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VRChatのフレンドに怪しいサービスに案内されて20万円の支払未遂になった話(後編)

※「VRChatのフレンドに怪しいサービスに案内されて20万円の支払未遂になった話(前編)」の続きです。
※11/5(日):1点追記しました。


結論という名の自戒。(再掲)

  • 行き先や内容が曖昧な誘いは怪しむ

  • 突然高額なサービスを紹介されたら危険

  • どんな状況に置かれても、フレンドの関係が切れる可能性があるとしても、本当に自分がやりたくないことやヤバいと思ったことはやらない勇気を持つ


ここまでのあらすじ

ある日、VRChatのフレンドAさん(仮名)から「スペシャルイベント」への招待を受けて行ったところ、その中身は株式会社ABC(仮名)の説明会でした。説明会後に契約書を用意され、講演者の話術の影響で上手く断れず、契約書へのサイン・クレジットカードでサービス使用料20万円の支払い手続きを行ってしまいました。

「完全にやらかした……」と思いつつ株式会社ABCについて調べた所、ヤバい会社であることが確定したので、クーリングオフをすることを決意して眠りにつきました。

諸注意(再掲)

  1. 本記事を通じてAさんやその関連する団体が記事単独で特定出来ないよう、出来事の本質が変わらないレベルで一部文言を変更しています

  2. 意図的に全体的に細かい内状等を端折って説明していますがご了承ください


契約翌日

この手のトラブルは、流石に1人のみで解決しようと思うと間違った行動を起こす可能性があると判断したので、昨夜の時点で誰かに相談しようとは考えていました。
早速、昨日あったことの報告と相談を電話で親に行いました。ようやく誰かに共有出来たことの安心感等で泣き崩れながらの連絡になってしまいました。
※もし仮に親・友人等にも相談するのが不安な場合は消費者ホットラインもありますのでそれを活用していきましょう。

今回の契約の取り消し方については前日に色々調べてはいたので、親に対して調べたことを伝えたり、アドバイスを貰ったりしてやることを固めて対応を進めることにしました。

対応1:クーリング・オフ

まずは、契約の解除をしたいことを伝える必要がありました。
そこで行うのがクーリング・オフです。

クーリング・オフは、いったん契約の申し込みや契約の締結をした場合でも、契約を再考できるようにし、一定の期間であれば無条件で契約の申し込みを撤回したり、契約を解除したりできる制度です。

・クーリング・オフは書面(はがき可)または電磁的記録で行います。
・クーリング・オフの書面等には、事業者が対象となる契約を特定するために必要な情報(契約年月日、契約者名、購入商品名、契約金額等)やクーリング・オフの通知を発した日を記載します。
・クーリング・オフができる期間内に通知します。
・クレジット契約をしている場合は、販売会社とクレジット会社に同時に通知します。

https://www.kokusen.go.jp/soudan_now/data/coolingoff.html

上記の情報を基にして、クーリングオフの通知をする必要があったのは以下の二社です。

  • 株式会社ABC(サービス利用の契約書を提出した会社)

  • 株式会社XYZ(仮名。契約料の支払いに使用した、クレジット決済サービスを提供している会社)

「電磁的記録」としてメールで手続きが可能だったので、2社に対してクーリングオフの通知をメールで行いました。

株式会社XYZに実際に送信したクーリングオフの通知

株式会社ABCからはカード決済の取消処理を行う旨の返信が来て、株式会社XYZからも販売事業者への共有を行なって手続きを行うように通知したという旨の返信を頂きました。
(なおこのメールを晒したことで「あれ?どっちかにアカウント特定されない?大丈夫?」と思いの方もいると思われますが、送信元がgmailのメールアドレスでメールアドレスの"@"前後から容易にSNSのアカウントが特定出来てしまうので取り敢えず大丈夫です。本当にそれで良いのか?

BCCってこのタイミングで使えば良いじゃん、と気付く。

株式会社XYZは調べたところ信頼出来るクレジット決済サービスを提供している会社だったのですが、未だに株式会社ABCに対しては不信感を抱いていました。確かに株式会社ABCからカード決済の取消処理を行う旨の返信が来たが、もしそれ以降何もアクションが無かったらどうしよう?」という不安が消えなかったためです。

この時、株式会社ABCへのメールを返信する際にBCCを使えば、株式会社XYZに対する証明になることに気付きました。

こんな感じで、第三者にも伝えたいけど第三者に伝えたのはバレたくない時に使う

なので株式会社ABCに対する返信を行う際に株式会社XYZをBCCに設定して、「ちゃんと株式会社ABCにクーリングオフの旨も伝えたし、相手もそれを受け入れた」ということを株式会社XYZにも証明しました。


