「５月、夕暮れにて」

このアパートのベランダからは大好きなあの場所が見えるんだ

ささやかな幸せに一喜一憂しながら

通りすぎていく日々も

またいいもんですねそうは思いませんか?

なくしたものは取り戻せない

ここにあるものだけで　満足しているような無欲のライトハンド

無い物ねだりは　しないでおこう

手にしたものだけで充分だ

夕暮れに　染まっていく町並みは

そんな気持ちにさせてくれます

ああ　この町に　生まれ育って

そして、今もこの町に守られている

変わってしまった風景や　今はなき人や　建物も思い出の中で　ちゃんと呼吸をしている　

このアパートのベランダからは　大好きなあの場所が見える

いつまで　見ることができるかな

歳を重ねるたび思うだろう

町も僕と同じだけ　歳を重ねてる

だけど今日も変わらず夕暮れだけはあの頃と同じように　すぐそばに寄り添ってくれている　少し日がのびたかな　
明日もまたほどほどに頑張ろう。