「伊吹山」(1,377m) ~日本武尊伝説の日本百名山~
「伊吹山」(1,3776m) ~日本武尊伝説の日本百名山~
日本武尊伝説の伊吹山の登頂記です。
伊吹山は、滋賀・岐阜両県にまたがる船底型の山で、関西では数少ない「日本百名山」です。
鈴鹿山系、養老山系の合わさった場所で、眼下には、天下分け目の合戦が繰り広げられた関ヶ原の全容を臨むことができます。
登山口は、三之宮神社(220m)で、森林帯の急坂を登り、約15分で「一合目」に。
スキー場の草原が広がり、草原をリフトに沿って登っていくと、高原状の「三合目」に着きます。伊吹高原ホテル等が並んでいます。
目の前に伊吹山の巨大な山容が広がる中、約10分で「四合目」に。ここから、石ころだらけの登り道が続きます。
つづら折れの登山道をひたすら登っていくと、途中、残雪も現れ、八合目(1,170m)からは、岩場となり、残雪の解け水が川のように流れてきます。九合目からは雪渓登りとなりました。
山頂(1,377m)には、日本武尊(やまとたけるのみこと:古事記では倭建命)が鎮座していました。
◆日本武尊伝説
日本武尊は、日本神話に登場する英雄で、父は12代景行天皇です。神功皇后の夫である14代仲哀天皇は、日本武尊の息子となります。
父の命により、熊襲(西征)や、東国(東征)を平定し、その帰途、尾張に入った日本武尊は、かねてより結婚の約束をしていた美夜受媛と結婚しました。
そして、草薙剣を美夜受媛に預けたまま、伊吹山へその神を素手で討ち取ろうと出立しました。
日本武尊の前に、白い大猪が現れますが、これを神の使いだと無視してしまいましたが、実際は神自身の化身で、大氷雨を降らされ失神してしまいます。
山を降りた日本武尊は、居醒めの清水で正気をやや取り戻しますが、すでに病の身となっていました。
弱った体で大和を目指して進んで行きますが、伊勢の能煩野に到って悲劇的な最期を遂げ、その魂は白鳥となって天翔ったといわれています。
亡くなる際に詠んだ歌「倭は 国のまほろば たたなづく 青垣 山籠れる 倭し美し」は、大和を偲ぶ「国偲び歌」として有名です。
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