対応2:クレジットカードの紛失手続き(無意味だった)

親が提案してくれた手段なのですが、これは結論から言うと全く意味が無かったです。あくまでこの手続きは「カード紛失後に、誰かに拾われて不正利用されるのを防ぐ」のが目的だったためです。
カード会社の方に問い合わせたところ、「紛失されるまでのクレジットカードでのお支払いは、既に口座に対して直接請求が行われている状態なので取引が行われます。」とのことでした。
(初めて行う手続きだったので仕様などをこれを通じて初めて知りました。また一つ学べた。)

そのためもう僕に出来ることは、その契約料金が引き落とされる予定である11月下旬までに、決済処理キャンセルがちゃんと行われるか祈るだけでした。クレジットカードの紛失手続きも行なってしまいましたが、「カード番号が株式会社ABCの関係者に知られて不正利用されるようなケースを免れた」って考えることにしました。


遂に解決。

クーリングオフの手続きを終えてから、1日に何度もクレジットカードのアプリを開いて決済処理がキャンセルされているかを確認する日々でした。
そしてクーリングオフの手続きから3日後、20万円の支払いが無事にキャンセルされていました。

正式には207,900円でした

前編で書いた通りこのトラブルが発生したのが10月某日だったので、「これで心置き無く10/29(日)のM3に臨める」と本当に安心したのは言うまでもありません……。(あと本件は既に一部の方には記事公開前に伝えていたので、M3当日に本件について心配して下さった方もいて励みになりました。ありがとうございました。)

対応完了後。

※本記事の最後に追記があります。

  • Aさんはその後も結構懇親会的なイベントに誘って来そうな様子だったのですが、多分株式会社ABC関連のイベントだし、そうじゃなくても万が一のリスクを考慮して今後Aさんからのリアルの誘いを全て断る方針にしました。

    • もし本当にしつこかったらあんまりやりたくないんですが、仕方がないので最終手段としてこの記事のAさんが誰なのかを記事に明示的に記載するしかないな……というのも検討しています(本当に最終手段なのであんまりやりたくない。)

  • Aさん並びに、Aさんが紹介した株式会社ABCに関連のある方のLINEアカウント全てをブロックしました

  • 何かあった時の最終手段として、LINEのやりとりをグループ含めて全て画面収録機能で録画しておきました

  • 今回のクーリングオフのメールや契約書等は、万が一を考慮して最低2024年末までには大事に保管することにしました


終わりです

壮絶でした。精神的なダメージが最初はデカすぎてもうダメかと思ったんですが、本当にどうにかなって良かったです。唯一どうにかならなそうなのはAさんとの関係ぐらいですが、もうそれはそれで仕方ないですね。

そして繰り返しですが最後の再掲です。

まとめ

  • 行き先や内容が曖昧な誘いは怪しむ

  • 突然高額なサービスを紹介されたら危険

  • どんな状況に置かれても、フレンドの関係が切れる可能性があるとしても、本当に自分がやりたくないことやヤバいと思ったことはやらない勇気を持つ

当たり前と言えば当たり前なのですが、自分がこれを出来なくて今回のような事態になってしまったので、上記3点を胸に刻んで生きることを再認識出来ました。


前編含めるとメチャクチャ長くなってしまったのですが、以上です。VRChatのフレンドに限らず、SNSで繋がった人でも起こり得る内容なのでどうか皆さんもお気をつけ下さい。

自分は自分でもっと強く堂々とした態度で生きれるようにしたいと思います。がんばろう。
ありがとうございました。


【追記】11/5(日)

11/4(土)の公開後、早速多大なる反響を頂いています。
ご覧頂いた方・慰めの言葉をかけて頂いた方・アドバイスを下さった方全員に改めて御礼申し上げます。また、同様の誘いがあった旨のDMも何通か頂いており、確認したところ全員が同一人物からの誘いだったことも重ねてご報告させて頂きます。

さて、本記事の締めとなる「対応完了後。」の欄で以下のような記述がありました。

もし本当にしつこかったらあんまりやりたくないんですが、仕方がないので最終手段としてこの記事のAさんが誰なのかを記事に明示的に記載するしかないな……というのも検討しています(本当に最終手段なのであんまりやりたくない。)

こちらについてですが、Aさんの正体を明示的に記載すると名誉毀損になる可能性や、そもそもサービスの利用規約に反する可能性が高いため、いかなる理由であってもAさんの正体は明示的に記載しない方針としました。その代わり、Aさんと関わりが深そうな方や関係者には適宜個別でお伝えしております。
もし本件の真相を知った際は内密にお願い致します。

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