能性が高い。
 だとしたら『より安全である』タイミングで手札に返すことが自分視点では必要になる。

 最後の理由として挙げたのは『盤面にクリーチャーが少ない』だ。
 ゴルゴンの事件解明条件は『3体以上がいずこかから墓地に置かれた』だ。
 前のターンのように複数体が盤面にいる状態なら、条件達成されないように気を使う必要があるが、自分の盤面が弱くなったため、条件達成が難しくなっている。
 1度手札に返したら、当分の間はクリーチャー化を阻止できそうな状態だ。

 以上のような理由で、私は『このバウンスは相手のターンではなく、自分のターンで使うべき』であると考えており、このような状況で「インスタントだから構えよう」は思考停止に近い、反射行動による結果だと思っている。

だからと言って自分のターンにバウンスが絶対でもない

 今までの自分の意見をひっくり返すようだが、自分のターンにバウンスすることが絶対的に正しいわけでもない。
 この「自分のターンに撃つ」という行動は、「相手のゴルゴンが攻撃してきたら、絶対使わないといけない」というのが前提の考えだ。
 何を言いたいかって?
『8点差を許容できるなら、撃たないという選択肢がある』って話だ。

 そんなことある?って思われるかもしれないが、1%未満くらいでは『ある』と考えている。
 状況として、いまのライフは自分が18点で、相手が10点。攻撃を1回スルーしたら14点同士になる。これを『早急に対処する必要がない』『1ターンは待てる』と考えるなら選択肢が発生する。

 その場合の狙いは何か?
 私は「相手の4・5マナ生物を手札に返す」というのが狙いになる。
 つまり、バウンス呪文1枚を『4点のライフ支払いで《時間のねじれ(追加ターン呪文)》として使う』ことが目的となる。相手はドローしてるので、正確ではないけれど、『狙い』を要約するとそうなる。
 まぁ、これができる状況はかなり限定される。
 相手の手札が少なく、ほぼ確実に4~5マナ生物を盤面に出してくる。など。ピーピングハンデスでもしてない限りはわからない情報だからだ。
 この盤面ではそうなってないし、相手は1ドロー分選択肢が生まれるしね? ソーサリーや軽い生物出されたら無意味だ。
 さらにいうとこの環境。相手が5マナある状態から『変装』で生物出されると、『自分は変装をバウンスできないし、相手はカウンターを構えているかもしれない』という悪い状況が発生する。すごく怖い。
 だから、『ほぼほぼ確率的にない』といってもいいかもしれない。(微粒子レベルで存在するってやつだ)

 けれど、『その可能性をあらかじめ捨てる』のは思考の幅が狭くなるし、いざその場面が出てきたときに「思いつかなかった!」ってなるかもしれない。
 暇なときにいろんな選択肢を考えておけば、いつか役に立つかもしれない。
 役に立たない想像なら、それはそれで、『一瞬で切り捨てることができる可能性』にすることができる。

おわりに

 今日の話は『インスタントを構える』は『考えた結果ではない』可能性があるという話でした。『インスタントなんだから相手のターンに使おう』という『癖』で、反射に近い行動になっていることもある。
 『プレイするかどうか』を悩むのなら、MTGAでは長考時間というのも設定されている。その時間いっぱいを使って、『いま使うとどうなるか』『後で使うとどうなるか』『有利に働くか』『カードを温存できるか』としっかり考えよう。
 そんな胡乱な話でした。
 それではまた今度。
 機会がありましたら。
 あでゅ~!

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