乃木坂関連の映像作品感想
ここ最近視聴した映像コンテンツについての感想を述べる
dtvオリジナルドラマ「猿に会う」
主演は4期生の嘉喜、清宮、柴田の3人
清宮レイ関連コンテンツだったのでdtvをわざわざ契約してアクセスした
正直アイドル、しかも演技に初挑戦の3人にdtvという国内資本の小さい範囲で制作されたドラマだったので内容としての期待はゼロで、どれくらいつまらない中で楽しみを見つけられるか覚悟していたが、思いのほか全4話をすぐに観ることができた 原作との照らし合わせもいつか行いたいと思う
ただ、まあ普通だった 可もなく不可もなくというか、演技に関しては良くできていたと思うが、この後に観た「サムのこと」のせいだろうか、相対的に出来は低く感じた おそらく脚本と演出の問題だろう
どうしても贔屓目で見てしまうが、清宮レイの演技は特に良い 良い意味で演技をしているようにはまるで見えなかった 常に自然体で演技をできる能力がある 一瞬だけカメラ目線になってしまったカットがあったように見えるところもあったが(笑)
指摘したい箇所は何個かある 一つ目は3人が歯磨きしているシーンでおそらく声が聞き取りにくいので字幕を入れていたのだが、そこでドラマというものに集中できなくなった さらにおそらく後からアフレコしているように聞こえたので、その辺の編集もずれていて詰めが甘かった 二つ目は、まだ主演の3人が高校生だが、設定が大学生で、ややデリケートな内容の扱いに対してかなり曖昧な表現ばかりで、展開もかなり曖昧であったところがあった もう少し踏み込んだ内容になっていれば良かった
dtvオリジナルドラマ「サムのこと」
これは非常によくできていた オリジナルコンテンツであることでなめていたが、まず途中で入ってくるBGMがlofiなサウンドでかなり気に入った そして各個人の演技もなかなかなものでその辺のドラマよりもずっと引き込まれる内容だった 中でも遠藤さくらについて思ったことがある この子は死んでいる設定なのだが、それが非常に合っていた これは遠藤さくらにしかできない設定であることは間違いない
なんとなく遠藤さくらを見ていると人間の脆さ、命のはかなさを感じるということがこの設定を観ることで浮き彫りなった
これは直感的であるが、とにかくそういう存在であり、これは中々他の人間には感じることが非常に少ない この辺りの理由についてはもう少し熟考して明確な答えを出したいと思う
一部LGBTを扱うコンテンツに秋元康系列が手を出したというところにも一定の評価を与えるべきだろう 原作にまだアクセスできていないので分からないが、この設定を変更せずに使用したことには評価したい
「悲しみの忘れ方 documentary of 乃木坂46 」
一作目のドキュメンタリーで、最近乃木坂へのアクセスを始めた自分にとっては有史以前の話のように遠い昔のように感じ、メンバーも見慣れない感があったが、時系列や人物像をしっかりととらえることができるドキュメンタリーだった
そしてアイドルビジネスに対する怒りも感じる 大人のビジネスに左右されるメンバーたちが可哀想に思えて見ているとつらくなってくる これは前から乃木坂や欅坂に感じていたことだが、所詮は資本主義のビジネスでありメンバーたちがこき使われる姿は表に出ず、煌びやかものしかファンの目には触れていないもの
その裏にあるものにはほとんどが気づいかずにいる これだけ懸命に頑張っているのに偉そうに批判をする者がいることに酷く悲しみを覚えるし、その影響に常にさらされている実態を目の当たりにするとこちらまで苦しくなる これからはアイドルのメンバーとして頑張っている者には無条件に全肯定を行いたいと強く思う 運営の手法や曲に対する意見はいくらでも出てくるが...
拡大解釈すると広義の意味はアイドルとコンビニのアルバイト店員は同じなのかもしれないと思う コンビニでアルバイトしたいという志望をするが、働いてみると自分が一切関わったことのない商品を販売し、それに対してクレームをつける者もいたり、上層部の勝手な意向で状況が常に変化し、それに対応しなければならない状況 アイドルにとっては、アイドルになりたいという志望をして、なったはいいものの上層部の明確なビジョンのない運営に振り回されて、自分が作詞作曲したわけでもない歌を歌わされ、それに対して文句を言う者がいて...という風なところで共通している部分もあるのではないだろうかと思う
「いつのまにか、ここにいる documentary of 乃木坂46」
これは正直1作目には遠く及ばないドキュメンタリーだった まず監督の知識の無さ、そして監督の思考がドキュメンタリーに出てしまっている点、明確なストーリーがない、時系列が分かりにくい、メンバーへのフォーカスの当て方が明確でない、ビジョンが見えない など指摘したいところはいくつものある
1作目のドキュメンタリーではアイドルビジネスについて考えるところまで自分を行きつかせたが、このドキュメンタリーはまるでビジョンがなくテーマもないので考えることがあまりない いくつか提示しようとしているのかもしれないがあまりに断片的でどのテーマも映しきれていない しかし記録映像としてのドキュメンタリーにしてはこれまたバラバラでよくわからない 西野七瀬の卒業にフォーカスを当てたいのか、メンバー個人個人にフォーカスをあてたいのか、個人の葛藤苦悩にフォーカスをあてたいのか、前作では見せなかった1期生たちの先輩後輩関係を見せたいのかよくわからない 時系列的にも流れが感じられず、なんとなくで終わった
特に4期生が入ってくるタイミングのことは一瞬で終わらせたり、そもそも1作目で2期生にフォーカスをあてる前に終わっているところの続きを期待していたし、3期生についてはドキュメンタリーが始まった時点でもう普通に存在するものとして扱われていた この1作目と2作目の穴はどこかにあるのか まだ自分がアクセスできていないだけなのだろうか
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